若いバンドマンが、またノルマ論争に振り回されているようなので、
 僕なりの見解を示しておきます。
 まず、ノルマというものはな
いに越したことはないのだけれど、

 あなたがプロを目指しているのなら。

 10枚、20枚、
 つまり10人20人の客もつかないことの方が問
題だと思った方がいい。
 そして仮にノルマがなくて、チケット代も
タダだとしても、
 魅力のないものに人は何度も時間を割かない。
 客
を集めるのは店の仕事だという意見もあるが、
 それはかなり時代遅
れな考えだし、
 良い店はそれなりの努力はしているし、
 素晴らしい
バンドのほとんどは集客の努力を怠らない。
 もしくはほっといても
噂を呼び、客がつく。
 客が定着しないのはつまるところ魅力がない
からだ。

 そして、数ある音楽への携わり方としてライブバンドを選らんだのなら、
 収入を得るために集客を考えるのは当たり前。
 考えたくな
ければ作家を目指せば良い話。
 それを他人任せにするのは音楽バブルのとき限定の昔話だ。

 あなたがアマチュアなら。
 アマチュアのバンドの集客の手伝いな
んて箱にとってやりようがない。
 そして年に1、2回趣味でやる程
度なら、
 メンバーで割ればスキーに行くより安いレジャーなんだか
ら、
 それでゴチャゴチャ言うのもセコイ話だ。

 それから、例えば60席座れる飲食店があって、
 満席率70%だ
とすると客数は42人。
 ひとり1000円1時間で回転するなら4200
0円の売上げ。
 ライブハウスだからとかじゃなくて、
 1時間くらい場所を占
拠するならそのくらいの価値は生まないとダメでしょう。
 海外ではギャラが出るといっても、 
 店はボランティアでやっ
てるわけじゃないから、
 なにかバンドが出ることでプラスαがなけ
ればやる意味はなく、
 結局魅力的なバンドじゃなきゃ客は呼べない
から、
 そういうバンドしか何度も呼べないわけで、
 この論を言える
人は自分の魅力に自信がある人だけだ。
 そして本当に魅力があるな
ら客はつくはずなので、
 それならば日本でやっても20枚くらいの
ノルマなど問題ないだろう。

 また、海外では、安くできる分、
 自分たちでPAをやったり、
 音
響システムがちゃんとなかったりする場所も多い。
 それに比べると
日本のライブハウスは
 バンドに対して過保護といえるくらい環境が良いかもしれないが、
 これ
はどっちが良いという話ではない。

 また、特にアメリカの場合は高速代がただなので、
 ツアーを行っ
た場合に、日本でやるよりも利益を上げやすいという事情もある。
 そして、日本は土地代・家賃がとんでもなく高い。
 その負担にたえ
られず閉鎖してしまう個性的な店(ライブハウスに限らず)は後を絶たない。
 (今、下北沢等
がそうした危機に瀕している)
 そうした国による事情の違いを抜き
に考えてもあまり意味がない。

 もっと育成の時に金を出すパトロン的な存在がほしい、という話ならわかる。
 しかしその役割はすべてライブハウスにあるはずがな
い。
 というか、
 良いバンドなら、ライブハウスもそのバンドの将来を買って、
 店にとっては赤字だ
けど、
 やりやすい条件でバンドを応援している、という箱を僕はい
くつも知っている。
 そして、立地によってはノルマをとらないで経
営しているところもある。
 しかし、客をまったく呼べないような魅
力のないバンドなんて、どこだって観たくはないのだ。

 また、当然すべてのライブハウスが良い店ではない。
 そういうと
ころには出なければ良いだけのこと。
 ノルマがどうこうじゃなくて
、その店のセンスや心意気で判断すれば良いのだ。
 そしてダメな箱
は潰れるだけのこと。

 ひとつ大きな問題があるとすれば、
 日本ではライブを観に行くと
いうことが
 日常的な文化として定着しているとはいえない、という
ところで、
 そこは大いに工夫の余地があると思う。
 しかしそれはノ
ルマがどうこうという問題ではない。
 如何に魅力的な空間であれる
か、という問題だ。

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