2017年08月07日

「あの頃のおやつ・1」 〜とし〜

 昔、子どもたちが集まりそうな神社の境内とか公園などに子ども相手の小さな屋台がありました。プチレストランです。メニューは「こんにゃくだけのおでん」。竹くしにヒラヒラのこんにゃくが刺してあり、そのてっぺんに「エンドウ豆」くらいの小さい「肉」らしいものが付いていました。その頃は「肉」などはめったに手に入るものではなく、年に二三回も食べられると最高のごちそうでした。誰とも無く「あれは犬の肉だ」といううわさが流れ中には「赤犬がうまいそうだ」とのうわさも流れました。なべの中の汁の上にうっすらと油らしきものが浮いてさすが女の子はちょっと手を出しかねたのですが、男の子は「わのさ(私のには)ニグついてねっ」とわめきながら一本一銭のごちそうを食べていました。こんにゃくのなべの隣に「あづき湯」のなべがありました。なべの底にはたしかにあづきらしいものが入っているのですが、ほとんどはほのかに甘い汁ばかりなのです。注文すると、茶飲み茶碗に一応底をかき混ぜ、ほとんどは湯ばかりを渡してくれました。持つと暖かく女の子には人気でした。今でいうと、ジュースを飲むつもりだったのかもしれません。これも一銭。一銭を持ってうろうろと、どちらにしようか迷ったのをなつかしく思いだしています。DSC_2524


morinonakade at 09:51│Comments(0)

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