2014ryuuou1
11手目。
角を交換する。糸谷の手が2三の歩に当たり、やや斜めを向いてしまったが、糸谷は気にするそぶりを見せない。

12手目。
森内は2三の歩を直さないまま2二の金を取る。早くも盤上の勝負以外での戦いが勃発した感じだ。

13手目。
糸谷は7七に銀を上がって湯呑みに手を伸ばす。果たして先に2三の歩に触るのはどちらだろうか。

14手目。
「直さない、直さないねー」と控室。また森内の顔は少し怒っているようにも見えると控室では言われているが、「ここまで来たら森内さんは直せないですね。問題は糸谷さんに直す気があるかどうか」と、対局以外のところでの雑談が始まった。

23手目。
禁断の地点と言われている2三を森内の手が通過し1筋に手を伸ばす。もちろん2三に触れるそぶりは見せない。森内にとって、そのときが来るのは△2四同歩、または△2四歩と応じるときのみとなりそうだ。

27手目。
着手後眼鏡を上げ、手のひらを顔にかざす糸谷。心優しい棋士だけに、「やってしまったなー」という思いはどこかにあるかもしれない。

2014ryuuou2
 

49手目。
時間を掛けずに穴熊に潜った。
「これはなんなんでしょうね。どうして考えずにさせるんだろう。これは仕掛けると思いますよ」(富岡八段)
対局開始から1時間が経過。ここで本局で初めて糸谷が席を立った。
ややあって森内が2三の歩を形よく直す。ここは森内が寛大な姿勢を取ってみせた。
糸谷が対局室に戻ってきた。もちろん2三の歩の直りには気付いているはずだが、気にする様子も見せず席に着いた。

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感想(続く)