・以下の文章には歯並びが悪いかた、八重歯のかた、八重歯が好きなかたが不愉快になる箇所がありますので、該当するかたはお読みにならないでください。

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 フット後藤がいい男になった。
 以前、もうM1は取っていたが、まだ今の抜群の返しで大人気になる前、自分の「中途半端」に悩んでいると語っていた。つまり、ノンちゃん(私は大の岩尾ファンです)との対比で美男側を演じているが、徳井なんかと比べれば、これといっていい男でもないし、スタイルは悪いし、ギターもお笑い系では弾ける方だが、じつはたいしたことないし、ということだった。うん、よくわかる。その通りだ。

 私はそれを聞いて「歯を治せばいいのに」と思った。彼は歯並びが悪く、しかも歯が濁っていた。当時も今も喫煙者だが、いかにもタバコ飲みの臭い息を吐きそうな口許をしていた。
 その彼が歯を治した。さわやかな口許になった。「400万円かかった」と言っていた。たいへんだったことだろう。いや金額じゃなくて治療がだ。歯の治療が好きなひとはいない。まして悪くもない歯を美容のために抜いたりするのはつらい。



 歯を治したひとと言うと、挌闘家の佐竹を思い出す。先日選挙に出て落ちた人だ。あちらにいるとき、「佐竹はどうなったろう」とすこし気になっていた。彼は、それはそれはもうひどい乱杭歯だった。口許から何本も牙が出ているようだった。ぐっちゃぐちゃである。それをいかにも挌闘家らしく、一気にエイっと直してきれいな歯並びにした。どれほどたいへんだったかと想像するだけで歯が痛くなる。 

 後藤は佐竹のようなひどい乱杭歯ではないが、かなり乱れていたから、それ相当にたいへんだったはずだ。それは治療費からも判る。
 きれいな口許になって、男っぷりが二枚はあがった。やはり芸能人は歯並びが命である。同じギャグを言っても、きれいな白い歯並びだとキレがちがう。 



 バナナマン日村も歯を治し始めた。こちらは後藤以上で600万かかると言っていた。それはそうで、後藤と違って日村は歯がない。不摂生で以てみな抜けてしまい、ほっておいたが、いよいよここにきて完全治療に向かったらしい。残っていた前歯はきれいな差し歯に、奥歯をインプラントにするのだろう。これは時間も金も掛かる。
 ところがルーズな日村は先生に指定された日に治療に行かないと言う。よって治療は遅々として進まず、今も假り歯のままだ。これはひどい。テレビを見ても、誰が見ても假り歯とわかる安っぽい真っ白なプラスチックの歯である。早く完治したほうがいい。



 おぎやはぎの矢作が歯列矯正をするらしい。いいことだ。いつもテレビで見るたび、直せばいいのに、と思っていた。どんな大好きな芸人でも歯並びが悪いのだけはイヤだ。歯を矯正したら矢作の魅力は倍増する。

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 むかし小柳ルミ子がアメリカ進出を企てた際、どういう路線でどう行けばいいだろうとあちらのエージェントに相談したら、まず歯を治せと言われたそうだ。彼女は八重歯を売りにしていた。私は、こどものころから八重歯なんてものをちっともいいと思わなかったが、なぜか日本の芸能界は(ということは日本人そのものが、そうなのだろう)それをよしとしていて、唇から牙を喰いだした芸能人が、「八重歯の魅力」と芸能雑誌の表紙で頬笑んでいるのだった。小柳が魅力のひとつとして思っているそれは、アメリカでは異様なだけだった。口から牙が喰いだしているのである。かなり悩んだらしいが(彼女自身もそれまで猝ノ廊瓩隼廚辰得犬てきたのだから)けっきょく彼女は抜いた。が、アメリカでは成功しなかった。

 餘談だが、中国語では歯は牙である。だから町中いたるところで「牙科」という歯医者の看板を見かける。最初見たときはちょっとおどろいた。今は慣れた。この文章で私が「牙」というコトバを使うことに反撥するかたもいるかもしれないが、まあ、そんな感じである。



 私のこどものころの記憶だと、「女学生」を唄ったアダチアキラという歌手は、なんと「虫歯」を売りにしていた。いわゆる「味噌っ歯」というヤツである。前歯が虫食って黒くなっている。平成の世では信じられないが、昭和30年代にはそんなこともあったのだ。ちょっと恥ずかしげにそれを隠して唄う。それが魅力とされていた。日本の芸能界は歯の悪さに関して鷹揚だった。
 と書いて思いだした。あのころは犇盪瓩覆鵑討發里流行った。金持ちの象徴だった。口許がキンキラキンなのである。子供心にも醜悪だと思った。やがてすたれていったが、狂った時代である。あのころを賞讃する感覚がわからない。

 若い頃おどろいたのに石野真子がいる。気の毒になるほどの、ひどい乱杭歯だった。見るだけで気分が悪くなるほどの。いまは全面的に治している。私は「なんでこんな歯並びで芸能界に」と惘れた。そのころ九州で長渕剛は「ぜったいにこの女と結婚するんだ」と燃えていたことになる。ひとの好みはそれぞれだ。
 いまは石野真子のような歯並びの悪い娘はデビューできないだろう。というか親がこどものころに歯列矯正をしてやるだろうけど。



 アメリカには、「親が子にしてやれるのは、教育と歯の矯正」という言いかたがある。きれいな口許でニッコリ笑えば、相手に対しての印象がよくなる。肌の色や、目のちっちゃいのや鼻が低いのは遺伝であり個性だが、歯並びの悪さは直せる、治すべき事と考えるようだ。多民族国家であるから、他者に対してよい印象を与えることを心懸ける。そのためにきれいな口許は基本なのだろう。これは彼らが、ハゲやチビノッポは遺伝で個性と考え、デブや喫煙は不摂生、克己心がないと考えるのに通じる。

 ハリウッドスターには、ハンサムから悪役専門までいろいろいるが、歯並びはみな揃っている。残虐な悪役を演じるからといってきたない歯並び、というのはない。ハゲからチビ、デブまで、あれほど独自の容姿を尊重し、ある意味とても許容範囲がひろいのに、歯並びに対してだけは画一的だ。時々とんでもなく醜い歯並びのも現れるが、それはメイクによる特殊効果だ。歯並びの悪いのが役者になっているわけではない。

 それは黒人も同じだ。黒い肌に誇りを持つ白人嫌いの黒人スターも、歯の白さだけはすなおに従う。サミー・デイビス・JRは総入れ歯だった。多分自前の歯は美しくなく、今のような歯科技術もなく、当時は「きれいな白い歯=入れ歯」だったのだろう。彼のジョークに、美麗な衣裳やいくつもの指輪や、身に着けているキンキラキンのそれらの中でいちばん高いのは、と問われて「入れ歯だ」と応えたのがある。いやジョークじゃなくて事実らしく、何百万円もする入れ歯だったらしい。

 デヴィ夫人は、若くして(おそらく20代)総入れ歯である。彼女の自前の歯は社交界にふさわしいものではなかったのだろう。そうじゃない性的な理由で総入れ歯にさせられたのだ、という意見もあるが、真相はしらない。いずれにせよ彼女の、独特のふがふがしたしゃべりかたは、総入れ歯だからだ、というのはむかしから歯科医を始めとした専門家も指摘していることである。



 長い顔、丸い顔、四角い顔、大きな目、ちいさな目、高い鼻、低い鼻、大きな口、ちいさな口、みな個性だと思う。日本人は低い鼻に劣等感を持つが、白人は大きくて高い鼻に劣等感を持つ。男ですらそうだ。プロレスラーのテリー・ファンクが、自分のことを語るとき「ぼくはこんなに鼻が大きくて醜男なのに、日本のファンはこんなぼくを応援してくれる」と繰り返すのにおどろいた。白人男は、ちいさな低い鼻の女をかわいいと言う。日本人の劣等感はこっけいだと。私もそう思う。女の大きくて高い鼻なら低くてちいさな鼻のほうがずっとかわいい。
 
 白人は白くきれいに並んだ歯並びを美とするが、日本人は、乱杭歯も味噌っ歯も魅力のひとつとして認める。それは八百万の神々を持つ日本人の美意識だ。

 と言いたいが、私はダメだ。私は歯並びの悪いのは男も女も受けつけない。こういうことを言うと「じゃあおまえはどうなんだ」と言われてしまうが、まあ並である。すくなくとも他人様を不快にするような醜い歯並びではない。ごくふつうだ。そしてまた思うが、私の友人にひどい歯並びのひとはいない。もしもいて、「歯並びは悪いけど、ものすごくいい奴」だったりしたら、私は彼のことを慮ってこんな文は書けなかった。ような気がする。

 ということからもわかるように、私の友人に真っ白で粒の揃った歯並びのきれいなひとばかりそろっているはずもない。つまり、私の要求する「きれいな歯並び」の水準は低いのだ。私の主張は、「テレビに出るようなひとは、最低限ひとを不快にしないような歯並びであって欲しい」ということである。ただそれだけなのだ。



 私は「たかじんNOマネー」に出ている大谷というのが、政治思想的にも合わないが、それ以上にあの口許のきたなさがイヤで、あの番組を見なくなってしまった。テレビに出る人間は歯並びに責任を持て、と言いたい。大谷が「橋下従軍慰安婦発言」に「吐き気を催した」と言ったとき、おまえのその醜い口許で視聴者に吐き気を催させていると言いたかった。

「目は口ほどに物を言い」と言う。目の表情はしゃべる口と同じぐらいものを語るのだと目の大切さを言ったことわざだが、これは目以上にものを言うのは口だということでもある。どんな高邁な意見もきたない口許から発させられると説得力をもたない。

 バラエティ番組で杉崎美香という女子アナを見ることがある。今どき珍しい口の両側から牙を出しているひとである。大の人気アナらしいから、あれが好きなひとも多いのだろう。私はダメだ。目鼻立ちの整ったきれいな娘さんだと思うが、笑って口の両端から牙が喰いだした瞬間引いてしまう。そういうふうに嫌っていたものだから、じつは名前さえ知らず、いま「たしか、杉なんとか」と思って検索して名前を知った。「女子アナ 八重歯」で検索したらすぐにヒットした。すると高校時代の写真もあり、八重歯をアピールポイントにしていると知る。まあたしかに、劣等感をもっていたら社会人になる前に治すだろう。ましてアナウンサーである。なのにしなかったのは彼女はそれを個性として美点として解釈しているということだ。
 それに健康な歯を抜くというのはたいへんだ。世の中には八重歯好きもいるらしいから、今時の数少ない存在として支持を得ているのだろう。



 役者には「老け役を演じるために悪くない前歯を抜いてしまう」というひとがいる。前歯をなくして歯のない老人を演じるのだ。すさまじい根性である。三國連太朗、北林谷栄、樹木希林もそうだった。一本でも多く自分の歯を残したいと思う私なんぞは、「悪くもないのに前歯を抜く、健康な前歯を抜く」と考えるだけで寒気がする。

 シンスケが初めてさんまと会った18歳のころのことを語っていた。いまと同じ出っ歯だが、黄色くてきたない歯だったという。さんまも悪くもない前歯を抜かず自前の黄色い出っ歯でやっていたら、今ほどの人気は得られなかったろう。しかし悪くもない丈夫な健康な前歯をぜんぶ抜いて真っ白な差し歯にするのだから、芸人もたいへんだ。

 前記、三國を始めとする役者魂を讃歌したが、さんまを始めとする芸人もまた同列になる。むしろ役者の場合はそれが公になり「すごい根性だ」と賞讃されるのに対し、同じ事をしても芸人は知られなかったりするから、むしろこちらのほうが上か。出っ歯で言うとロンブー淳もきれいな白い歯だけど、あれもぜんぶ差し歯なのかな? 知らない。

 芸能人の差し歯と言うと、今井美樹を思い出す。あのひと、口がでかいから、笑うとふつうのひとよりも歯がいっぱい見える。大口で笑うと、差し歯にした前歯4本ぐらいが真っ白で、その両脇の自前の歯は黄色く、その対比がせつなかった。「ここまでが人工の歯、ここからが元の歯」とあまりに明確に見えてしまうのだ。ふつうの芸能人だと前歯4本も差し歯にすれば十分なのだろうが、彼女は口がでかすぎるのだ。かといって笑うと見える歯全部を義歯にしろというのも気の毒だ。なにしろ口がでかいのだから。
 なら笑うと歯茎が出て馬みたいな顔になるので歯茎を見せないで笑うようにしている由紀さおりみたいに、大口を開けなければいいのにと思うのだが。もっともひとは好き好きだ。世の中には「今井美樹の色のちがう前歯が好き」というひともきっといるのだろう。



 ところで、このテーマはずっと前から書こうと思いつつも、歯並びの悪いひとを敵にまわす必要もないと躊躇していた。フット後藤の400万を聞いたとき書こうと思いつつ書かず、バナナ日村の600万を聞いたときに書こうと思いつつまたも書けず、ずるずると延ばしたまま今日まで来た。今回やっと踏ん切れて書いたのは、下の写真がきっかけだった。ここのところずっとブログをアップするときの「完了」のページにこの女の顔が出るからだった。気分が悪い。気味が悪い。なんなんだ、こいつは! と、我慢できない顔だった。

hanarabi

 聞いたこともないメルマガの宣伝だ。この女は、安ギャラの三流モデルなのだろうが(ライブドアのブログCMには、よくこの手の不細工な女が顔を出す)、山ほどいる三流モデルの中から、なぜこんな口許のきたない性根の悪そうな顔の女を使うのだと不愉快に思っていた。センスがわるいと。
 不愉快で我慢できず、憤懣やるかたなく、ついに?このテーマを書いた。前々から書こうと思っていたテーマをやっと書けたから、ある意味この女に感謝せねばならないのだが、いやいや感謝などしない、この底意地の悪そうなひねくれた性悪顔を見るだけで不愉快になる。やはりこの広告のない有料版ブログにしないとダメだなと思った。とにかく、この性悪女の顔を毎日見せられ、不愉快になって、この文章をアップする決断をした。



 ところでこの「めいろま」というブログマガジンとはなんなのだと検索して、この女が、モデルなんかではなく、「週刊めいろま」という有料ブログマガジンを出している谷本という女本人の顔写真だと知った。
 そこで、何カ月か前ツイッターで、「異様に白人国を礼讃し、日本をボロクソに言うバカ女」というのが話題になっていたことを思い出す。それがこいつなのだと知った。白人国と比して日本を貶め、「日本は世界一貧しい国」とかなんとか喚いていたクソバカ女である。

「ああ、これがあの女なのか、こんな顔なのか……」としばし溜息を吐く。なんだかパズルが解けた気分だ。この顔を見るだけで不愉快で不愉快でいられなかった私の勘は正しかったことになる。ひと目見て反感を抱く顔だ。だけどこれだけ堂々と自分の顔を広告に出しているって事は、この女は自分の顔をひとに好かれる良い顔と思っているのだろう。勘違い女の勘違いの所以である。自分を美しいと思っているらしい。それぐらい見当違いでなきゃあんな愚かな論を得意気に振り翳したりはしないだろうが……。



 口許はたいせつだ。目の細いの大きいの、鼻の高いの低いの、みな個性と認めるが、口許のきたなさだけは容認しがたい。

 このごろ電車の中で歯列矯正のチェーンを捲いている中学生、高校生を見かけることが多い。日本もそういう時代になったのだ。普通の子が笑ったとき、前歯に鎖が巻きついているのだから、初めて見たときはギョッとする。私もいまだに最初はそう思う。それから心の中で、「いいことだ、きれいな歯並びになりなよ」とエールを送る。多感な時期だ。かっこわるいし恥ずかしい。ともだちの目も気になる。戸惑った末の決断なのだろう。成人してから気づき、悪くもない歯を抜いたりして治療するなら、矯正できる若いときにやっておいたほうがいい。これからどんな人生、どんな進路を歩もうとも、それがマイナスになることはない。特に外国で仕事をするようなことになったら、必ずプラスに作用する。それはいま「世界標準」なのだから。

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【追記】──しっかりと歯列矯正の広告が(笑)──9/26

 この種のブログのCMは、文中にどんなコトバが出て来るかを自動検索して配付されるのだろう。歯並びのことを書き、その中に「歯列矯正のチェーン」「インプラント」とあったからか、見事にそれが広告として入っていた。あまりの適切な流れに苦笑した。

shiretsu

implant

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【追記.2】──画像が変った(笑)──10/09

 相変わらず、よほど金があるのか、「メイロマ」というのの広告がライブドア無料ブログに出て来る。うんざりだ。しかしなら「有料ブログにしろよ!」も真実であり、いまだしていない私が悪い。セコくてどうもすみません。

 ついさっき、またしても「メイロマ」が出てきて不快になったのだが、写真が変っていた。これである。

meiroma

 横顔にして、きたない口許や性悪の顔を隠したのは、いくらかはこのバカ女にも、自分の容姿に関する正当な感覚が芽ばえたのだろうか。

 でもこういう勘違いバカに限って、「顔がハッキリわかる正面からの写真だと、いろんな男が近寄ってきてうざいのよ」なんて言ったりするから、好意的な解釈はやめよう。