JR福知山線脱線事故の報告書漏洩(ろうえい)問題で、運輸安全委員会(旧・国土交通省航空・鉄道事故調査委員会)が設置した検証チームの第2回会合が19日、大阪市内で開かれ、JR西日本幹部らへのヒアリングの途中経過が報告された。JR西幹部は事故調委員への情報漏洩の働きかけについて改めて反省の言葉を述べる一方、「被害者対応のためにも早くスケジュールを知りたかった」と釈明したという。

 ヒアリングの対象はJR西の山崎正夫前社長や丸尾和明元副社長、事故調委員だった佐藤泰生、山口浩一両氏ら計13人。検証チームのメンバーでノンフィクション作家の柳田邦男氏や関西大の安部誠治教授らが中心となり、3~4月に実施した。

 JR西の幹部はヒアリングに対し、漏洩を働きかけたことについて「社会的に許されないことをした」と反省の言葉を述べた。働きかけの理由としては、被害者への説明の必要などから可能な限り早くスケジュールを把握したかったことや、最終報告書案が提示されてからJR西が意見書を提出するまでの期間が1週間しかなく、作業時間が足りないと判断したことなどを挙げたという。

 一方、一部の資料を事故調に提出していなかったことについては、「単なるコピーミス」として、意図的なものではないと主張したという。

 会合は約2時間行われ、遺族や有識者らからなる検証チームのメンバーや、運輸安全委の関係者ら約20人が出席。事故で妻と妹を亡くした浅野弥三一(やさかず)さん(68)=兵庫県宝塚市=は「事故調がこれまで何のために調査をしたのか、その疑問が一層深まった。ヒアリングを通し、問題の所在の土俵が見えてきたことは評価したい」と話した。

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