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4月8日のEテレ「将棋フォーカス」のつるの剛士がよかった。

去年からこの「将棋NHK杯戦」の前にある、20分ほどの戦法指南の司会をしていた。
戸辺誠とのその一年間のやりとりも、とてもよかった。

今年から「将棋フォーカス」という以前はNHK杯戦のあとにあった「囲碁将棋フォーカス」が、それぞれ「将棋用」「囲碁用」に独立らしい。つるのはそれの「将棋フォーカス」の司会者になったようだ。

まだ本格的なトーナメントが始まる前なので、今回は3月末までの2011年度を振り返る話題。ゲストは4連覇でNHK杯戦10回目の優勝を飾り、史上初の「名誉NHK杯」になった羽生善治だった。 



このときのつるのの表情がとても好ましかった。一将棋ファンとして、「羽生先生に会えてうれしくてたまらない」と全身から発している。
それをアシスタントの女(興味がないので名を知らない)から、「つるのさん、とってもうれしそうですね」と指摘されると、つるのは、「そりゃそうですよ。ぼくが司会する第一回に羽生さんに来ていただけたんですから」と応じる。それがもう半端じゃなく全身からうれしさを発揮しているので、見ているこちらまでうれしくなる。羽生も面映い顔をしている。

私も竹脇無我さんのお蔭でジャイアント馬場の控え室に特別に入れてもらったときは、こんな感じだったろう。そのとき馬場さんは竹脇さんの「このひとはねえ、もうプロレスが大好きで」にニッコリと今も忘れない笑顔を向けてくれた。あれって、本能的に「ほんとにこいつはプロレスが好きなんだな」と認めてくれたからだと思う。

だから私には、「あの羽生善治」が目の前にいて、気さくにつるのの質問する過去の名勝負とか戦法に関して答えてくれることに、つるのが舞い上がっているうれしさが、すんなりわかったのだ。 



私がつるのを知ったのは「ヘキサゴン」だった。2007年らしい。年度までは覚えていないが初登場から見ている。それは言い切れる。「羞恥心」結成に至る流れも。
ウルトラマンの昨今のシリーズに主演した役者だというが、それは私は知るはずもない。オバカタレントとして呼ばれ、思いっきりそれを発揮していた。 「おバカタレントの親シリーズ」の時には、つるのにそっくりなお母さんが出たりしたのも見ている。 

しかしつるのは、まずは歌がうまいことで能力を発揮し、次に、これはとても立派だと思うが、ヘキサゴンでもぐんぐんと成績を伸ばしていった。努力したのだろう。まあ局側が「よりすごい新たなバカを投入した」とも言えるが、彼が努力して成績を伸ばしていったのは見事だった。そこから今度は「いいパパ」というイメージ作りに成功して、さらに成長する。いやこんな意地悪な言い方はしたくない。彼はすなおにふつうに、いいパパだったのだ。それが認められた。



その当時の話題に「将棋が好き」があった。懐に餘裕のない時代、無理していい将棋駒、いい盤を買ったりした話もしていた。 そこから繋がって「将棋番組のMC」にまで仕事が拡がった。

拡がるべくして拡がった。実力だ。人柄の勝利とも言える。心からおめでとうを言いたい。
羽生を目の前にしてはしゃいでいるつるのを、私は信じられる。そのことがうれしい。

芸能界にはいろいろあるが、人柄のいいひとは、勝つ。