2007年04月
2007年04月29日
大切なのは現実を知る事だけじゃない。
熱々の紅茶を耐熱のコップに淹れて、パーカーを着てその上からコートを羽織ってベランダに出たらびっくり。
辺りが霧で真っ白。遠くからこちら側に走ってくる車のヘッドライトが浮かび上がって綺麗、だけど真っ白。
星はもちろん出ていない。だけどいいんだ、霧は大好きだから。雲の中にいるようで想像力を掻き立てられる。
近所の家の窓が黄色くぽっかり浮かび上がって、その部屋だけが浮かんでいるみたい。
電灯も同じように、支えている柱が消えて浮かんでいるみたい。
月が間近にあるような感覚になる。
霧は雲が地上を見に降りて来たからおこるんだよ。
決して大気の温度が下がって露点に達した訳ではないのだよ。みんな勘違いしてる。理科の教師も科学者もヨシズミも、みんな勘違いしてる。
いい夜だわさ。
空気も透明感があって素敵だわさ。
少しの間、首の力を抜いて下を向き、目を閉じてみる。
布団より落ち着くこの感覚。
素敵な夜だ。
辺りが霧で真っ白。遠くからこちら側に走ってくる車のヘッドライトが浮かび上がって綺麗、だけど真っ白。
星はもちろん出ていない。だけどいいんだ、霧は大好きだから。雲の中にいるようで想像力を掻き立てられる。
近所の家の窓が黄色くぽっかり浮かび上がって、その部屋だけが浮かんでいるみたい。
電灯も同じように、支えている柱が消えて浮かんでいるみたい。
月が間近にあるような感覚になる。
霧は雲が地上を見に降りて来たからおこるんだよ。
決して大気の温度が下がって露点に達した訳ではないのだよ。みんな勘違いしてる。理科の教師も科学者もヨシズミも、みんな勘違いしてる。
いい夜だわさ。
空気も透明感があって素敵だわさ。
少しの間、首の力を抜いて下を向き、目を閉じてみる。
布団より落ち着くこの感覚。
素敵な夜だ。
2007年04月28日
瞬く星々。
3:09
今日もまた良き夜かな。
部屋からものすごく小さな音で流れるジャズが夜の空気にとても合い、すごくいい雰囲気。
こんな日はウイスキーを飲みたくなるけど、無難に紅茶にした。
その代わりリトルシガーを咥えて、昼間買った煙草に付いてきたキャメルのマッチで火をつける。
明るい夜。
月が半分しか出ていないのに、星明かりのお陰か辺りが明るく見える。その明かりにサックスとドラムのハイハットの音色、紅茶の香りがきれいに溶け込む。
空には昨日のこの時間と同じ位きれいな星達が浮かぶ。
王冠のようにきれいに並べられている訳ではないのに、不揃いのこちらの方がきれいに見えるのは一体どうしてだろう。
輝きが統一されたパールのネックレスより、手に取れない、ガラスケースに飾られた指輪のように目と鼻の先にない、手を伸ばしてもどうしても届かない所にあるものなのにこちらの方がきれいに見えるのは何故なんだろう。
CDプレイヤーが絶妙なタイミングで"星に願いを"の曲を流し始めた。
背後でジャズ奏者のスーツ姿の男性が微笑んだ気がした。
紅茶はまだ冷たくなっていない。もう少しここにいよう。もう少しここにいたい。
今日もまた良き夜かな。
部屋からものすごく小さな音で流れるジャズが夜の空気にとても合い、すごくいい雰囲気。
こんな日はウイスキーを飲みたくなるけど、無難に紅茶にした。
その代わりリトルシガーを咥えて、昼間買った煙草に付いてきたキャメルのマッチで火をつける。
明るい夜。
月が半分しか出ていないのに、星明かりのお陰か辺りが明るく見える。その明かりにサックスとドラムのハイハットの音色、紅茶の香りがきれいに溶け込む。
空には昨日のこの時間と同じ位きれいな星達が浮かぶ。
王冠のようにきれいに並べられている訳ではないのに、不揃いのこちらの方がきれいに見えるのは一体どうしてだろう。
輝きが統一されたパールのネックレスより、手に取れない、ガラスケースに飾られた指輪のように目と鼻の先にない、手を伸ばしてもどうしても届かない所にあるものなのにこちらの方がきれいに見えるのは何故なんだろう。
CDプレイヤーが絶妙なタイミングで"星に願いを"の曲を流し始めた。
背後でジャズ奏者のスーツ姿の男性が微笑んだ気がした。
紅茶はまだ冷たくなっていない。もう少しここにいよう。もう少しここにいたい。
2007年04月27日
静かな空気とぼやけた星明かり。
着込んで、紅茶を淹れたコップを手にベランダに出る。
まだ風邪は治っていないけど、何となく星を見たくて。
予想通り外は寒かったけど、風邪で熱くなっている僕の体には少し心地良いくらいだった。ベランダに設置してある折り畳み式の簡易的なパイプ椅子に座り、手をベランダの手摺に乗せ、その上に自分の頭を乗せる。
携帯のデータフォルダを開き、山崎まさよしの『One more time,One more chance』を小音量で流す。
星が出ていたけど、暫く目を閉じて聴いていた。曲が終わり、携帯から流れた曲の余韻が夜と静かに混ざり始めた頃に、やっと目を開けた。
まるで僕がいる地区だけ雲を丸く切り取ったように、すっぱり雲が緩い曲線を描いて切れていた。
切り取られた円の中には星がちらほら。黒く染めた画用紙に黄色い点を描き、上から水をかけてふやかせばこんな星が見れるだろうか。息を吹いたらどこかに飛んで行ってしまいそうなくらい細やかな明かり。だけど存在感があって。
携帯を開いて、この瞬間に合う音楽を探してみたけれど駄目だった。
Goo Goo DollsのリズムもMAEのきれいな流れもSmashing Pumpkinsの曲もこの夜には合わなかった。
そのうち、工場から流れてきたチャイムの音が鳴って、それが余りにこの夜に相応しかったので曲選びがばかばかしくなった。
携帯をポケットにしまい、また目を閉じる。
さっきと同じ体勢を取って、さっき流れた曲達をハミングしながら。
まだ風邪は治っていないけど、何となく星を見たくて。
予想通り外は寒かったけど、風邪で熱くなっている僕の体には少し心地良いくらいだった。ベランダに設置してある折り畳み式の簡易的なパイプ椅子に座り、手をベランダの手摺に乗せ、その上に自分の頭を乗せる。
携帯のデータフォルダを開き、山崎まさよしの『One more time,One more chance』を小音量で流す。
星が出ていたけど、暫く目を閉じて聴いていた。曲が終わり、携帯から流れた曲の余韻が夜と静かに混ざり始めた頃に、やっと目を開けた。
まるで僕がいる地区だけ雲を丸く切り取ったように、すっぱり雲が緩い曲線を描いて切れていた。
切り取られた円の中には星がちらほら。黒く染めた画用紙に黄色い点を描き、上から水をかけてふやかせばこんな星が見れるだろうか。息を吹いたらどこかに飛んで行ってしまいそうなくらい細やかな明かり。だけど存在感があって。
携帯を開いて、この瞬間に合う音楽を探してみたけれど駄目だった。
Goo Goo DollsのリズムもMAEのきれいな流れもSmashing Pumpkinsの曲もこの夜には合わなかった。
そのうち、工場から流れてきたチャイムの音が鳴って、それが余りにこの夜に相応しかったので曲選びがばかばかしくなった。
携帯をポケットにしまい、また目を閉じる。
さっきと同じ体勢を取って、さっき流れた曲達をハミングしながら。