April 2006
April 26, 2006
moshimoshi-tour no.06 (4)
小屋コンテスト当日 参加作品 編
■参加団体
前橋工業大学(石田敏明研究室)
東北芸術工科大学(新野恵理子/元倉研)
東京ピクニッククラブ(太田浩史/デザインヌーブ)
神戸芸工大(鈴木明/ドーム研究会)
東海大学(竹内宏俊/岩岡研)
SCI-ARC(ピーター・ゼルナー/プレゼンテーション参加)
多摩美術大学(環境デザイン学科有志)
コンテスト当日、自分達の小屋作りが一段落し他の参加団体の作品を見て回る。とても質が高く、個性的で似たものが出てこなかったのには驚きました。
前橋工業大学: ふきのとう
ビビットな青が、氷上で一際目立っていた。これは、正方形の養生用シートをフックボルトという金具で止めている。いくつもの小屋ができることで、POPでかわいい村ができていました。 すべて同じパーツで、ジョイントだけでこの形態が出来ているという、収納のことも考えられた秀作です。
出入り口がないので持ち上げて中に入ります。
丁度目線の位置にある窓から、中の様子が伺える。
東北芸術工科大学:
100円ショップでカーペットなどを入れるビニール袋を使用し、U字のフレーム部分に取り付けてドームを制作。ビニール中の空気が、太陽光線により温められ中は驚くほど温かかった。
東北から13時間かけて赤城まで来たというから、驚き。
東京ピクニッククラブ: ピクニキオスク
都市居住者の基本的権利として「ピクニック・ライト」を主張し、ピクニックの歴史をほりさげつつも、洗練されたピクニックとしての社交の場を都市のオープンスペースで展開する。
Picikiosk(ピクニキオスク)は、手ぶらの人でもピクニックが楽しめるおしゃれなサービスを提供する。空気を送り込み、設営の早さは抜群に早いく、形態や色使いもいいバランスです。 ピクニッククラブだけあって、使用しているグッツは、一寸のスキもなく演出されていて見事でした。
敷物一つでも、新聞紙なのか、それとも嬉しくなるようなものなのか。キオスクもただの箱なのか、気持ちが膨らむようなものか。ピクニックを促進することが、生活の楽しみの水準の質を変えてくれる要素を感じさせてくれる。素適なクラブです。
独り言:
太田さんは、寿の岡部さんと同じ原広司さんの研究室だったとは、知りませんでした。やはり、原広司さんはすごいです。妻有アートトリエンナーレ(北川フラムさん)も、BankART1929(池田さん)もどこか原さんに繋がっていると考えるは、私だけでしょうか。
東海大学: Cheese Box
廃材としてのスタイロフォーム(断熱材)をプチプチでくるみ、マジックテープで接続して制作する。スタイロに開けられた穴は、採光の役割と熱を伝えて内部を温める。開けた穴の部分で、クッションを作るという一番無駄のない点は、完敗です。それにチーズのような形態は、食欲をそそります。
神戸芸工大: イグルー
イグルーという北極に近いところでアザラシを求めて遊牧民族・イヌイットの冬の家。バケツと周りにある雪で作る、究極のサスティナブル小屋。問題は、雪の質と量にかかっているが、ここまでの形がみれたので、すごく嬉しかったです。制作している人たちは、雪を氷上に運びだすのにかなり苦労されてました。
プライドーム:
べ二ヤ板をボルトとナットで接続しドームを作る。基本的な事を掴めば、接続するベニアの枚数と接点を変えることで沢山のバリーションを作ることができる可能性の高いドーム。
シーツドーム:
濡らしたシーツを夜の間に置いとき、水の物質変化を利用したドーム。天候に左右されることもあり、今回は難しかった。でも、出来たらすごかっただろうな。
群馬県の山の上で、このようなことが展開されておりました。
毎年、このコンテストは開催されるそうです!興味のある方は、是非!
April 22, 2006
moshimoshi-tour no.06 (3)
前日に赤城山大沼の目の前にある青木旅館にとまり、朝5時に起床。 思ったほど、寒くないのに驚く。 (予想は、零下10度だったもので)
←家から持ち出してきたストーブ。 なんだかなんだこれが一番厄介だったかも。 氷上に置かれたストーブは、とても不思議な感じでした。
「オリオリハウス」というものを、3つのキーワードをもとに制作する。
ふたりでも簡単に設営
開くだけで簡単設営
小屋と人との集い
閉鎖的な小屋(寒いからなんですが…)を開放的にし、通常の座った姿勢を変えることで起きる心理変化と、人との関係。 (つまりは、ゴロゴロしたいだけです。)
穴の役割 釣りの為の穴を囲炉裏的なものに置き換える (まぁ、ごゆるりと)
オリオリハウス
氷に専用の器具を使い直径約18cm程の穴を開ける
保温の為に30mm厚の発泡スチロールボードを敷く
その上に2.5mmのMDFボードを敷く、 これでゴロゴロ準備完了
半透明プラスチックダンボールを加工しジャバラのオリオリ登場
当日は最小限の作業をモットーに
オリオリ開きます、開きます
オリオリハウス完成
さっそく釣りの姿勢
ゲストを招いての釣りの姿勢
(他のチームの制作を眺めながら、釣りにいそしむ)
靴を脱いでおあがり下さい。
ゲスト: うわー、中までよく見えますね。
ホスト? : チョーヤの梅酒、飲みます? ストーブのお湯あったまったかな。
ホスト?: 温まってるよ、ストーブで焼いてる干し芋もありますけど、食べます?
ゲスト: じゃぁ、いただきます。
ホスト??:どーぞ、どーぞ、まぁゴロゴロしていってください。
ゲスト:じゃぁ、あっ、きもちE…
という訳で、ゴロゴロしてました。 氷上で昼寝ができる位、かなり気持ちよかったです。
お天気様々でした。
■オリオリハウスレシピ
オリオリ図面
3x6板を基準に、カッターの切り込みとボルトの接続のみの最小限の加工だけする。
材料費:
プラスチック段ボール(半透明) 910x1820(498円)x6枚=2,988円
MDFボード(2.5mm) 910x1820(693円)x2枚=1,386円
発泡スチロールボード(3mm厚) 910x1820(998円)x2枚=1,996円
六角ボルト(M6x25mm) 6個入り(100円)x9袋= 900 円
PPテープ 1 巻= 98円
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合計 : 7,368 円
作ってみた方は、是非繋げてみませんか?
他のチームの魅力的な小屋紹介へ つづく
April 20, 2006
moshimoshi-tour no.06 (2)
「世界小屋ジャンボリー2006/赤城大沼氷上ワカサギ釣り小屋コンテスト」 の巻
コンテスト要項とメンバー 編
【概要】
セルフビルドによる小屋コンテスト(小屋の設営と釣りおよび参加者相互接待による宴)
・セルフビルドによる小屋(少人数で容易に運搬・設営・撤去できるシェルター)を群馬県赤城大沼(おの)氷上に設営する
・小屋は車に搭載可能な大きさ、および重量とすること(材料費予算1〜2万程度)
・小屋は大沼湖畔から人力で敷地(釣り場)に移動、または敷地で建設できるものとすること。 小屋の設営は早朝6:00からとなります。 日の出前の設営は、零下10度以下となるので、複雑な建設行程はさけておいた方が無難です。
・小屋周囲の環境設定。 椅子、テーブルセッティングと小屋の関係が大事。 ガーデンパーティを意識してください。
・暖房器具。 カセットボンベ式ガスストーブが便利。 石油ストーブも嵩張るが有効かもしれません。(まだ試していませんが。) →それなら試してみようと思ってしまった…
【参加資格】
セルフビルドによる小屋を、自力自己責任で当日当該地に持ち込み、楽しむことができる個人とグループ
(上記は、参加者要項から引用)
だいたいこのような感じです。
今回のメンバー
name: yano-san
relationship: 豆好き仲間 (コードネーム:とらまめ)
name: youka
relationship: 豆好き仲間 (コードネーム:そらまめ)
この2人で出来る範囲での小屋作りとなった。
小屋コンテスト当日 へ つづく
April 19, 2006
moshimoshi-tour no.06 (1)
「世界小屋ジャンボリー2006/赤城大沼氷上ワカサギ釣り小屋コンテスト」の巻
ワカサギ釣り小屋コンテストまでの道のり編
神戸芸術工科大学で教鞭をとっていたり、telescowebで建築・都市・ワークショップ、そして「あなたもシェルターしよう!」とシェルターの魅力を教えてくれる鈴木明さん。今年に入り偶然が重なり鈴木さんに、二度も違う場所でお会いし、「こりゃ、ワカサギに導かれている。」と強く思う。3月4,5日に行われた 「世界小屋ジャンボリー2006/赤城大沼氷上ワカサギ釣り小屋コンテスト」に参加してきました。
その前に、釣りだけでなく小屋コンテストだったので、
■どんな小屋にしようか?
折り紙のように一枚の紙から形態を作りたいと思い、構造の授業で習った折半構造が頭をよぎる。 この構造と、ワカサギ釣りという特殊な行為と空間性にちょっとしたズレを持ち込む事が出来たら面白いなと思った。
■コンセプトイメージ
April 08, 2006
カルチャーショック
何気なく立ち寄った富山県と新潟県の県境にあるヒスイ海岸での出来事。 「タラ汁」が名物らしく、あちこちで看板を目にする。 「ドライブ・イン民宿 ○○」ってすごい名前だなと思いつつ店構えがそこそこだったので入ってみる。 ここでカウンターパンチ的なカルチャーショックを受けるとは、さすがに予測できませんでした。
←ヒスイ捜索中
店に入っても誰も出てこないので、一度躊躇するが時間がたって店主が現れ案内される。 一つも整頓されていない店内に不安を覚えたが、私を含めた4人は「タラ汁定食」を注文。 naoちゃんが、暖簾の隙間から主人が鍋を洗い始める行為を目撃してしまう。
全員:「大丈夫かな…」
4人は不安でいっぱいになる。 少し経ってから、おばあちゃんと主人がタラ汁で溢れそうな大鍋をテーブルに置き、手際良く私達に分けて厨房へ戻っていった。
全員:「よかったちゃんとしてるよ。 おいしそうだね。」
4人は食事を食べはじめた時、おばあちゃんがお椀を持っておもむろにテーブルにやって来て、私達のテーブルにある鍋からお椀いっぱいタラ汁をよそって戻っていった。
あまりにも自然すぎたその行為に、
katoさん:「見たの私だけ…」
残り3人:「いや… 違うと思います…」
少し現実に起こったことを理解するのにみんなで話合う。 富山では、このような<習慣がある>という結論に達した。 そうでないとしても、あの場所ではそれに従うというかそうせざる負えない空気を作っているおばあちゃんの力が凄かったです。
完璧にみんな呑まれました。
なんだかんだで、ヒスイは見つからなかったが収穫あり。
なんとも不思議な形をした三層石。 違う質の石が長い時間を経て層になり、風化し流され打ち上げられたと思うとなんだか、石って記憶が蓄積された素材なんだなと実感する。