フリーソフトのDownloadは、以前は作者のサイトから直接出来たが、近年はDownload専門のソフトが管轄するようになってきた。いろんな商売があるものである。
 しかしその存在理由は世事に疎い私にも推測できる。

 便利ソフトを開発する。フリーで公開する。「Donate──寄附希望」と書いても、なかなかそれをしてくれるひともいまい。
 そこにこの「管轄ソフトサイト」の登場である。フリーソフトウェアのDownloadをここが管轄する。フリーソフトをDownloadしようとすると、この管轄しているソフトのサイトに行く。というか行かされる。


dl-2 なかなか賢い商売である。何千何万とあるフリーソフトのDownloadを管轄し、Downloadするには自分のところを通さねばならないようにする。そこに有償の体験版等をくっつける。それによって金を得る。フリーソフトの開発者も、自分の所からDownloadされても一銭にもならないが、ここに預託すれば、Download数に応じてそれなりの金がもらえるのだから、よろこんで預けるだろう。
 
「管轄ソフト」側も、自分達の苦労はなにもない。多くのフリーソフトと契約し、スポンサーを得て、フリーソフトファンのDownloadを待つだけである。
 同じような形で儲けるアフィリエイト商売というのは、一応自分の人気、能力に依存するが、これの場合は、他人の開発したフリーソフト人気に便乗するだけである。自分の手を汚さない。汗を流さない。いかにもネット時代のおいしい商売だ。

 しかし利用者にとっては不便になった。ブロードバンド時代だから、直接出来るなら、ほんの数秒でDownload完了し(フリーの便利ソフトだから容量はちいさい)、すぐに解凍してインストール。数分後には使い始められたのに、今はこの「管轄ソフト」のDownloadに時間を取られる。どんなちいさなソフトのDownloadでも、まずはこの「管轄ソフト」のDownloadから始めねばならない。そしてその後が面倒なのだ。いやな時代になった。


dl-1 フリーソフトをDownloadしようとして行かされるこの「管轄ソフト」サイトの構成が判りづらい。悪質だ。そのソフトをDownloadしたくて行ったのだから、そこに一番目立つように大きく「Download」とあったら、そのソフトだと思う。しかしそれはちがう。このサイトが契約している有料ソフトの体験版だ。その罠が二重三重に用意されている。自分のDownloadしたいソフトにたどり着くまでに疲れてしまう。それは目立たなく、一番下のほうにちいさく表示されていたりする。
 
 それもまあ商品陳列の基本として、利幅の大きいものを前面に出すのは当然だろうからリクツとしてはわかる。しかしいやな時代になった。短気な私はもうこの辺でめげそうになる。
 
 それでも私はこの種のことに慣れているからだまされないけど、不慣れなひとはこの「Download」に引っ掛かって、不要なソフトをいっぱいPCに挿れてしまっているだろう。
 そしてまたこれらのソフトは、挿れようとしていないのにかってに入ってくるぐらい図々しいから、出ていってくれと言ってもすなおには出て行かない。「アンインストール出来ない。困った。教えてくれ」というSOSがネットに溢れている。 


 今朝、Win8にSIWを挿れようと思った。7には挿れてあるが8にはない。
 ビデオカードを替えたい。NVIDIAのGT660にしようと思うのだが、今のはRADEONのいくつだったか。ゲームをやらないので自作機のパーツとしてビデオカードは凝っていない。エクスペリエンスインデックスでも一番数字が低い。SIWでRADEONのそれを確認したい。

 以前なら簡単に出来たSIWのDownloadが複雑になっていて、上記のような苦労をした。振りまわされ、戸惑い、苦労した。Download管理ソフトとは無縁にDownloadしたかったが、やはりそこからするしかなかった。しかたない。

 かってにくっついてきて浸入しようとするよけいなソフト「レジストリィをどうたらこうたら」「あなたのPCを劇的に速くするうんぬん」「とっても便利ななんとかツールバー」には、「要りません」とハッキリ拒み、デフォルトのチェックを外してインストールしたが、気づけばぜんぶ入っていた。それどころか自動起動して「あなたのPCチェック」とかを始めた。急いで「スキャン停止」を押し、そのソフトを閉じる。
 今時のこの「挿れるか挿れないか選択出来る。チェックを外せば入ってこない」は形だけのマナーのようだ。私は毎回そのチェックを外しているが、全部入ってきている。


siwそれでもなんとかSIWをインストール出来たから、パーツ確認をするかと起動したら、「Not Support Your OS Windows6.2」と出て起動しない。6.2とはWin8のことである。6.0がVista、6.1が7。ちなみに5.0がWin2000、5.1がXP。じゃあWin98は4かというと、そういうものでもない。NTの話。
 7も8もVistaの改良型だ。今夏のWindows Blueは、9(6.3)ですらなく、8のSP1と言われている。
 
 しかしなぜサポートしないのだろう。Vistaも7もしているのだから、同じ路線の8に合わせることがむずかしいとは思えない。
 肝腎のソフトは起動せず、かってに浸入してきたソフトは元気よく活動を始めるという踏んだりけったり。
 自分のPCがそんな状態になっているのは不快だ。よってアンインストールソフトで駆除をする。Your Aninstaller Proで、浸入されたレジストリィもすべてクリーンにする。


 朝っぱらから、目的のソフトは使えず、不要なユーティリティソフトやツールバーの駆除に小一時間掛けるという不毛な時間となった。

 しかし真の嘆きは記憶力の衰えだろう。空虚なアンインストール作業を続けている内に思い出した。私は去年の10月にWin8を導入した後、すぐにSIWをインストールしようとして、そのときにも今回と同じく拒まれた。「8はサポートしていない」と。
 当時はサポートしていなかったが、8ヶ月経ってフォローした可能性もあるから、あながちすべてが無意味とも言えないが、なんとも虚しい作業だった。さわやかな朝(でもないか、梅雨で空気が湿りすぎている)の5時から6時、失った1時間が悔しい。