司書教諭・茉莉の気紛れ書き

   ここでは、「児童書では物足りない、かと言って一般書は難しい」中学生のために、某中学校で司書教諭をしている私がおすすめ本を紹介します。

猫には嫌なところがまったくない4

 『猫には嫌なところがまったくない』なんていうのは、いくら猫好きでもなかなか到達することのできない境地です。約35年間猫を買い続けている私でも、「朝からにゃーにゃ―、ご飯の催促がひどい」「うんこがくさい」の2点だけは愛せません。

 さて、題名になったこのセリフを言われたのは、著者の山田かおりさんのお母様だとか。いやあ、愛猫家の鏡ですね。


猫には嫌なところがまったくない
  • 山田かおり
  • 幻冬舎
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書評


 本書は、「QFD」というブランドをお持ちのファッションデザイナー、山田かおりさんがHPに綴られた日記を加筆修正したものです。さぞかしファッショナブルで洗練された文章かと思いきや、不思議とダメ人間臭のする、飾らない文章が並びます。「ナニコレ、イイ!」とすぐさま、ファンになった私。

 まず、ファッションデザイナーなのに、ミシンが嫌い。じゃあ、何でその職業についたんだ!と疑問でしたが、お母様の影響で小さいころからミシンを見よう見まねで扱っているうちに、近所のおばちゃんに目をつけられ、エプロン100枚を100円の手間賃で縫い上げていた小学校時代にルーツが眠っていそう。

 ご家族とのやり取りが素敵です。特に、「死んだ人の歌は聞かない」と決めている妹さんのために、「これ誰の曲?」と聞かれたら、歌手名を言った後、「まだ生きてるで」と付け加える優しさがいいです。せっかく妹さんが興味を持った曲との出会いをつぶしたくない、という姉心が感じられます。

 本書に掲載されている「屋根があってよかった」という詩も、秀逸。感動と笑いがこみ上げてきます。特に好きな第3連を紹介します。

「ところでみんなも屋根っていいなって思ってる?
お姉も思ってる
家の中で屋根が一番好き
でも壁があるから屋根があるんやで
壁がなかったら隣の子と会うねんで
いや過ぎるよな
だから壁も大事」

魔物のためのニューヨーク案内4

 表紙やあらすじを見た限りでは、シャンナ・スウェンドソン「魔法製作所」シリーズをほうふつとさせる作りで、気軽に楽しめるファンタジーかなっと思いきや・・・、いきなりゾンビに貪り食われる人が出てきて、ぞっとしました。


魔物のためのニューヨーク案内 (創元推理文庫)
  • ムア・ラファティ
  • 東京創元社
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書評


 地方で雑誌の編集をしていたゾーイは上司と不倫関係になってしまい、逃げるようにNYの街にやってきます。そこで、NYの旅行ガイドを作る仕事に巡り合うのですが、それは稀少種、つまり、ゾンビや吸血鬼など魔物向けの本だったのです。当然、その本を作る会社も稀少種だらけ。そこで、初の人間社員となったゾーイですが、果たしてこの仕事をやりきることができるのでしょうか。

 随所に完成した『ニューヨークよろよろ歩き』からの抜粋記事が掲載されていて、それがとても楽しめます。「自由の女神像」が悪霊の石棺だったり、9・11から始まったイフリート狩りであったり、微妙に現実と空想が入り混じって、不思議なリアリティを感じます。こういうところは、「ハリーポッター」で、ホグワーツへの入り口がキングス・クロス駅にあったのと、共通点を感じますね。

 本の中で一番衝撃的だったのは、そのアクションですね。ゾーイは普通の女性なのに、メイ婆婆という謎の老女に格闘技を習ったり、ゾンビの首を掻き切ったり、強大な蛇に飲み込まれたり、ゴーレムに吹っ飛ばされたりと、ミラ・ジョボビッチも真っ青の女兵士に成長します。ちょっと予想外・・・。でも、強い女性像に惹かれてしまうんですよね。

 もちろん恋もあって、お仕事もあって、危険もあって、「町の声が聞こえる」選ばれし者である特別感もあって、エンターテイメント盛りだくさんの『魔物のためのニューヨーク案内』、是非読んでみてください。

独女日記3 食べて、忘れて、散歩して3

 心強い“おひとりさま”の先輩、藤堂志津子さんの『独女日記3 食べて、忘れて、散歩して』を読みました。


独女日記3 食べて、忘れて、散歩して
  • 藤堂志津子
  • 幻冬舎
  • 1188円
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書評


 面白かったのは「シニアつながり?」の章段。藤堂さんは、デパートで帽子を試着していたら突然、同年代の女性に「それいい!」と話しかけられたそうです。全然知らない人なのに、友達気分で話しかけてくる。

 「みんな寂しいのかな」と分析されていましたが、この話しかけた側の人の気持ち、すごくわかります。というより、そういう行動とってるな〜。私も最近、ショッピングに行くのに友だちを誘わなくなったので、一人でいるとなんだかものすごく話しかけたくなるんですよね。一人旅も同じ。現地の人とつながってみたくなる。このままどんどん独身の人が増えて、どんどん初対面の人とも話す文化が定着してほしいです。

 また、「ほんとうにモテる人」も心に残りました。藤堂さんが、保険会社の事務員をしていたころ、「ほんとうにモテる人」に出会ったエピソードを紹介してくれています。う〜ん、納得!のエピソードでした。気になる方は是非読んでみてください。

 

節約は災いのもと4

 今回もエミリー・ブライトウェル『節約は災いのもと』は、ほっこりさせてくれました。ウィザースプーン警部補は投資があまりうまくいかず、家政婦のジェフリーズ夫人に「家計費の節約」を命じます。これに使用人たちは反発。特に料理人のグッジ夫人は、いろんなものを食べさせて町の人から情報を得ているので、猛反発!!

 節約を撤回させるために、警部補の食事を「骨髄トースト」だの「細切れ肉料理」だの、マズイ節約料理にするグッジ夫人。事件も起こって疲れ切った警部補に追い打ちをかける!でも、そこが面白い!!


節約は災いのもと
  • エミリー・ブライトウェル
  • 東京創元社
  • 1188円
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書評


 そして、もう一つ気になるのは、ハウスメイドのベッツィと馭者のスミスの過去が少しずつ明らかになることです。今まで、互いの過去には触れず、事件解決のために協力してきた使用人たちの関係がこれから深まっていくのでは!?という期待を持たせる4巻目でした。あと、「スミスってベッツィのこと絶対好きだよね!」と言っておく。

 ところで、肝心の事件ですが、犯人がよくわからないまま終盤まで来てしまったのですが、読み終わってから「あっ!題名・・・」と気付きました。ぜひ、読んでみてください。

低糖質&抗酸化ランニングのすすめ4

 最近、低糖質ダイエットのテレビを見ました。ごはんやパン、イモ類などを食べなければ、他のおかずは普通に食べてもOKなのに、どんどん痩せていく話題のダイエット法です。やってみたいなぁと思っていたところ、この本に出合いました。その名も『低糖質&抗酸化ランニングのすすめ』。抗酸化とは、つまり老化を食い止めるということですよね!「これは、最強の組み合わせになるのでは!?」と鼻息荒く読み進めることにしました。


低糖質&抗酸化ランニングのすすめ
  • 鏑木毅_::_菊地恵観子
  • 実務教育出版
  • 1404円
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書評


 筆者の鏑木毅さんは、働き出してからトレイルランに出合い、40代後半の今でも世界レベルのレースで上位入賞を果たしている、日本のトレイルランナーの第一人者です。そんな彼が実践しているのは、脂肪を燃焼させながら走る「脂肪燃焼ランニング」。摂取した食べ物からエネルギーを得るのではなく、自分の脂肪をエネルギー源に走るため、エネルギー切れを起こさず、いつまでも走り続けることができるそうです。そして、そのような体になるためには、普段から糖質控えめの食事をとることが大切だそうです。

 これは・・・、ダイエットが必要な、しかも走るのが大好きな私にとって一石二鳥の本ではないか!?ますます、本を読む手にも力が入りました。栄養学の部分は少し難しかったのですが、普通のお弁当が「主食3、主菜1、副菜2」なら、「主食1、主菜1、副菜2」の割合にするということ。なるほど、それならできそうだ〜。

 走る部分にもヒントがいっぱい。階段を一段抜かしや2段抜かしで登ったり、ながらマッサージのやり方など、働きながら隙間時間を利用して行える「かけ算的トレーニング」に惹かれました。これは、ランナーでなくとも、運動不足解消に手軽に取り組めるものばかり。書名には「ランニングのすすめ」とありますが、健康に生きたい人ならだれが読んでもおすすめです!

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