2007年01月11日

悪気がないのは罪〜姑のちょっとした一言〜

今日、テレビ朝日をぼんやりと見ていたら、今夜から、仲間由紀恵さん主演の連ドラがはじまるようですね。今回仲間さんはお嫁さん役。松坂慶子さん演じる姑とバトルをくりひろげる、という内容のようです。
テレビで仲間さんは、(一般の)姑の嫁に対するさまざまな言動について、
「悪気がないのが罪。言うほうに悪気がないから、されたほうは、受けいれなければ……と悩んでしまう」
というようなことを話していて、それを聞いて、そうそうそのとおり、と思ってしまいました傷ついたことがあるのです。

あれはまだ、夫と入籍前のこと。私たちは、長いこと、お互いの両親の承諾を得た上で同棲(私としては、途中からは事実婚のつもりでした)していたのですが、あるとき、やはり結婚しようということになりました。
そして、夫の家族を我が家に呼び、お料理をふるまい、入籍したいということを告げようとしていたのです。

その日。お料理を出し終えて、お茶を出したときに、姑がこう言ったのです。
「急須に茶渋がついてるわよ。洗ったら?」
と。私はハッとして、なんだかいたたまれない気持ちになりました。

私は、その日に夫の家族が楽しんでくれるようにと、何日も前からメニューを考え、お皿やグラスをきれいに磨いたり、漂白をしたりしていました。本当に、私としてはめずらしいくらいがんばって迎えた日だったのです。

ところが、普段まったくお茶を飲まない私は、急須を事前にチェックするのをうっかり忘れてしまったのです。しかも、その急須は、姑から以前もらった(お下がりでしたが)急須……。

だから、なおさら姑も汚れが気になったのかもしれません。
いえ、もしかしたら、本当に何の気なしに言ったのかもしれません。
きっと、よかれと思って言ってくれたのです。
(姑は、本当に率直で、まっすぐで、意地悪くない人ですから。)

だけど、私は姑のその一言に、本当に傷ついてしまいました。

もちろん、お客さんがくる大切な日なのに、急須に茶渋がついていたのですから、私も悪いのです。だけど、だからこそ、それを言ってほしくはなかったのです。サラッと見逃してほしかった(笑)

言葉って、ときどき、すごい凶器になるんですよね。そして、それが行き過ぎてしまいますと、ものすごいモラル・ハラスメントにもなりうると思うんです。

もちろん、私が何気なく言った一言に傷ついてしまった人も、今までたくさんいるかもしれません。今まで私が話したことで、姑を傷つけてしまったこともあるのかもしれません。

モラル・ハラスメントって、人事ではないんだなとつくづく思います。いつでも、誰でも、当事者になりうるんです。そして、たとえ本人に悪気がなかったとしても、いえ、だからこそ相手を追い詰めてしまうときがあると思うんです。

ときどき、周囲の人の言葉に傷ついてしまう私ですが、そんなときには、自分をふりかえるいいチャンスだと考えるように私はしています。私は誰かを傷つけてはいないか。無邪気に誰かを追い詰めてはいないか。

こたえはなかなか出ませんが、そんなふうにふりかえる時間が、ときどき必要な気がしています。





あのときの私とおなじような思いをしているお嫁さんが、たくさんいるようです。


実は私も、姑の何気ない一言にき普段から私と夫は、世の中のいろいろな人の言動について話すのですが、いつも
「悪気がないのって罪だよね〜」
と話していたんです。
もちろんそれは、周囲の人のことだけじゃなくて、自分たちのことも含めてなのですが。

コメントが、そうそう、とうなずける内容でした。
「悪気がないのが

2006年12月14日

モラハラとパワハラの違い

モラル・ハラスメントとパワー・ハラスメントには、重なる部分と、重ならない部分があります。たとえば、社会的に権力のある人や、立場が上の人が「いじめ・嫌がらせ」をしたとしたら、それはパワー・ハラスメントでもあり、モラル・ハラスメントでもあります。でも、もしも、特に人一倍社会的権力があるほうでもなく、立場が上というわけでもない人が「いじめ。嫌がらせ」をしたら、それはモラル・ハラスメントではありますが、パワー・ハラスメントではありません。つまり、たとえば、職場の上司が部下に「いじめ・嫌がらせ」をしたら、それはパワー・ハラスメントでありモラル・ハラスメントですが、部下が上司に「いじめ。嫌がらせ」をした場合には、それはモラル・ハラスメントではありますが、パワー・ハラスメントではありません。

つまり、モラル・ハラスメントのほうが、パワー・ハラスメントよりも「範囲」が広いのです。そしてだからこそ、私は、パワハラについてだけ語るのではなく、もっと広くモラハラについて、ここで語りたいのです。だって、どんな「いじめ・嫌がらせ」も、なくなってほしい。そして、できれば「いじめ・嫌がらせ」をする人につかまらずに、素通りしたい……あらゆる「いじめ・嫌がらせ」問題がなくなる道を探りたいのです。

(しかしなぜか、テレビなどでは、パワー・ハラスメントを取り上げはしても、モラル・ハラスメントをとりあげませんね、滅多に。なぜでしょう。)

ところで、ちょっと話はずれますが、今日は区役所で、私の娘の1歳6か月検診を受けてきました。今日、私の娘をみてくれた歯医者さんは、とても親身にこたえてくれるいいお医者さんでしたが……ふと、ずいぶん前に予防接種のために区役所の同じ場所を訪れたときを思い出してしまいました。(BCGだったかな?)

そのとき、会場はとても混雑していました。しかも、私はまだ子供との外出に慣れておらず、子供をみるので精一杯のような状況。そんな中、私の娘の予防接種の順番がまわってきたのですが……私は、それに気づきませんでした。いや、看護師さんが私に何か話しかけてくれたことはわかったのですが、ベビーたちの泣き声がすごいですから、看護師さんがなんて話していたかがわからなかったのです。目の前には、確か、3、4人のお医者さんがいて、それぞれの隣りには看護師さんが。その看護師さんたちのうちのひとりが、何かを話しかけてくれたのですが……本当にわからなかったのです。

するとその看護師さん。

「ほら、早くそこに座りなさい! ○○しなさい、○○しなさい」
と、命令口調で私に、話し始めたのです。そのときの看護師さんの表情……
すごーく怖かったです。まるで、ドラマのお局さん役の人みたいに。

私はびっくりしました。どうして、命令口調で話すんでしょう? 私が予防接種をして「いただく」立場だから? 接種して「あげる」立場の人は、こちらにどんな態度をとっても、いいということ? 私は、なんだか腑に落ちませんでした。普通に並んで待っていただけなのに、急に説教されるなんて。しかも、吐き捨てるような言い方で。

なので私はその看護師さんに言いました。
「あの……何もそんな言い方をしなくてもいいんじゃないでしょうか? 最初におっしゃってた声が聞き取れなくて、アチラで待っていただけなんです」
と。

すると、看護師さんが何かを話し始める前に、目の前にいたお医者さんがこう言いました。
「おらおら、あんた、予防接種してもらいにきたんでしょ? ほら、いいから早くしなさい」

がーん、、、です。
正直、こんな医者に注射してほしくない、、、と思いました。なので、私はそのお医者さんをじーーっと見ながら言いました。
「すみませんが、そういう、上からモノを言う人には、注射してほしくないです。お医者さんって、そんなに偉いんですか? ……すみませんが、別の列に並びなおしますね。失礼します」

我ながら、気が短いです。カウンセラーというと、いつも穏やかでニコニコしてるっていうイメージで見られがちなのですが、私は、自分が「おかしい」と思ったことは、ものすごくハッキリ言うタイプです。で、こういうお医者さんには、本当にいらいら、納得いかないのです。しかし、私が真剣に話していたのに、お医者さんはこちらに一瞥すらしなかった。足を組んで、ぶらぶらさせ、下を向いたままでした。(カルテかなんかを見ていたのか、見ているふりだったのか。)

このとき、私がお医者さんと看護師さんからされたことは、まさにパワー・ハラスメントでありモラル・ハラスメントだったと思います。私はたまたまこういう性格なので、相手の人にはっきり言えたりするのですが、そうではない人は、こういうお医者さんたちに、もっともっと悩まされているのではないでしょうか?

「俺は(私は)、偉いんだ」

と思っている人たちの言動に悩まされているのではないでしょうか。自分を偉いと思っている人に、本当に偉い人なんていないと思うのですが……。

そういえば、また予断なのですけれども、私の住む地域の検診って、いつも午後1時ころからなんです。午後1時といえば、小さい子が最も眠い時間。お昼寝タイムです。だからでしょうか。今日の検診時にも、あちこちで泣きわめく声が聞こえてきました。私としては、できれば、子供がつらい思いをするこんな時間に、あえて検診をしてほしくないです。できれば午前中、それも無理なら、多くの子供たちがお昼寝を終える午後3時以降にしてほしいです。

今日の検診のときに、その場にいた女性(看護師さんか、区役所の人かわかりません。)に、そう話したところ、以前は検診を午前中にしていたのだという話をしてくれました。でも、医師会からクレームがあり、以後は午後1時からの検診になったのだそうです。そして、医師会の決定は、
「私たちには、どうすることもできないんです」
ということでした。

まあ、ただで検診していただいていることですし、していただけるだけでもありがたいことではあるのですが、もしも医師会っていう団体が、私が以前いやな思いをしたときのお医者さんみたいな人の集まりだったとしたら、すごくいやだなと思いました。
なんだか、
「俺らがやってあげてることなんだから、つべこべ言うなよ」
って言われているような気がして……。

私は、職業に貴賎はないと思っています。お医者さんだからいばるのか、いばりたいからお医者さんになるのかわかりませんが、こういうお医者さんには、ぜひお医者さんをやめてほしいです。人の心の痛みをわからないまでも、想像くらいはできる人に、お医者さんになってほしいのです。

職場のモラハラ急増中

「アサヒ芸能」という男性週刊誌(今週火曜日発売号)で、モラハラの記事を発見しました。
「急増 職場イジメ〜ヒザ蹴り パソコンブチ切り 悲痛実態を被害者が告発!」という記事です。

この記事に、2006年労働者の権利白書のデータがありました。このデータによれば、「職場のいじめ・嫌がらせ」の相談は、04年には8.0パーセントだったのが、05年には17.7パーセントに、06年も17.7パーセント。相談内容としては、「解雇」の21.1パーセントに次いで2番目の多さなのだそうです。

このデータを見て、私のところにくるモラハラ相談も、このくらいの勢いで増えているかな? という気がしました。(まだ、きちんと過去のご相談をかぞえていないので、だいたいの感覚的数字ですが。)

今年は、子供の世界の「いじめ」問題がマスコミで何度も放送されました。それはもちろん大きな問題だと思うのですが、大人のいじめも深刻だなという気がしています。

たとえば、ある派遣社員さんは、何日も残業してようやく完成させたパソコンデータを、職場の上司から削除されてしまいました。
ある放送作家の人は、新しい番組の打ち合わせのあと、先輩作家さんに完全に無視され、自分がした仕事も「私がしたんです」と言われてしまい、その人の業績はメンバーには伝わることがありませんでした。
このように、職場の「上の立場の人から」いじめられている人はもちろんのこと、最近では、部下からの嫌がらせに困っている人も増えているようです。



2006年12月09日

「ふぞろいな林檎」〜暴露本もモラル・ハラスメント!?

先日、女優の石原真理子さんが「ふぞろいな秘密」(双葉社)を発売しましたね。まだ読んではいないのですが、ワイドショーを見ながら興味津々……。
「こんな暴露本を出すって、人としてどうなのよ?」
という気持ちと、
「でも読んでみたい……」
というミーハーな気持ちと。

石原さんが記者会見のお話がまた奇妙でした。
「私の中の大切な思い出。付き合っていた人たちへの感謝の気持ちをこめて、実名で書きました」
うーむ……。なんていうか、彼女を心理分析したいという、ふつふつとした気持ちまでわきあがってきてしまいました。

石原さんにとっては大切な思い出であり、感謝の気持ちをあらわしたいのだとしても、書かれた人は迷惑ですよね。ふぞろいの秘密は秘密のままにしておいてくれと、さぞかし思ってることでしょう……。

そんな中、真っ先に出した玉置さんの事務所のコメントがよかったです。どうやら玉置さんは現在レコーディング中らしく、この本を読んでいないそう。そして、ことがことですので玉置さんの了解なくコメントを出すのはさしひかえたい、というコメントでありましたが。

そのあと出した、某ミュージシャンのコメントは、さらに男らしく(?)感じました。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2827525/detail?rd

もう何年か前に、あるバーでお会いしたときに、ミーハーな私は彼と握手してもらっていらい、急に私は彼の(にわか)ファンになったのですが、今回のコメントがとても清々しかったので、さらに好きになってしまいました。

それにしても、書かれた人でうれしいと思っている人はそういないのでは……。そして思ったのは、
「暴露本も、モラル・ハラスメントに入るのでは?」
ということです。

書かれた本人が、全然いやな思いをしていないのだとしたら、モラル・ハラスメントではないかもしれません。だけど、もしいやな思いをしているとしたら、モラル・ハラスメントの範疇に入るのではないかと私は思います。

と言いつつ、やはりこの本を読んでみたい気持ちもありますが。でも、買うのはやめておきます。定価の10分の1が石原さんに印税として渡るとして。この手の本で著者に印税が入るのはなあという気持ちもありますもので……。図書館で借りて読もうと思います。モラハラリストの心理分析のために……というのは半分ほんとで半分うそです。半分は、単にミーハーな私、っていう感じなのです。




いじめもモラルハラスメントかも

毎日更新している別のブログ(私のつれづれを書いているブログ)に、いじめについてちょこっと書きました。いじめもモラルハラスメントかも。

http://blog.livedoor.jp/heart_junction/archives/50841097.html




2006年12月07日

モラハラリスト予備軍〜大人のマナーのない子連れ主婦〜

世間にはびこる、モラハラリスト予備軍たち

渋谷の、ある懐石料理のお店に行きました。そのお店は、大人同士がしっとりと飲むようなお店。私が訪れたのはお昼でしたが、その店がまえからしても、到底子連れで入れるようなお店ではないとわかるようなお店でした。

ところが、お店の入り口に子連れ2組。その2組は、どうやらそのお店でランチを食べたくて、お店の人たちに交渉している様子でした。お店の人は、少し困ったような表情をしながらも、断り切れず、何度も奥にひっこんでいました。

おそらく、店長か誰かに、子連れ2組を案内してもいいかどうかを何度も聞いていたのでしょう。そして、何度もまた入り口に来ては、断りきれずにいるみたいでした。その店員さんの顔には、
「お願いだから、お店の雰囲気をわかってほしい。そちらから去っていってほしい」
という言葉が書いてあるようでした。私は、見ているうちに店員さんが気の毒になってしまいました。

しかし、子連れ2チームはめげません。どうしてもそのお店で食べたいようで、後ろで私ともうひとりがずーっと待っていることも、ちっとも気にならない様子です。そのうち子供たちは、暴れ始めました。ぎゃーと大声を発したり、地べたにうつぶせになってじたばたしたり……。

私は、その親2名の様子を見ながら、申し訳ないけれど、
「彼女たちはモラハラリスト予備軍かも……」
と思ってしまいました。

もちろん、子育ての合間に、たまにはおいしいご飯を食べたい気持ちはわかります。大人の空間で、のんびり気分を味わいたい気持ちもわかります。だけど……。子連れには子連れのマナーがあると思うのです。

私も1歳半の娘の子育て中なのですが、子供は本当にあちこちを歩き回りたがります。大声も出しますし、突然泣き出してしまうことだってしょっちゅうです。そういう子供を連れて行っていい場所とよくない場所があると思うのです。そして、それを、誰かに言われなくても、自分が配慮をしなくてはいけないと思うのです。大人の場所には、大人だけで行く。万が一、子連れで行ってしまったとしても、お店の人の表情を見て、その場の空気を読んで立ち去る。それが、大人のマナーだと思うのです。

子育てが大変なのはわかります。でも、だからといって、何をしてもいいということにはならないと思うのです。子連れなら周囲に迷惑をかけても当たり前、と思っているとしたならば、それは、厳しいようですが、かなり傲慢で自分勝手なことではないでしょうか。

私は、お店の前にいた2人の女性たちの日常生活をあれこれと想像してしまいました。おそらく彼女たちは、電車で子供たちが靴を履いたまま椅子に座っても注意しないのではないでしょうか。静かな場所で大声を出していても知らん振りなのではないでしょうか。あくまで想像ですが……。そして、決め付けるのはよくないことだと思いますが……。でも、ひとつの行動を見るだけで、その人の全体像が見えてくるというのも、また事実ではないかという気がします。

今日お話ししたような、自分勝手な大人が増えていると思います。
そして、そんな人たちこそが、モラハラリストになりがちではないかと考える今日このごろなのです。


2006年11月25日

モラル・ハラスメントの定義

みなさん、こんにちは。
恋愛カウンセラーで作家の安藤房子です。
このブログでは、最近よく相談をいただくモラル・ハラスメントについて、実例をご紹介しながら、モラル・ハラスメントをしてしまう人の心理について分析したいと思っています。最近、モラル・ハラスメントについてのご相談がとても多いこと、そして、私自身が過去にさまざまなモラル・ハラスメントを受けてきたことから、このブログをはじめることにしました。どうぞおつきあいくださいませ。

今日は、初回ですので、まずは、モラルハラスメントの定義からはじめたいと思います。

すでに読者のみなさんにもご存知の方が多いと思いますが、モラル・ハラスメントとは、言葉や態度、文書や身振りなどによって、他人の尊厳や人格を傷つけたりすること。また、精神的または肉体的に傷つけ、その相手がどうしようもなく悩んでしまうような状況に追いやったり、相手の気分を害することです。

モラル・ハラスメントという言葉は、フランス人の精神科医のマリーフランス・イルゴイエンヌという女性が、自身の書籍の中で触れ、世界に広まりました。

彼女が言うモラル・ハラスメントは、大きくふたつに分かれます。ひとつは、自己愛の強い性格の人による、精神的ないじめ・暴力・嫌がらせなどのこと。もうひとつは、権力を持つ人が、自分より地位の低い人に対し、権力にものを言わせるかたちで精神的ないじめ・暴力・嫌がらせをするというもので、いわゆるパワー・ハラスメントと呼ばれているものです。

よくテレビなどでは、職場におけるモラル・ハラスメント(以下モラハラ)がとりあげていますが、最近では、夫婦間、恋人間など、さまざまなモラハラの相談をいただきます。

長年連れ添った夫婦の場合には、夫が妻にモラハラしているケースが多いようです。たとえば、奥さんの作ってくれたご飯を「おいしい」とも言わずもくもくと食べ、喉が渇くと「お茶!」と一言だけ呟き、奥さんが日々家のことをしてくれていることにたいして「ありがとう」の一言も言わない。妻が外で働きたいというのに絶対に許さず、自分の思い通りの人生を押し付ける。こういう男性は結構多いのですが、明らかにモラハラです。離婚をつきつけられても仕方ない行為です。

逆に女性が男性にモラ・ハラしているケースもある。たとえば、気弱な男性と、勝気な女性というカップルに、その傾向が強い。一緒に住んでいるのに家事をすべて放棄して男性にばかりさせたり、浮気を繰り返し、男性から「やめてほしい」と言われるとヒステリックに怒って男性を罵倒したり……。

私は、このようにモラル・ハラスメントをしてしまう人たちをモラハラリストと名づけました。そして、モラハラリストはどんどん増えているように感じています。

モラハラリストは、無意識のうちに他人を所有物のように考えてしまいます。
「私の所有物だから、私の言うことを聞いてくれて当然」
と思ってしまい、思い通りにならないときには、力づくで、何が何でも言うことを聞かせないと気がすまないのです。

本人は「モラハラをしている」という自覚がない場合が多いため、注意されても直そうとしない。注意などされようものなら逆切れしてさらにモラハラしてしまう。
モラハラリストは、他人を愛せません。自分をこよなく愛し、その「かわいい私」をちやほやしてくれる人を周囲に置いておきたいだけなのです。自分の思い通りになるおもちゃがほしいだけなのです。

私は、モラハラの相談を受けると、妙に悲しくなります。それはおそらく、私自身もモラハラを受けてきたからだと思うのです。私の場合には、男女間のモラハラではなく、属するさまざまな場所でのモラハラが多かったのですが。

そんなこともあり、私は、モラハラ撲滅運動を広めたいと思っています。何からはじめようと考えてみました、まずは、このブログをはじめることにしました。これから、モラハラをさまざまな角度から取り上げ、分析していきたいと思っています。

読者のみなさんからのコメント、トラックバックも大歓迎です。モラハラ撲滅運動のために、みなさんのお力をお貸しください。

どうぞよろしくお願いいたします。