2009年06月22日

月見の宴

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源氏が桂へ行ったと伝え聞いた高官たちが大勢大堰の邸や、桂の源氏の別荘に迎えに来て待っているという。

それを聞いた源氏はそのまま京へ帰るわけにもいかず、その日は桂の別荘で月見の宴を開くことになりました。桂(桂離宮のあるあたり)は昔から月見の名所だったそうな。ところでこの頃の月見の宴ってどんなふう?

桂の別荘では急なことなので準備に大騒ぎ、さっそく鵜飼たちを呼んだのですが、そのしゃべりあう言葉は as incomprehensible as a chirping of birds だって!鳥達の鳴き声(ピーチクパーチク)のように意味がわからん!と源氏は思う。(英語ではchirp!)

falconing expedition (falcon は、はやぶさ)嵯峨に鷹狩にきていた公達たちも獲物(しるしばかりの獲物を結いつけた萩の枝など)をおみやげに持って訪ねてくる。宴がはじまり杯が幾度となくまわされ酔うほどに漢詩に興じ

Chinese poems were tossed back and forth.(面白い表現)

月の光がはなやかに上がった頃から音楽が宴をもりあげる。和琴(koto)琵琶(lute)が弾かれ、名手たちの吹く笛(フルート)の音に秋風が彩りをそえる。やがて月が高くなりあたりいちめんが清澄なひかりにつつまれる頃、京より帝の使者が源氏への和歌をたずさえ何人かの公達と共にやって来る。源氏は帝への返歌を使者にたくし先に京へ帰すことにして、さて新築の別荘には引き出物の用意がない。すぐに明石の君につかいを送る、あまり大げさでない引き出物になる品はないだろうか?と。

折り返し送られて来たのは衣装箱二箱、その中から使者へ女物衣装一そろいを与えて京へ返す。(使者への引き出物といっても豪華版なんやねぇ)それからまた杯がつぎつぎほされ音楽がつづき和歌を詠み

They abandoned themselves to music and wine.

源氏の帝への返歌や幾人かの和歌が披露されて、そしてまた一人称、話者の声が!

There would seem to have been poems and poems, but I did not have the patience to set them all down.

(和歌は他にもいろいろ詠まれたようだったけど、あとはもうわずらわしくなったので、って?)

次の朝、一同が京へ帰る折に大はしゃぎしてさわいでいる声や物音が、大堰の邸にも遠く聞こえてきて明石の君はまた寂しくなるのでした。

  英文は「The Tale of Genji」より



momo_sk2 at 18:16コメント(2)トラックバック(0) 

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コメント一覧

1. Posted by    2009年06月23日 01:55
はじめまして。
英語学習初心者の花と申します。

源氏物語の世界‥‥美しいですね。
英語で表現するとまた、趣が異なるような‥‥

ところで私は自分のブログで
日本映画の感想や映画俳優、映画人について、
非常につたない(間違いも多い?)英語で綴っております。
お暇なときにでも、お越しください。

2. Posted by さくら   2009年06月23日 04:55
ようこそ!花さん
久しぶりのお客様うれしいです。
源氏物語・・・・・・ほんとに紫式部ってすごい!と毎回思いながら読んでいます。でも拙い私のピンポイントのUPでは何も伝えられなくて残念です。

それにサイデンステッカーさんもずいぶんご苦労なさったことと頭がさがります。その英文を拝借しているので最小限にと思うのですがあまり面白くてついUPが増えてしまいます。
読みにくい文章をありがとうございました。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
これから楽しみにさっそく伺います。

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