梅雨で冷えこんでいるのでホット焼酎を飲んでいる。甲類焼酎のお湯割りに生レモン果汁。
 もうすぐ地獄の熱帯部屋になるので、ホット焼酎や熱燗はいまが最後か。

 そうして暑くなり、やがて涼しくなり、ホット焼酎の季節になると、「またこの季節になったのか」と、しみじみする。酒には四季がある。



 市販のカンチューハイというのは基本として飲まないが、先日思いつきで飲んだ。自分で割るより割ってあれば楽だなという怠け心。

 ふつうに酔えたが、目覚めたとき口の中になんとも言えない人工甘味料が残っていて気持ち悪くなった。二度と飲まない。あんなものを飲んで平気なひとは味覚音痴だ。



 もうすぐ暑くなる。
 なぜか、今年はホッピーでも飲むか、と思った。
 長年住んだ武蔵小山や戸越をなつかしんだ影響かもしれない。

 里心というのは故郷を思う気持ちなのだろうが、18まで育った茨城に対してはなんの思いもない。なのにそのあとを過ごした目黒品川が猛烈に恋しくなるときがある。まあ18から50まで過ごしたのだから当然ではある。私の人生、またあのあたりに戻れる目はあるのか。

hoppy

 ホッピーの基本は「3冷(サンレイ)」である。
 ホッピーと焼酎キンミヤとホッピーグラスを冷やしておく。グラスは冷凍庫が基本。
 冷やしたみっつで飲む。氷は厳禁。これが鉄則。

 冷凍庫で冷やした霜降り状態の専用グラスの★メモリまでキンミヤを入れ、勢いよくホッピーを注ぐ。
 マドラー等でかき混ぜてはならない。勢いよく注ぐ、それで撹拌する。(「撹拌」は正しくは「こうはん」と読むのが正しい。「かくはん」はいわゆる百姓読みである。)



 三重県の焼酎キンミヤとの組合せに最初に気づいたひとは誰なのだろう。えらい!
 酒に関しては好奇心旺盛であり、同時にひねくれ者の私は、「もっといいものはないのか。必ずあるはず」と、定番を否定してあらゆる焼酎を試してみた。結論はキンミヤ。キンミヤに限る。これほどホッピーと合ううまい焼酎はない。

 キンミヤ製造元社長のインタビュウを読んだら、「おかげさまでホッピーのある関東では毎年売りあげが伸びています。でも地元では売れなくて……」と語っていた。なるほどなあ、ホッピーがないと没個性な焼酎なのかもしれない。地元のひとは宝物に気づいていない。ストレートで飲んでもほんのり甘味があってうまい焼酎だと思うけどね。

 関東ではホッピーの置いてある酒屋やスーパーでは必ずキンミヤも置いてある。ホッピーとキンミヤ。グレートだなあ。定番中の定番。

kinmiya


 絶対的タブーが、冷やし忘れたからといって氷を入れること。味がぶちこわしになる。これだけはしてはならない。私もホッピーが冷えるのが待てなくてやったことがある。まずくて後悔した。



 今年はホッピーを飲むかと思ったとき、問題点に気づいた。
 専用ジョッキがない。あれがないとホッピーではない。

 通販で買えると知る。バラエティセットというのを注文した。ホッピー詰め合わせに専用ジョッキが2コ。専用ライターとポスターがついてくるらしい。タバコを喫わないので専用ライターをもらってもしょうがない。まあお香を焚くときに使えばいいか。

 近所で買えるホッピーを通販で購入した。送料515円に代引き手数料350円プラスでずいぶんと割高になったが、これで目的の専用ジョッキを入手した。これがないとね。届いたときはわくわくしてしまったよ(笑)。

hoppyglass2

 この★マークが基本。25度のキンミヤを入れてホッピーで割る。下の★で5%。ビールとほぼ同じ。上だと8%。ちょい強め。
 40度のウオトカだともっと強くなる。上の★だと13度ぐらいか。日本酒の強さだ。

 この★を見ながら焼酎を注ぐ愉しさといったらもう(笑)。



55hoppy


 今回、その「詰め合わせバラエティセット」で目覚めてしまったのは、55ホッピーがうまいということ。
 これはホッピー生誕55周年を記念して発売された、まあいわば、ふつうのビールとエビスビールのような関係。ちょい高級品。
 私は今までオリジナルばかりだったので初めてこれを飲んだ。うまいですわ、これ。

 毎度言うように好みはひとそれぞれ。果汁100%のジュースよりも果汁0のファンタがいいというひともいるように、味にぜったいはない。エビスビールより第三のビールが好きというひともいるだろうし。
 同じく55ホッピーがオリジナルホッピーより上と言う気はないのだが、うまいわ、これは。私には最高だ。
 ところが近所で売っていない。かといって通販も面倒だし。どうしよう。



hoppyglass

 上の写真のホッピーはブラック。これも苦味があってうまい。 
 ホッピーで思い出すのは大井競馬の帰り。
 品川というのは屠殺場があるので、あの辺のやきとり屋(ヤキトン、だね)は、ネタが新鮮でうまい。

 酒は食い物とつながっている。
 ホッピーは煙もうもうのヤキトン屋につながる。
 モツ煮込みも合う。

 でも今の私は四つ脚動物の肉は食わない。
 さて今夏、猛暑の夏に、ホッピーのつまみはなにがいいだろう。

 揚げ物か。油もセーブしたいが。

 残念ながら刺身はあわない。泡の飲物は基本として肉だよね。ワインもそう。出自がそうだ。

 いま、冷凍庫では専用ジョッキが、冷蔵庫では、キンミヤとホッピーが冷えている。スタンバイだ。
 なにを食う? 野菜ギョーザとか、そんな路線か。

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【追記】──キンミヤのびんはかわいいのだけど……

 キンミヤの四合瓶(600ccだから四合瓶じゃないか)は、デザインもさわやかでかわいいのだが、すぐに空いてしまうし、処分が面倒だ。1.8リットルの紙パックがあると知る。写真の通販セットはキンミヤ6パックにホッピーが24本で10800円。これを買おうかな。

kinmiyaset


関連文章──「毎日ホッピーの2013年」
「空きビン捨ての苦労」