平成21年分の所得税の確定申告が16日から始まる。源泉徴収や年末調整という形で納税額を計算してくれるサラリーマンには縁がないように思われがち。しかし、不況下の昨年、退職を余儀なくされたり、給与の目減り分を副業で補ったり、心身のバランスを崩して医療費がかさんだり…といった人も少なくない。こうした場合、確定申告で納め過ぎた税金が戻ってくる可能性がある。(太田浩信)

 ≪税の「納めすぎ」≫

 宝田・寿原会計事務所(東京都千代田区)の宝田健太郎税理士は「年収が下がっている人が多いので、納め過ぎた税金が戻ってくる可能性が高い」と話す。

 (1)昨年中途で退職し、再就職していないケース。

 「毎月の源泉徴収は『1年間働くとどれくらいの所得になるか』を想定して天引きしている。例えば8月に辞めると9月以降の収入がない。その分多めに税金が取られているため、申告すれば還付が受けられる」という。

 (2)残業禁止で副業をしているケース。

 宝田税理士は「勤務先の給与と副業の給与を比べると、副業の方が毎月多めに源泉徴収されている。確定申告をする際、それぞれの収入を合算して税率をかけると結構戻ってくるケースがある」と話す。さらに、「原稿料やデザイン料で稼いでいる場合はだいたい10%源泉徴収されているが、打ち合わせで支出した交通費やお茶代、文具費なども経費として差し引くことができるので税金を減らすことができる」。

 (3)株などの投資で損をしたケース。

 損失は3年間繰り越すことができるため、確定申告が必要となる。税金が戻ることはないが、申告しておかないと損失の繰り越しができないからだ。複数の金融商品に投資している場合、全体では損失が上回っていても利益が出ている商品で課税される。このときは損益通算ができる。ただ、株式と株式投資信託なら通算できるが、株とFX(外国為替証拠金取引)ではできないなど、グループ分けのルールがあるので注意が必要だ。

 今年はこのほか、税制改正で株の配当金と譲渡損の通算ができるようになった。株を持っていると配当金から税金が引かれるが、一方で株の取引で損している場合がこれに当てはまる。宝田税理士は「平成21年分は過渡期で自分で申告しないといけない。22年分は特定口座を選べば、その口座内で証券会社が通算してくれる。今年だけは自分で申告する必要がある。申告しないと損をしてしまう」と忠告する。

 年末調整の対象外なのは医療費控除だ。1年間の医療費が自己負担分で10万円を超えた場合、還付される。しかし、昨年の所得が200万円未満の人は、医療費が10万円以下でも所得の5%を超えれば申告できるので忘れないようにしたい。さらに共働き世帯の場合は、所得が多い人について医療費控除を申請するようにすると、より多くの税金が戻ってくる点も重要なポイントだ。申請には医療費の領収書が必要なため、日ごろから保存するクセをつけておく。

 通院のための交通費も医療費に含まれ、病院の領収書の脇に書いておけば十分だ。市販の薬も医療費として認められる。宝田税理士は「風邪の予防目的のビタミン剤はだめですが、治療目的の風邪薬や頭痛薬などは認められる。レシートに『これは風邪薬』などとメモしておけば大丈夫です」とアドバイスする。

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 ■ネットで申告OK

 所得税の確定申告は、16日から3月15日までが受付期間。税務署や特設される申告書作成会場などで相談や申告書の提出を受け付ける。申告書は税務署で入手するほか、国税庁のホームページ(HP)からダウンロードできる。

 また、HP上の「申告書等作成コーナー」で数字を打ち込んで申告書を作成して印刷したり、そのまま電子申告(e-Tax)することもできる。e-Taxでの申告は住民基本台帳カードで電子証明書を受けるなどの事前準備が必要となるが、e-Taxを利用すると最高5000円の控除が受けられる(期間限定で1回限り)。

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