この作品について初めて話を聞いた時、とにかく
面白そうだと思った…ので、やってみることにした
のだが、ホントの面白さは、当日までわからなかった…

〜本当に「声」だけなの?〜
朗読、というと何となくNHKラジオの「朗読の時間」
を思い出してしまうのだが(古っ!)、
今回の公演は「リーディング・ドラマ」=朗読劇
あくまで「芝居」なのでした

9つの脚本に出て来る人物は誰もが強烈で、当然ながら
見事に描き分けられていて、そのキャラクターを声だけで
演じ分けるには、相当な身体コントロールの技術がないと
出来ないことだったと思う。
また、話によっては、ものすごく早口でしゃべる場面も
あったが、マイクを通さないナマ声で、言葉がクリアに
ホールで聞こえていたことにもびっくり!

そういう表現の力により、あたかもその人物が目の前に
いるかの如く「リアル」
…すっかり引き込まれましたね。
言葉やフレーズのどこを強調するのか、またスピードや
リズム、アーティキュレーションやアゴーギグは、全く
音楽と共通していて、それはバロック音楽が「語り」=
「歌」から始まっていることにもよるけれど、様式の
違いはあれ、どの時代の音楽にも求められることで…。

また、例えば、オペラの役作り、アリアのみ歌うのも
どういう場面でどういうキャラクターの人が歌うのか、
という背景がリアルにないと、そのアリアの良さや必然性
が感じられなくなるわけで、小さなことから積み上げて
作ってゆくこと(当り前のことだけど)を
目の当たりにして、とっても良い刺激を受けましたね。

そんなわけで、お客様も皆大喜びで帰られたようで、
何よりでした

そう、音楽のことを何も書いていませんでしたが、
話と画像の転換=ブリッジの部分での演奏なので、最後の
セリフのあと、どれくらいの余韻/間を取って弾き始める
か、などは少し工夫(もっと必要だったところもあるかな)
したつもり。それから、話に沿ったイメージで選んだ曲と
あえてハズしたもの、長めに曲を聴かせる所、一瞬で
さらっと終わるところ、など私なりの解釈でやって
みました。皆さんからは「自然だった。あっと言う間で
最後まで流れがあった」という感想をいただき、ホッと
してます
が、こういう細かいところは、いくらでもやりようが
ありそうで、もし、次回があれば、また違うコンセプト
でやってみたいなと思いました。
いや、楽しかったです
皆様ありがとうございました〜〜

*自分のメモのため、弾いた曲を以下に書きました。


♪G.ピッキ:Todesco〜ムソルグスキー:展覧会の絵主題
1.ヴィーナスと医者:ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」
♪G.フレスコバルディ:ガリアルダ より抜粋
2.王子と侍従:ルノアール「花の中の裸婦」
            「脚をふく浴女」
♪シャンパーニュ地方のブランル より
3.二幕の田園風景:ミレー「晩鐘」
            「落ち穂拾い」
♪D.スカルラッティ:ソナタK.94
4.神とその妻:ブリューゲル「バベルの塔」
             「イカロスの墜落のある風景」
♪J.J.フローベルガー 組曲イ短調より、
サラバンド&クーラント

5.愛とリアリズム:
ルーベンス「毛皮のエレーヌ・フールマン」
             「三美神」
♪H.パーセル:グラウンド e: より
6.食前の祈り:ルソー「眠れるジプシー女」
          「豹に襲われる黒人」
♪F.クープラン:修道女モニク より
7.旅路の果て:ロートレック「化粧するププール夫人」
             「メイ・ベルフォード嬢」
♪フレスコバルディ:パッサカリア より
8.手紙を読む女:フェルメール「手紙を読む女」
              「青衣の女」
♪J.デュフリ:三美神 より
9.「モナ・リザ」を克服する:
 レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」
ラファエルロ・サンツィオ「マッダレーナ・ドーニの肖像」
            「一角獣を抱く貴婦人」
             「若い婦人の肖像」
♪F.クープラン:神秘的なバリケード より
♪(アンコール) パーセル:ロンド