2006年07月22日

トサカと白点病

『・・・その理由はソフトコーラルが毒だからである。ソフトコーラルを飼っておいた水槽に魚を入れると死んでしまう。毒の成分はジテルペンである。』(「サンゴ礁の生物たち-共生と適応の生物学」本川達雄著・中公新書刊)

このようなことが本にさっくり書いてあるのを見てビックリした。
おいおい!どこの水槽にもソフトコーラルの1つや2つ居るぞ!それが毒なんてありえねーだろう!
ということで早速調べてみると、ジテルペンに関する文献が山のように出てきた。僕は学者じゃないので適当に眺めてみると、要するに自然界に存在する毒素として、植物や藻類、腔腸動物その他多数の生物から検出される物質で、あのアガリクス茸の成分でもあるらしい。抗菌・抗癌効果のあるものから発癌性のあるものまで、数々ある中で、ソフトコーラル(Briareum sp.)のジテルペンに関する研究も多いようだ。あとは目立ったのはセンジュミノウミウシ(Phyllodesmium briareum)にもあるらしいし、学名が似てるのはジテルペン繋がりか?と思える。

ジテルペンを持つソフトコーラルが多々あることもわかったし、ジテルペンと一口に言っても、確かに魚毒性を示すものもあればそうでないものも多々ある、ということもわかった。その中で気になったのは「抗菌性」「抗生物質」というキーワードだ。

15年前、トサカがみっちり入った水槽にコフキイモ化したゴールデンエンゼルをやけくそで放り込んだら完治した、という経験を持つ僕としては、短絡的に「トサカが生じるジテルペンが白点原虫を駆除する効果があるのか!?」と考えた。それが事実なら、なんと素晴らしいことだろう。白点原虫に効果のあるトサカを水槽に入れておけば、白点病の心配も無くなるわけだ。

ただ事はそう簡単にはいかない。どのトサカの種が有効なジテルペンを生じるのか不明だし、トサカなら何でもいいわけではなさそうだ。しかし実は当時、購入したのはチヂミトサカかウミキノコかウネタケかカタトサカのいずれかのはずなので、そのあたり手当たり次第に入れてみる、という手もあるかも。ただ、これで長年の疑問に対する1つの回答の可能性を見つけることができたわけだ。

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