セミナー
2006年10月23日
「和民」の社長 渡邉美樹さん
５月にワタミさんのトークを聞きファンになった。
その後「夢に日付を！」を読んでますます
ワタミさんを尊敬するようになった。
そしたら、先日、ミクシィでマイミクの倭子さんから
「ワタミさんと道幸さんの講演がありますよ〜」と
ご案内を頂いた。
そんなわけで、先日は生ワタミさんにお会いして来たのだった！！
（握手してもらうとかそういうわけじゃなくて講演ね（笑））
でも、ワタミさんはテレビて観た時と同じように自然体で
生き生きしていて、ものすごいオーラを感じた。
話す言葉一つ一つがずしっと重い。
軽快に話せば話すほどずしっと重く感じられて驚いた。
本物ってこういう人の事を言うんだな〜。
ま、私の感じた感覚だけ書いても意味が無いので講演の内容をシェアします。
●ワタミさんが手がける飲食店、老人ホーム、学校を短期間に
立て直すことが出来たのは何故か。
「簡単です。お客様がしてほしいことにだけ集中したからです。」
これが答えだ。
利益率がどうの、回転率がどうの、経費がどうのと
ややこしく考える前に
「お客様に何をすれば一番ありがとうと言ってもらえるか」
のみに集中する。
●成功し続ける秘訣は・・
成功し、ある時点に来るとそこで成長が止まる人とそのまま成長し続ける人がいる。
止まる人は自分の欲が満たされてその後がイメージできない人。
成長し続ける人にも２タイプいる。
１は自分の欲（夢）が叶い、更にもっと欲を増やす人
高級車５台を１０台に、家３軒を５軒に。
２は自分の欲の次に他人の欲を満たすことを目標に出来る人。
欲という言葉のイメージは悪いけど分かり易いかなと思う。
人は欲望によって動くから。
ワタミさんは自分の会社の社員３０００人を守るために努力する。
その社員の家族を守るために努力する。
お客さまが楽しく、気持ちよく過ごすため
お客さまが沢山の「ありがとう」を言いたくなる環境を提供
するために努力し続けている。
幸せになる人を増やすためにワタミさんは努力する。
だからワタミさんは止まらない。
●経営とは出来ないとことを出来るに変えること。
飲食業をやっていると、食材という問題にぶつかる。
そこで有機栽培農業に取り組む。
今度はゴミの問題にぶつかる。
そこで環境問題に取り組む。
問題にぶつかってもあきらめるなんてことは無い。
「どうやったらこの問題を解決できるか、死ぬほど考えます。」
とおっしゃっていた。
●問題意識が芽生えたら当事者になる。
「私は評論家にはなりたくない。
問題意識が芽生えたら自分には何が出来るか考えて行動するんです。」
ある、医療関係者がワタミさんに自分のところの経営を見てほしいと頼んだ。
何度も断ったけれど、それ以上にお願いされたので見てみると
経営を立て直す方法は簡単に見つかった。
入院患者を退院させれば良いのだ。
が、その患者を退院させるとどうなるか、在宅看護になる。
が、それが出来ないから病院に居たわけで、
そうなると今度は特別老人ホームに移ることになる。
そこで特別老人ホームを見ると入居待ちが何千人。
今度は民間のホームを見ると整った環境のところがなかなか無い。
そこで老人ホームについて調べてみると、飲食業のノウハウを使えば
かなり環境が改善されることが分かった。
するとワタミさんの心が動き出す。
「うちのノウハウでぐんと老人ホームの質が上がるのが分かったんですよ。
そしたらワクワクしてきて止まらないわけです。」
と介護産業に取り組むことになった。
ワタミさんはここでは沢山の老人の方の「ありがとう」のために動き出したのだ。
そして言う。
「他の老人ホームが焦りだしたわけですよ。
うちのサービスを見て『こりゃいかん！このままでは潰れる』とね。
そこで関東の老人ホーム全体のサービスの質が向上してきたんですよ（笑）
これは良いことです。
やっぱり経営者が焦らないと会社は変わりませんからね。」
●人生の目的と目標
ワタミさんの人生の目的は
「人間性を高めるべく日々の夢のために戦い、
そのプロセスの中でたくさんのありがとうを集めること」
人生目標は
「自分自身の存在対効果を最大にすること」
●ワタミグループのミッション
「地球上で一番沢山のありがとうを集めるグループになること」
●自分の根っこ
ワタミさんの理念、思想の根っこは大すきなお母さんを
子供の頃に亡くしたことにある。
母の死によって、何のために生きるのか、何故生きるのか
何故死ぬのかをずっと考えてきた。
その時に出会ったのが聖書でずっと聖書にふれた３年間があった。
●自分をリセットする
毎日大忙しのワタミさんだが、必ず毎日することがある。
それが自分をリセットする作業。
毎日亡き父と母に一日の報告をする。
そして一日の行動を振り返り反省する。
一ヶ月に一度１泊２日か２泊３日で屋久島の別荘に行き
１人で海に潜ったり、山に登ったりして乾いた自分を潤す。
●夢に日付を！
これは本のタイトルにもなっているように、ワタミさんの信念だ。
24歳の時、ワタミさんは現在の自分の状況を思い描いて日記に書いている。
多少の変更はあったにしても、核は全て叶っている。
ワタミさんのすごいところは「夢日記」「宝地図」とは違い、確実にステップアップしていくところ。
●好きなことしかやっていない
トーマス・エジソンと同じことを言っていた。
●目標にしている人は居ない
道幸さんの質問「誰か目標または参考にしている方は？」
に「全てオリジナルですね。」
●教育はライフワーク
教育が子供に与える影響に気がついてからは、教育をライフワークと決めた。
国、地域、人種が違うと価値観も違うけれど、本当に必要なこと、素晴らしい事は世界共通だと気がついた。
だから、世界共通の素晴らしい理念を集めた世界共通の教科書を作ることが夢。
現在、中学、高校の理事長を務めるワタミさん。
潰れそうだった学校を買い取ったいきさつには驚いた。
が、もっと驚いたのがその学校の生徒が１５００人中６００人が遅刻の常習犯だったということ。そしてその生徒達を半年間で遅刻ゼロにしたこと。
どうやったのか。
遅刻すると、原稿用紙１０枚分の反省文。
２回目は片親同伴。
３回目は両親同伴。
「親を巻き込むと『頼むから遅刻しないでくれ』てことになるでしょ（笑）遅刻は絶対にダメ。ダメなものはきっちり教えます。でもね、うちの学校はタバコを吸おうとケンカをしようと絶対に退学はさせません。だってね、いけないことをしたらそれを教えるのが学校でしょ？それを退学させてどうするの？
だから絶対に手を離さないの（笑）」
その通り！！と拍手を送ったのは言うまでもない。
うちの子の進学先の候補に上がったのは言うまでも無い。
●カンボジア支援
本の印税、講演会料などなど沢山の資金をカンボジアの支援に送っているワタミさん。
「私は支援させていただくことで沢山のことを学ばせていただいているんです。私はカンボジアの子供達に沢山の感動を頂きました。あそこでしか味わえない感動を何度も。カンボジアの人達に関わらせて頂いている事で私はより多くの事を学ぶ機会を与えられているんですよ。」
カンボジアの小学校には動く机がある。
それは子供達が一生懸命学ぼうとするあまり、足で机を押し上げてしまうのだとか。
３日に一度しか食事が出来ない子供達に食料支援をした時、ある子供が１/３くらい食べてやめてしまった。
不思議に思って見ていると、食事の時間が終わるとおもむろにビニール袋を取り出して残りの食事を入れて一目散に帰って行った。先生に理由を聞くとその子の家には親が無く、小さい兄弟が二人もいるのだという。
話を聞いた私も涙したが、実際に目の当たりにしたワタミさんの心は計り知れない。
私が生でワタミさんのお話を聞いただけでこんなに違うのだ。
「現場主義」のワタミさんがどんどん加速していくのは当たり前だと思った。
ちなみに老人ホームのご老人たちにも毎週会いに行って、お話を聞かせていただいているのだとか。
現在、ワタミグループが手がけている老人ホームは国の援助を受けていない。
理由は、必ず援助が無くなることが分かっているから。
最初から当てにしないでやることで永続的な運営が出来るのだ。
しかし、その為にホームに入る方にはある程度まとまったお金を用意して頂かないと運営できない。
そこがワタミさんの問題点だった。
誰でもまとまったお金を持っているわけではない。
ところがある時「うちのじいさんが亡くなったのでここに入れた」とおばあさんが話してくれたのだとか。
そして閃いた！！
おじいさんも一緒にここにこられれば良かったのに。
ならばそうできる方法があるじゃないか！
つまり、死亡保険を担保にお金を借りることが出来れば良いのだ〜〜
借りたお金は死んだ時に払えば良し。
そんなわけでそんな保険が出来ないか交渉中なんだとか・・・
ものすごい問題意識と発想力だ。
確かにオリジナル。
ワタミさんは間違いなくオンリーワンだ！！
私もオンリーワンになるぞ〜と心に誓った日だった。
