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ドゥニ・ヴィルヌーヴ作品と言うことで現在公開中のこの映画見たかったんだよね、
新宿で「SWエピソード7」の米盤Blu-rayと一緒にこの映画のBlu-rayも見つけて購入してきて
「SW」より先に鑑賞しちゃいました
ってのはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の1+1=1って言う衝撃のクライマックス映画「灼熱の魂」の衝撃が余りにも素晴らしかった
ので、どんなにかおもしろくかつ衝撃的な映画なんだろうと言う期待感にさいなまれたからですが
正直見終わった感想はそれなりに見応えがあったものの
何よこれって壮大な個人的な◯◯劇だったのね
ってところに違う意味での衝撃は受けましたが

オープニングのFBIの突撃から出てくる死体の山と爆発
ヒロインのFBI捜査官がCIAにFBI捜査官としてリクルートされて
黒塗りの専用車を連ねメキシコの市内を疾走する主人公達と、それを重機関銃装備のジープで護衛する現地警察
犯人を引き渡されやがて国境のハイウェイで渋滞に捉まるが、
いつの間にかギャングの一味に囲まれていたってそこはアメリカ国内ですよ、
それでも襲撃を開始するメキシコのギャングどもに対して、
情け無用の銃弾の雨をお見舞いするFBIとCIAの混成部隊。

アメリカ国内での適法な司法権の行使ではあるのですが
実はCIAには司法権が無いんですよね、と言うことでヒロインの連邦司法権がリクルートされていたと言うことだったのね

彼らの仕事はメキシコ麻薬カルテルの親玉マニュエル・ディアスを追い詰めることで
彼らには何故かコロンビアの検事アレハンドロも特別に参加していたのである

メキシコのマフィアの無法っぷりとアメリカ社会への影響力はすでに多くの作品に取り上げられているけど
これほどまでの無法っぷりはすごいけども、この映画は麻薬王を追っかけるものの主力はCIAってとこが味噌だったのね
普通なら麻薬王を追うのは捜査権のあるDEAでしょう、DEAならFBIも要らないよね麻薬に関しての司法権持ってるしねぇ
この映画はCIAですから捜査も司法権も持ち合わせてない
CIAは諜報と分析が仕事だもんねぇ、ここいらがわかってないとねぇ

もうネタバレしてるかも知れませんが、謎の人物アレハンドロだが
この人の後半で明かされる彼の“正体”が実に映画の結末をつまらないもの
結末じゃないよね映画全体をつまらない小粒なものにしちゃっていた
先に書いたようにここまで2時間引っ張ってきたのは個人的な◯◯だったのか
って言う衝撃、と言うことで別にラストのヒロインへのダメだしは要らなかったような
結局彼女のFBIと言う司法権の肩書きだけが必要なだけだったのか
しかし法と秩序の遵法精神から言えば彼女にとっては今後のトラウマだよねぇ

現代アメリカが抱えてるメキシコとの麻薬戦争の国境線と言うよりは
映画ポスターの惹句で示されてる何が正義で何が悪かと言うボーダーが邦題だったのか
角川映画宣伝部員にはセンスある方がいらっしゃるようで
麻薬戦争での国境線はキングだかトランプだかの人に任せればきっと万里の長城みたいな壁をつくってくれても
地下道ってか、地下トンネルもあるのね

2015年製作、アメリカ映画
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品
出演:エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、ヴィクター・ガーバー、ジョン・バーンサル、ダニエル・カルーヤ、ジェフリー・ドノヴァン