2015年6月4日、「あなたのWindows8.1をWindows10に無償アップグレード出来るが、申しこむか?」とMSから連絡があった。メールではなく、突如ディスプレイの左下に浮かんできた。あたらしいもの大好きなので「はい」と応える。すると今度はメールが来た。



win10-2

おめでとうございます。Windows 10 への無償アップグレードのご予約が成立しました 
http://view.email.microsoftemail.com/?j=fe9217747c60057a74&m=fed216717264067c&
ls=fe291c71776d077b711574&l=feb51c787c6d0778&s=fe1f1d79716d067d721775&jb=ff661
d7075&ju= 



それ以降、左ディスプレイの右下、タスクバーの隅っこにあの「田んぼマーク」が現れるようになった。

win10


四角の緑はWin7感覚のタスクマネージャ、ネットワークアイコンがあって、ATOK2015。左端の「田んぼ」は「はい」と返事するまでなかった。返事したらかってに入ってきた。無償アップグレードでWindows10が自動Downloadされる7月29日までこれが続くらしい。
好きなマークじゃないからわずらわしいなと思ったら、早速2ちゃんねるの「Windows10スレ」に、これを消す方法が紹介されていた。



Windows8では苦労した。ひどいOSだった。それは「Windows8奮闘記」としてまとめた。いま見てみたら22篇も書いている。あたらしいOSがうれしくて書いたのではない。不具合連続が不愉快で我慢ならず、なんでこんな目に遭わねばならないのだと憤懣を書き綴ったのである。ほんと、ひどかった。Vistaも問題のあるOSだった。それが改良型の7が出て安定した。8も8.1になってぐっとよくなった。

つい一ヶ月前、私は7と8.1のデュアルブートOSから、思いきって7を消し、8.1のみにした。私の8.1は、スタートメニュー、エクスプローラー、タスクマネージャ等みな「Windows7化」してある。見た目からしてほとんど7みたいなものだ。
8.1には7よりもいい点もある。たとえばタスクバーがデュアルディスプレイの両方に表示されるとか、ディスプレイ背景のスライドショーが、デュアルディスプレイ2面、それぞれちがう絵柄で動くとか、だ。
それは技倆のあるひとなら7でも出来ることなのかも知れない。私にそういうスキルはないし、なにより8.1は、なにも設定しなくてもそれが自動で出来るのだから、苦労して7をいじる必要はない。



些細なことで嗤われそうだが、この「ディスプレイ2台の両方にタスクバーが出る」というのは、かなり便利なもので、慣れてしまうと手放せない。7では、メインの左画面に音楽ソフトをフルスクリーンで表示しているような場合、右画面にブラウザを表示して調べ物をしようとしたら、一度音楽ソフトのフルスクリーンを終了させ、タスクバーを表示させて、そこからブラウザをクリックせねばならない。ソフトを登録してあるタスクバーが、7だと左画面にしか表示されないからだ。8.1だと、右のディスプレイ下部にもタスクバーが表示されるからその必要がない。フルスクリーン状態のままブラウザ起動が出来る。これを何度も体験していると、いつしか8.1ばかり使うようになっていた。そういう7より便利な面が8.1にはいくつかある。

私はランチャーソフトはOrchisを使っているが、7だとこれも左ディスプレイでしか見られないので山のようにソフトを挿れているソフトオタクとしてはストレスが溜る。

「2台のディスプレイで、それぞれ別の背景がスライドショーをする」というのも、じつにもうどうでもいいことのようだが、8.1のこれに慣れてしまうと、「2台のディスプレイで、同じ背景が同時にスライドショーをする」7が、なんだかつまらなく思えてくるのである。



7と同じ使い心地にしてある8.1は、7と同じようでいて7よりもいい面もあるから、もう8.1だけでいいかと決断した。ここでお気に入りのソフトが8.1では動かなかったりするとソフトオタクとしては躊躇するが、エディター系、ワープロ系、辞書系、音楽系と、みな問題なかった。いつしか8.1ばかり使うようになっていて、7を起動するのは、それこそ「たまには7も使わないと申しわけないな」感覚になっていた。そして、あれほどあいした7なのに、上記のような細かないくつかの使い易さで、すぐに8.1にもどりたがっている自分がいた。

MSのOSで好きなものは、MS-Dos3.1、Windows2000、Windows7になる。MS-Dosは単に初体験の相手だからだし、Windows2000は、あまりにひどかった95,98,Meから脱却出来たという意味で、思い出深い最愛のOSではあるが、「それまでがひどかった」という感謝の愛情であり、満足とはまたちがう。いわば「やっとニンゲンになれた」みたいなもので、まだ「ニンゲンとしての生活に満足」までは行っていない。それが出来たのが7だった。だから7を削除するのにはかなりの勇気が要った。長年磨きあげてきたOSだったし……。でも思いきって、やった。
そのことで困ったことがひとつ起きたのだが、それはOSには関係のないことなので別に機会にする。



私はあたらしもの好きだから、新OSの人身御供にも積極的に関わってきた。正規版完成前の実験版への参加である。7も8もDownloadして参加した。その時点で8はろくでもないとわかったから買わないと宣言したが、出たらすぐに買ってしまった。しかししかしさすがに10には参加しなかった。しようと思ったことはある。でもやめた。8での傷がまだ癒えてなかったからだ。思い出すのもイヤだが、ほんとに8では苦労した。それを思うと10も、かなり問題あると思う。そう書いて急に「無償アップグレード」から腰が引けてきた。



Windows10は、どの程度のモノだろう。
まず確実に不満が噴出すると思う(笑)。スタートメニューが復活するようだが、それはきっとこちらの期待とはちがっている。あちらの感覚とこちらの感覚はちがうのだ。あちらがよかれと思ってやることが、こちらには迷惑だったりする。だからきっとまた「Windows10のスタートメニューをWindows7風にするユーティリティソフト」が出まわることだろう。7月29日に自動無償アップグレードで8.1が10になった私は、その日からそれを渇望するにちがいない。

いま思うのは、あたらしいSSDを買って、そちらにこの8.1をコピーし、「8.1デュアルブート状態」にしておく、ということだ。「10に自動無償アップグレード」するのは、そのうちのひとつにする。いまのようにOSがひとつしかないと、「自動で10にされてしまった。最悪だ。8.1にもどりたい」と思ってももどれない。いや、いくらMSでも、「10を元の8.1にもどす方法」は残しておいてくれると思うけど。

いまの8.1が気に入っている。これはこれでずいぶんと時間を掛けてここまでやってきた。あれほど不愉快だった新OSの8も、8.1が出てなんとかまともになった。そうだ、8に慣れたのではない、あくまでも私が認めるのは8.1であり8ではない。8.1も、これだけ時間を掛けて自分好みにすれば、いつしか古女房的愛着が湧いている。でも10というあたらしいおんなにも興味がある。両方味わうためにはそうするしかない。まずは256GBのSSDをもうひとつ買うことか。まてよ、いま私の自作機はSSDを2台、HDDを4台繋いでいるからもうマザーは一杯のような? とすると、サンディスクのSSD-480GBを買って、それに8.1をふたつ挿れて今のintel240GBと差し換えるか。いずれにせよ私の自作機は、7月29日を「8.1のデュアルブート状態」で迎え、それ以後は「8.1と10のデュアルOS」になる予定である。人柱を嫌い、安定するまで待ち、あたらしもの好きを嗤うひとは、7月30日からここで「早速10を挿れてひどい目に遭っているあたらしもの好きバカのWindows10の悪口話」の連載が始まる可能性が高いので御期待願いたい(笑)。