2007年01月19日

私は今、中国にいます 中国は今、ここにいます。


中国からおはようございます。
 もりぞおです。

私は今、中国は広東省、広州にいます。仕事です。
 
今日は、ここの駐在員の人から聞いた、中国のちょっとフクザツな事情の話を私なりにアレンジしてお届けします。

駐在員の人が通訳の人と一緒に中国内陸部の、農村地帯にある工場に行った時のお話。


空港から2時間以上。何もない農村部の向こうに工場はあります。
車は、広大な畑と、わらぶき屋根の家だけが続く土地を走って行きます。

この農村部の人たちは、一日0.5元(7円)くらいで生活しているそうです。

そんな土地に、時たまこんなことが書いてある看板があります。
「男の子だけではなく、女の子も大切にしましょう」

どういうことかと通訳に聞いてみたところ、
 農村部では、貴重な労働力である男の子が大切。
 そして、一人っ子政策により、むやみに子供を生めない。

 だから、
 男の子が生まれる その家はお祭り騒ぎ 祭り
 女の子が生まれる ちょっとうれしい、ちょっと残念

 という事になるそうです。

 従って、必然的に親の愛が男の子に編重してしまいがち。そこであんなスローガンがあるのです。

 ただし、かの有名な一人っ子政策ですが、こういう農村部では、地方自治体が裏技を容認してくれるため、男の子が生まれるまで何とかしてくれるようです。

 一人目に女の子が生まれたら、おばあちゃんの子として登録
 二人目も女の子が生まれたら、戸籍登録せずにスルー(でも義務教育は受けられる)

 こんな風に、国の政策に地方が抜け道を作って運用しているようです。


 その農村部を走っていると、わらぶきの家にまじって、時たま綺麗なレンガ造りの家が目に付きます

「その家は、女の子が都会で働いているのですよ」

 女の子。特に二人目の戸籍がない子は、農村では仕事がないので、都会で働いて親に仕送りを送ります。
 都会で稼ぐ額は、月数百元(1万数千円)
 何割かを仕送りしてもらうのですから、一日0.5元(7円)で暮らしている農民は、今までと桁違いの収入を得る事になります。

 そして、家の値段は数万元(数十万円)
 女の子が、数年働いて仕送りを送れば、すぐに立派な家が買えてしまいます。


 さらに、そうやって都会に出て、数年働いて、政府に数千元(数万円)払うと、登録されてない戸籍を登録してくれて、晴れて戸籍上も家族の一員となれるそうです。


 この話は、数々の矛盾をはらんでいます。

 喜ばれて生まれた息子より、ちょっと残念がられて生まれた娘の方が、何百倍もの富を家にもたらしてくれること。
 
 農村で一生懸命農業を行う事と、都会で働くことの、埋めることの出来ない所得の差が存在していること。
 
 人が子供を生むという、人類の根本にかかわる営みに、国が制御をかけるという暴挙。

 さらに、そこに対する裏技。

 そして、金で根本的ルールもひっくり返ること。


 共産体制一党独裁
 市場経済の導入に伴う、あまりにも急激な経済発展と格差

 そんな中でも、中国人は、たくましく生きています。



mota2005 at 09:33コメント(6)トラックバック(0)チャイナ!  この記事をクリップ!

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コメント一覧

1. Posted by kiricocco   2007年01月19日 22:22
その女の子たちの仕事は、、、やっぱり外国から来た人たちを相手にする仕事なんでしょうね。
複雑な国です。しかしそれも生きる術なんでしょう。
2. Posted by もりぞお   2007年01月20日 10:21
 そっち系の仕事もありますが、普通の仕事もたくさんあります。
 なにせ、ものすごい勢いで「街」と「工場」が出来ているので。

 ただし、学歴や職歴が重要視される上、企業の格によって給料が違うので、何もなしに地方から出てきた娘はちとつらいです。

 また、日本語学校とかを出て、ある程度通訳が出来るような人は引く手あまた。

 ついこの間まで共産主義だったくせに、今となっては日本以上の競争社会になっています。
 もちろん、格差の大きさは言うに及ばず。
3. Posted by kesatoh   2007年01月21日 23:07
金だけ考えると農業の収入があまりにも小さくなりすぎているけど、それにもかかわらず継ぎ手の男子が生まれることが喜ばれるのって、やっぱり根強い慣習なのかな? それとも、中央政府のプロパガンダか、情報流通の制限なのかしらん(汗
4. Posted by もりぞお   2007年01月24日 18:29
 中国では、「家(ファミリー)」が重要視されるので、「家(ファミリー)」の要である土地は守っていくのが当然の事なのです。
 ただ、あまりの経済格差から、都会に出てきたがる若者は後をたたないため、「家」と「希望」の間で途方にくれる若者はたくさんいると思います。

 もちろん、政府がそういう教育をしてきたというのもありますし、農村に情報がいきわたっていないというのもあると思います。
5. Posted by Komuta   2007年01月24日 23:23
貴重な情報ためになります^^
1年程前にも現地で似たようなことを聞きましたが、改めて思い出しました。
もともと携帯電話ほしさに3か月分の労働をしに町にやってくる人がいたけど、お金が貯まった頃にはやっぱり携帯は買えないと言って、故郷へ帰っていったような・・
6. Posted by もりぞお   2007年01月25日 14:17
「車」でも「冷蔵庫」でもなく「携帯電話」であることに、いろんな示唆を感じますね。
「高級品」でも「生活必需品」でもなく、「携帯電話」であることに。

 ちなみに、日系大企業のオフィスでは、勤務中に株のチャート見てるわ、昼休みにPSPやってるわで、高度資本主義社会を満喫してやがります。

 それも中国。これも中国。

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