3人の幼い娘の点滴に水道水などを混入し死傷させたとして、傷害致死などの罪に問われた高木香織被告(37)の裁判員裁判で、京都地裁が20日、懲役10年の判決を言い渡した後、記者会見した裁判員らからは、過去最長の審理日程を前向きにとらえる意見が目立つ一方、MSBPを「理解できていない」とする意見もあり、専門的な内容をわかりやすく裁判員に伝える難しさが浮き彫りになった。

 裁判員の女性2人と補充裁判員の男女2人の計4人が出席。長期間の裁判について、裁判員を務めた主婦は「難解な医療用語は9日間あったからこそ理解できた。裁判員の団結力も増し、評議に役立った」。補充裁判員の30代の女性は「医学用語以外にも複雑な事情がある事件だったが、焦ることなく評議に臨めた」と強調した。

 MSBPについては、補充裁判員の会社員の男性が「難しい内容だったのでいまだにはっきりと理解できていない」と率直な感想を語ったのに対し、裁判員の女性は「裁判員同士で何回も話し合ったし、裁判官の方もわかりやすく教えてくれたので理解できた」と話した。

 京都地検の長谷透公判部長は「子供の最大の保護者であるべき母親の犯行であることなどが重視されたのだと思う」と評価。一方、主任弁護人の堀和幸弁護士は「完敗」としたうえで、「やるべきことはやったが、科学的な証拠の壁を崩すのは難しいと思い知らされた」と話した。

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