Rock

クラプトン「Old Sock」を聞く──なぜかレゲエ色

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3月20日に発売されたばかりのクラプトンの新作。

レゲエ色が強い。全12曲中3曲がレゲエアレンジ。



ジャズのスタンダード・ナンバー「All of Me」がある。私のいちばん好きなのはダイナ・ワシントンだが、クラプトンのこれも定番として聞くようになりそうだ。このひとが味わい深いヴォーカリストだってことに、旧くからのファンにはいまだに実感がなかったりする。
あの「枯葉」から、ますます自信をもっているみたいだ(笑)。

いまAmazonのページを開いたら、「All of Me」について「1931年に誕生したGerald Marks / Seymour Simons作によるジャズ・スタンダード・ナンバーのカヴァー。ビング・クロスビー、ビリー・ホリデイ、フランク・シナトラ、ディーン・マーティン、エラ・フィッツジェラルドといった錚々たるレジェンドがこぞってカヴァーした超スタンダード」とあった。どうしてダイナ・ワシントンの名を入れないのだろう。私はビリー・ホリデイのファンだが、この曲に関する限り超絶名歌唱はあれに尽きると思うが。



「Goodnight Irene」のドブロがいいですね。ブルースの名曲。
「Bone To Lose」はカントリーのハンク・ウイリアムスの曲。いかにもなペダルスチールがいい。



「Our Love Is Here To Stay」。ご存知ガーシュインの名曲。Jazzyなアレンジで歌いあげています。

もうすぐワールドツアーに出るそうだけど、いまのクラプトンのステージってどんな感じなのだろう。知りたいのは演奏している曲だ。こんな渋い歌はやってないんでしょ? 前回の日本公演でやった曲なんてのも検索すればわかるのかな。検索下手なので方法すら思いつかない。



基本はお馴染みのナンバーをカバーしたヴォーカルアルバム。明るいレゲエ調と、渋いジャズヴォーカルがミックスしていて楽しめる。このカバージャケットとレゲエアレンジで能転気な明るさばかり想像されそうだが、思ったよりもずっとウェットだ。

今日は雨降り。クラプトンのレゲエで南国の青い空を夢見ることにします。

Crossroads Guitar Festival 2007──満足度100%5

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 ネットにもう秀逸な解説・感想があふれているので、いまさら私が口を出すことはない。すばらしい音楽DVDである。いわゆる「ぜったいに損はしない一品」なのでお勧めする。

 解説サイトは多々あるが、本家のここがいちばんだ。英語だけれど懇切丁寧。

http://crossroadsguitarfestival2007.com/

 
 別項に書いたが、すべてがすばらしいけれど、中でも私はアルバート・リーのカントリーギターに感激した。とにかく多士済々である。
 

 デレス・トラックスの指弾きギターは初めて見た。しぶい。クラプトン世代、先輩世代、後輩世代が出ているわけだが、これは後輩世代。こういうひとからエルモア・ジェイムスの名が出てくると新鮮だ。
 

 やつれたドリー・ファンク・ジュニアがいるなと思ったらジョニー・ウインターだった(笑)。いすにすわっての演奏。だいぶ体力が落ちているようだ。そういやSRVはジョニーに認められて世に出たのだった。
 

 ジェフ・ベックは、指弾きストラトでヴァイオリン奏法。噂の天才少女ベーシストがいる。彼女を見られたのは収穫だった。

 名前を書いているだけでページが埋まってしまう。

 とりはバディ・ガイがつとめる。
 セッションの「スウィート・ホーム・シカゴ」
 会場はシカゴの「トヨタ・パーク」
 キイボードではヤマハががんばっている。
 でもギターはストラトとテレキャス。

 ホームページであらためて書く。
 この種のものじゃ、あの「ラスト・ワルツ」以来の満足度になる。

{Youtube}で、Scuttle Buttin 三昧5

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 iTunesでStevie Ray Vaughanの「Scuttle Buttin」を聞いていた。この曲は落ち込んでいるとき元気を出すのに効き目がある。高フレットでやたらキィキィ鳴らす速弾きは多いが、こういう低フレットでの速いフレーズのものはあまりない。カントリーミュージックからの流れだろう。
 その証拠に(?)、この曲からブルーノートを取り除くと見事にカントリーになる。バンジョーとフィドルの欲しくなる(笑)。

 先日来見ているClaptonの「Crossroads Guitar Festival 2007」で、私がいちばん感激したのはアルバート・リーだった。大方は御大BBやJeff Beckだろうが、私は断然アルバート・リーに魅せられた。彼の映像を知らなかった。クラプトンも絶賛するカントリー系の大御所ギタリストである。白髪のあっさりしたファッションは学者のようだった。
 このお祭りがすばらしいのはロックに凝り固まっていないことだ。

 SRVの「Scuttle Buttin」はいくつものヴァージョンをもっているし、映像もある。たまに観るSRVは最高だ。Little Wingを聴くと、いやなことも忘れられる。
 ふと、{Youtube}にはSRV以外の「Scuttle Buttin」もあるのか? と思った。なにしろ「悲しき願い」の尾藤イサオまであるのだ。きっとある。そう思って検索した。すると本家はもとより、様々なカヴァーや、日本人バンドのライヴまであった。あまりうまくなかったが(笑)。

{Youtube}で感心するのは、なぜか「教則ヴィデオ」がよく載っていることだ。「Johnny B Goode」や「Highway Star」なんかがるあるのは当然として、これはどうだろう。知名度はそれほどない。でもギター子僧が弾きたがる曲である。見事にあった。ゆっくりと丁寧に解説していた。すごい時代だなあ。

※  ※  ※

 ギターフェスティバルで、クラプトンがもしもいまここにいてくれたら、と語ったのはジョージ・ハリスンだった。そうだねえ、「While My Guitar Gently Weeps」からの流れがある。数ヶ月前の「Player」だったか、「過小評価されているギタリスト」の特集があり、ハリスンの名があがっていた。まあそうかもしれないし、そういう感覚の人もいるだろうけど、でも当時のことを思えばクラプトンとは雲泥の差だ。なによりビートルズではポールがギターもいちばんうまい。

 私はこの種のイベントを見るたびに、「ギター馬鹿一代」のSRVが元気だったらなあと、そればかり想う。ジミヘンはああいう運命だったのだろう。ああいう運命だからほんの数年にすべてを凝縮したのだ。しかたない。でもSRVと、それにデュアン・オールマンは、もっと生きていて欲しかったといまだに思う。

【附記】 SRVはヘリコプター事故、デュアンはオートバイ事故での死亡。

エイミーの「Rehab」を日本語カヴァー──前向きな歌詞……1

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ナゾの日本人が「グラミー5冠」エイミーをカバー

 米ロサンゼルスで10日に行われたグラミー賞で5冠を獲得した英歌手、エイミー・ワインハウス(24)の代表曲「リハブ(Rehab)」を、日本人歌手がカバーし、20日に緊急発売することになった。オリジナルのメロディーに、別の意味の日本語詞をつけた「Rehab―女神たちの休息―」のタイトルで「Yuki―K」という経歴不詳の歌手が歌う。

 エイミーの所属するユニバーサルの邦楽スタッフが、昨年「リハブ」を気に入りカバーを決断。歌手を探していたところ、Yuki―Kが米人気歌手・ビヨンセの「リッスン」を歌う音源を聴きほれ込んだという。昨年末にレコーディングを行い、エイミーの快挙を機に緊急発売が決まった。

 「Yuki―K」の正体については、音楽関係者によると「大ヒット曲を持つ女性歌手で、企画性の楽曲を歌う場合の名称」。アーティスト名や歌声、写真の面影から「愛情」、「あなたのキスを数えましょう」などで知られる小柳ゆき(26)では?との声が多いが、所属のユニバーサルは経歴を明かしていない。

 オリジナルの「リハブ」はアルコール依存症で知られるエイミーが、リハビリ施設への入所を拒む歌詞だが、日本語詞はあえて前向きなメッセージにした。(スポーツ報知 2/20)

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 あの印象的なリフ「ノー・ノー・ノー」でリハビリ施設への入所を拒む頽廃的なR&B、その名も「Rehab」を、いったいどうやったら「前向きなメッセージの日本語歌詞」に出来るのか。まずそれ以前に、どこをどうするとこんな珍妙な発想が生まれるのだろう。

 抜群の歌唱力を誇る小柳ゆきだが、けっきょく迷走してこんなことをするしかなくなっている。今回の企劃もなんとも惨めである。すでに失敗が見えている。

「あなたの」がヒットしてしばらく後、すっかり彼女を見かけなくなったころ、中古品のCDやVideoも扱っているレンタルヴィデオ屋で彼女のCDを手にした。茨城時代だから2004年か。
 150円だった。アルバムである。すでにその時点で彼女が曲に恵まれず迷走しているのは知っていた。プラケースに入った美麗なアルバムなのに何枚もが中古品の棚に並び、150円というのが彼女の立場を物語っている。クルマのCDプレイヤで一聴して、すぐに捨てた。なるほど、そんな値になるのがよくわかるシロモノだった。

 どんな「前向きの日本語歌詞」になるのだろう。怖いモノ見たさで知りたくもある。(投稿予約原稿)

ロック五十年史3

 ロック五十年史 

 夜、BS2で「ロック五十年史」をやる。数日前に何気なく回したとき、予告編で知り、ずっと意識していた。だいたいにおいてこういうふうに意識はしていても、ふと気づくと終っていたとか、テレビを点けたときには半分以上過ぎていたなんてことが多いのだが、先日の談志演芸史と今回のこれは珍しくしっかり覚えていた。
 理由は単純で『作業日誌』を書いていないからである。これをやっていると、なにしろあらゆる思いつくことを全部詰め込む場だから、三時間ぐらいの熱中はざらで、一時間後に見るつもりだったテレビはとっくに終っていたりする。
 いまもこうして書いてはいるが、公開していないし、のんびりとやっているから餘裕がある。
 午後11時から0時半まで、たっぷり90分、楽しんだ。

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 12日は第一回目。1956年のエルビスから69年のウッドストックまで。エルビスはA・ギターでバックのベースもウッドだったんだなと思ったりする。そんなの当たり前でだからこそ当時の雰囲気を出した後々のストレイキャッツが好きだったりしたのだが。
 当時のモノクロ映像は貴重だ。でもギターをもっていてもアンプに繋がるコードのない、いわゆる「口パク」だから、あまり燃えない。このあとの日本でもそうだった。口パクはねえ……。

 ビートルズ、ストーンズと続く。アメリカからはモンキーズ。この辺は見飽きている。ボブ・ディランも登場。「フリーホイーリン」あたりから紹介して、ずいぶんとロック五十年史の巨人としてもちあげていた。
 なんといってもこの日の圧巻は69年のジャニス・ジョプリンとジミ・ヘンドリックス。

 構成も良い。萩原健太という人はNHK-FMでけっこう聴いている。NHKの作りだからシンプルだ。それにCMが入らない。これが民放だったら、人気タレントをずらりと並べて、スポンサから金を引き出すためにショーアップしようとする。しらけるコメントが続く。さらにその合間にはサラ金の「わすれないで お金よりもたいせつなものがある」なんてCMが入る。NHKでよかった。

 毎回ふたりぐらい日本のミュージシャンを出すらしい。1分程度。それぞれギターを弾いて(キーボーディストも出るのだろうか)短いコメントを口にする。今回はキヨシローと野村のヨッチャン。キヨシローはなにを弾いたのか、なんて言ったのか記憶にない。嫌いなものは自然に拒める。ヨッチャンは虎の目サンバーストのレスポールでジミヘンのリトルウイングを弾いて、「永遠に追いつけない年下」と言った。いかさま。(←これは池波正太郎的使いかたね。)

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 13日は2回目。ヤードバーズから始まり、クラプトン、ジェフベック、ジミーペイジを取り上げる。ジェフ・ベックのあんな演奏ヴィデオは初めて観た。
 ディープパーブルはけっこう笑えた。いやこれは「王様」で彼らの歌詞の中身を知ってしまったから一所懸命がアホっぽくて。王様も罪作りである。
 この辺はもちろん楽しめたが、そのあとの「プログレ」になると一気に興味を無くす。
 クイーンになると完成度で聞けるのだが、デビッド・ボウイあたりでまたどうでもよくなる。
 そのあと西海岸。ジャクソン・ブラウンが懐かしい。

 萩原健太個人の解釈なのかどうか、イーグルスの「ホテルカリフォルニア」を「内部告発の歌」として、それはすでにロック魂を失ったものだとしていた。
 そういう商業主義が来たとし、ロックの巨大商品化の例として、ピーター・フランプトンとボストンを流していた。ひさしぶりに見たなフランプトン。
 それを取り戻そうと立ち上がった男としてブルース・スプリングスティーンを高く評価。
 今日はこの辺りまで。

 漫然と見ていて思ったのは、イーグルスはもともとカントリーバンドだったし、オールマンブラザースのような、アメリカンロックの、いくらかカントリーの入った音がぼくは好きだということだった。対してヨーロッパのリクツっぽいロックは生理的に受け付けないようだ。
 アルビン・リーのギターはつまらなかった。
 他人事風にそんなことを思った。

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 日本人ミュージシャン1分勝負でチャーが登場。「ジェフズブギー」を弾いてジェフ・ベックを絶賛。うまいわ、この人。超テク。それだけだけど。ひとことコメントは「ロックはこれだ」とギターを突き出す。
 もうひとりは「王様」。「スモーク・イン・ザ・ウォーター」をやって、ひとことコメントは「ロックよ、長生きしてくれ」と英語で。

 せっかく構成がシンプルでよいと昨日褒めたのに、今日のは最悪。ローリー寺西だっけ? 彼と評論家の伊藤政則の対談仕立てにして、プログレが生まれた世相的な背景、なんて話。つまらないのでチャンネルを替えた。これをしつこく何度もやっていた。明日もやるらしい。いやだな。
 チャンネルを戻すとキッスが演奏していた。その辺で消す。まだ15分ぐらいあった。

 これって何回やるのだろう。3回目は80年代か。80年代はまだ興味があるが、90年代になるともうまったく知らない。知りたくもない。ジャズとクラシックになってしまった。2000年以降はなにひとつ知らない。
 調べてみると3回のようだ。とするとに明日は一気に80年代、90年代、そして今と駆け足でやるのか。まあ当然だな。とにかく見るけど。

 しかしストーンズ、ポール、クラプトン、ディラン、長い活躍期間だ。しみじみ巨人であると痛感する。

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 14日の3回目はセックスピストルズあたりをやっていた。パンクである。
 パンクの、いわばタテノリとでも言うべきヴィデオクリップを見ていたら、これはもう自分の興味のない世界だと見る気が失せた。1分間登場する日本人ミュージシャンは楽しみにしていたのだが、ギターをコードでかき鳴らすこれまた興味のない青年だった。(ウルフルズの誰とか。)

 もしもDVD録画していたなら太陽誘電のメディアがもったいないと思ったろう。
 三日とも録画しなかったのだが、再放送を見かけたら、一応HDDに録って、そのあと好きな部分だけを編集して残したい。

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 いなくてもよかったローリー寺西だが、彼の語っていたコトバは残った。
 彼がロックに興味を持ったのは小学生のときの友人の影響だという。その友人は小学校三年ですでにプログレを聴いていて(笑)、寺西に「最初はこれでも聴いてみたら」と1枚を貸してくれたという。それがピンクフロイドだったかELPだったか忘れたが、そうして寺西のロック体験は始まった。
 ぼくが興味を持った話はそのあとである。そのあまりに進んでいる友人の少年は、中学生になるともうロックを卒業してしまい、マイルスを聴いたりしてジャズに走ったという。三十過ぎてからやっとジャズがわかったぼくからすると天才的に早熟な人だ。中学生のときはグループサウンズに夢中だった(笑)。

 かといってそれをうらやましいとは思わないし、自分は遅れていたと恥じるとかそんな感覚もない。二十歳になったからタバコをやめるという青年もいようし、四十過ぎてからタバコを喫いだす談志のような人もいる。人それぞれだ。

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 三夜連続の番組を見て思ったのは、ロックの繰り返しだった。ちょうどいまくだらないヤツに関わっていて「無限ループ」なるものに興味があるのだが(笑)、ロック音楽のスタイルは、スカートの丈のように短くなったり長くなったりを繰り返しているだけだなと感じた。

 来年はモーツァルトの生誕250年なのでクラシックも盛り上がっている。この番組を見ていたらやたらとモーツァルトが聴きたくなって、そのあとしばし没頭した。

わかっていながら──映画「スクールオブロック」

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 わかっていながら、はまってしまった

 火曜はレンタルDVD屋、週一の半額の日である。出かける。それで知った。人出が平日とは倍も違う(笑)。誰だって半額の日に行くんだね。そうだよね、同じものが半額なんだもの。
 映画とはすっかり疎くなってしまった私だが、いくつか気にとめていたものがあり、ここのところ遅ればせながらそれを借りて観ている。
 邦画だと「赤目四十八瀧心中未遂」「ヴァイブレーター」。共に寺島しのぶ主演だ。たいしたことはなかった。「隠し剣 鬼の爪」。あとは、いつもレンタル中でまだ観ていない「スイングガール」。そんなところ。
 洋画だと「コールドマウンテン」。レニーの出演作品は全作見ておきたい。こちとら「エンパイアレコード」からのレニーファンだ。
 ぜんぜん借りていなかったわけではなく、水戸の<TSUTAYA>で「スパイダーマン」なんぞを借りてしみじみ落胆している。私には、感動よりもまず落胆したくない、という気持ちが強い。これはよくないよね。百回落胆して一回感動に出会えるかだ。でも十回の落胆にびびっている自分がいる。先日も「デイ・アフター・トゥモロー」なんてバカらしくなって途中で止めた。
 
 昨秋、水戸の<TSUTAYA>で、前々から内容に興味を持ち、借りたいと思いながら貸し出し中で借りられなかったのが「コールドマウンテン」。当時は新作だった。
 そのとき、まったく知らなかったがパッケージの解説を読んで観たいなと思ったのがこの「スクール・オブ・ロック」だった。「コールドマウンテン」はアカデミー賞うんぬんの話題の映画だし、大好きなレニーが助演を勤めていて主演も好きなニコールなのだから文句なしとして、こちらはパッケージの文章を読んで興味を持ったもの。「コールド」は新作で全品貸し出し中だった。「スクール」もそのときは新作であきらめたのだったか。いや予告だけでレンタル以前だったかも知れない。ともあれ今回7泊8日で借りられた。

 私は子供モノが嫌いである。死んだりするのは論外として、よくある父親が死ぬお涙ちょうだいも嫌いだ。「天国のチャンプ」とかあの種の作品。とにかく「動物と子供で泣かせる映画は邪道」と思っている。役者がいう「動物と子供にはかなわない」も筋が通っている。ついでながら、そうして名を成した子役がみな不幸になるのもわかる気がする。5歳10歳で何百万何千万も稼いだら周囲が狂って行く。「ET」の子役だったドリュー・バルモアは男狂いに麻薬までやって、よくあそこまで復活したなあ。たいしたもんだ。奇蹟的である。日本だと典型は「ケンちゃん」か。

 このごろ90分程度の映画を一気に観ることはまずない。ほとんど30分3回勝負である。飽きてしまって観られないのだ。みっともないが事実だからしょうがない。
 ひさしぶりに一気に観られた。あいかわらず子供は嫌いだし、かといって私はハードロッカーでもないのだが、主人公の好き勝手に逃げるだけ逃げて行くだけ行ったらバタっという××(好き勝手な逃げ馬の名を入れてくれ)みたいないいかげんさは、観ていて気持ちいい。それに、これを認めたらヤツらの術中に陥るってことなんだけど、子供たちが段々目覚めて行くってのは、ワタシも教員一族の家系ゆえ、けっこう惹かれてしまう。恥ずかしながら。大反対していた堅い親たちが展開と共にのりのりになるってのはお約束(笑)。
 そうしてもちろん盛り上がりは、最高の演奏ステージがあるわけだ。よく選別したんだろう、ガキンチョがうまいわ、みんな。演技。

 形は違うのだろうが、観劇後の感想は、むかし映画館で観た「ブルース・ブラザース」に極めて近かった。
 chikurinさんと金沢のKに是非観てもらい、感想を聞きたいと思った。

イージーリスニング調のLittle Wing3

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 インターネットラジオを聴いていたらイージーリスニング調にアレンジした「Little Wing」が流れてきた。なるほど、こんな料理法もあるのかと感心する。SRVのやったジミヘンを凌ぐジミヘンとはまた違った味付けだ。
 調べると「Ottmar Liebert + Luna Negra」という演奏者らしい。ネットで情報を集めようと思ったが日本ではあまり人気のないフラメンコ系のギタリストらしく欲しいものが集まらなかった。
 サイトに繋いで検索したがどこにも見あたらず。該当作品なし。う〜む、不人気なのか。AmazonにあるCDも輸入物ばかり。参考になりそうなレビュウもひとつもなし。前途多難。

 ジミヘンが死んだのは1970年の9月。ちょうど35年か。奇態ばかりが目立つ人だったが天才プレイヤであったことが時とともに輝きを増すのだからすばらしい。SRVのような天才ギタリスト(彼は寝るときもギターを手放さず努力の人との評もあるが)が彼を慕うのは当然としても、いい曲でないとこんな形での復活はありえない。Ottmarは間奏の部分もジミヘンをなぞっていた。もっともLittle Wingは全部込みでLittle Wingなのだが。

 そんなにジミヘンを認めるなら毎日のように愛聴しているかとなるとまた話は別。タイで買ったLP詰め合わせセットCDを持っているのでたっぷりとジミヘンは入っているのだが、仕事中iTunesから彼の荒っぽいテイクが流れてきたりするとジャマなのでとめてしまうことの方が多い。志ん生じゃないが駄テイクも多い人だ。それと、ジミヘンもやはり麻薬で死ぬように決まっていたように思う。生きていてくれたら……とは思わない。生きていてもまだ63歳なのだけれど。

 Amazonで試聴をやっているようだからそれで確認し、3曲以上気に入ったら買おう。1曲がいいからと安易にアルバムに手を出すと苦い思いをする。まあフラメンコ系のギタリストがフュージョンのようなことをしたのだから、まさか大嫌いなRapがあるはずもないし、だいじょうぶだろう。こういうのはレンタルヴィデオ屋にはない。売れ線を置くのだから当然だけどひどい品揃えだと思う。でも中高生がメインならああなるか。M先輩に見本盤をもらえる当てもない。先輩は不要の見本盤をくれるのだがこれは先輩のところにも来ないだろう。図書館にも来るはずはない。とはいえ「もしかしたら」はここがいちばん可能性があるかもしれない。時に妙なモノがあったりするから。
 となると自分で買うしかない。

初めて見たマーク・ノップラーの指先4

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 初めて見たノップラーの指先

 クラプトンのライヴDVDを観る。不勉強なのでクラプトンとマーク・ノップラーの競演がヴィデオになっているなんてまったく知らなかった。ということで調べてみたらクラプトンの映像ってDVDで百種類も出ていると知る。ぼくは10枚ももっていない。映像蒐集には興味がないし、その傾向はこれからも変わらないだろう。
 

 マーク・ノップラーのライヴ映像を観たことがなかった。今ほんのすこし観ただけだが、うれしい気分で書いている。ぼくもエレキを指引きするので彼の奏法を目にすることは興味津々だった。

「悲しきサルタン」の発売は1978年。オーストラリアのラジオのパワープレイで火がつき、本家のイギリスでヒットし、全米シングルチャート4位になったのが1979年だから、ぼくがシングルレコードを買ったのはたぶんこのころだろう。あのノップラーのストラト指引き早弾きは新鮮だった。

 Dylanの「Slow Train Coming」は最高だったし、彼を起用したディランの眼力にも感服した。
 彼はその後ソングライターとしても活躍する。だが元々ディランに傾倒していただけあって難しい路線に行ってしまったようだ。強く記憶に残る人だったがその後のアルバムは追いかけていない。


 近年チェット・アトキンスとの競演盤を入手して愛聴していた。一見意外なようだが流れとして十分にありうることだった。ノップラーのあの奏法の基本はトラビス奏法の流れをくむカントリー系のテクニックだ。

 クラプトンがサイドギターを弾きつつ「Cross Road」を唄い、ノップラーがスリーフィンガーでリードを弾くのを観るとはまさに至福の時間である。

 まだほんの始まりの部分を聴いたばかり。このあとどんな展開が待っているのか。
 

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 このDVDは1988年にサンフランシスコで開催された「Plays Shreline」のライヴ。Amazonの78枚の作品リストに載っていなかったのだ。この写真も外国のサイトから探してきた。
 この年の12月にこれとほぼ同じメンバ(つまりクラプトンとノップラー)で日本公演をしていることも初めて知った。と書いて、友人が大騒ぎしつつこれに行ったことを思い出した。忘れていた。
 もう17年も前である。ノップラーは49年生まれだからこのとき39歳。だいぶ薄くなっている(笑)。今はどうなのだろう。

 先日Jazz Lifeで見たラリー・カールトンのハゲ頭には心底おどろいたものだった。金髪長髪のかっこいい時代しか知らない。でもベースを息子が担当しているのだから時が流れているのは当然だ。髪の毛を失うのとは男の自然。要はその代わりに何を得るかだ。

アコースティックなベンチャーズ3


 アコースティックなベンチャーズ
 「ベンチャーズ アコースティック・ロック」を通聴しての感想。
 これ、結果的になかなかの掘り出し物であった。私はBGMとして聴くベンチャーズのインストが好きであるが、かといって彼らの売りであるアームやあのテケテケ(これ音楽用語でなんていうんだっけ、忘れてしまった)は好きでない。だから今までにもっているアルバムの中でも、iTunesのパーティシャッフルでたまに流れてきたとき、ああいいなあと聞き惚れるのは「夕陽は赤く」とか「ふたりの銀座」等をごくオーソドックスにシンプルに演っているものになる。
 このアルバムでは彼らの持ち曲を演奏するのではなく、これようにあらたに選んだ。それがいい。「アメリカンパイ」「悲しきサルタン」等。
 いま「リビィン・ラ・ヴィタ・ロカ」が流れてきた。リッキー・マーチンの、というか日本では郷ひろみのアチチアチチの方が有名だ。これ、どう書くんだ。Livin'  La Vida Locaか。ついでだから覚えておこう。ベンチャーズを聴いているうちに本家リッキーが聴きたくなったのでそっちも聴く。こんなことがすぐにできるからコンピュータは便利だ。郷ひろみは残念ながらない。スペイン語の「Vida  Loca」を日本語の「だろか」にしてしまった訳詞センスのいい加減さはかっこよかった。
 ベンチャーズがこれを取り上げたのも郷ひろみが日本でヒットさせた曲だからだろう。なにしろこのアルバムの9割方は日本で売れたはずだから。解説に「世界で一番有名なインストゥルメンタルグループ」とある。「日本で」だね。



 ベンチャーズの「パイプライン」(オリジナルはザ・シャンティーズ)を聴いていたらStevie Ray Vaughanのを聴きたくなった。HDDに1万曲入れているとすぐにこんなことが出来るから助かる。もしもCDを出し入れせねばならないなら私は探し出すその手間暇を惜しんで断念するだろう。いいなあ、スティーヴィ、いつ聴いても惚れ惚れする。なんとも荒々しい。

 ベンチャーズというとロックファンが「エレキ」というものに対する過去の誤解の象徴のように取り上げることが多い(かつて多かった)ものだが、こういう作品を聴くと、彼らがいなければスティーヴィのこれもなかったのだと先駆者の偉大さを確認する。
 一部の曲のギターの音色に不満はあるが、傑作といえる1枚だろう。

 ネットの感想文を探したら「ベンチャーズがこんなふうにがんばっていると自分もがんばろうと思う」というのがあった。そんな効果もある。

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