何故死んでしまったの 祥一郎の生きた証

私、けいは2015年12月28日、最愛のパートナーである祥一郎を突然喪いました。 このブログは、彼の「生きた証を残したい。」という生前の希望を綴ったものです。 そして、ゲイの死別という経験を可能な限り見つめて行きます。 #ゲイ  #死別  #孤独

2019年01月

「追憶の森」を観て



「追憶の森」という映画を知っているだろうか。


妻を亡くしたアメリカ人の男が生きる希望を失い、自死をしようとして富士の樹海へやってくる。


そこで森に迷い込んだ一人の男と出逢い、色々と語り合う中で、「愛する人は闇に紛れていつも傍に居る。愛する人は永遠に傍に居るんだ。」と諭される。


やがてふたりは森を出ようとして四苦八苦してボロボロになり、アメリカ人の男は「必ず助けに戻ってくる。」ともう一人の男に言い残して救助される。


入院したアメリカ人はその残して来た男を助けてくれるように各方面に懇願するが、そんな男の痕跡など無いと言われる。


退院した男は自ら再度富士の樹海へ赴くが、そこにはあの男のボロボロのコートがあるだけ。拾い上げて見ると花が一輪咲いていた。


男は言っていた。
「たましいが天国に行く時、花が咲くんだ。」と。


アメリカに帰国した男は、あの樹海に残して来た男と交わした言葉が実は妻からの言葉、或いはメッセージだったのだと気付く。
あの男は、自分の自死を思い止まらせようとして妻が使わした何者かだったことを悟るのだ。


そして男は妻の想い出を抱きつつ、生きようと決心する。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私はいまのところ自死しようなどとは思っていない。その勇気も覚悟もない。


しかし魔が差すということはあるかもしれない。


それに、こんな人生など早く終ってしまえばいいのにといつもどこか頭の中で願っている面もある。


けれども、この映画の中で繰り返し出てくる台詞、「愛する人は闇に紛れていつも傍に居る。永遠に傍に居るんだ。」
それが頭の中でリフレインしている。


この映画を何気なく観るように、そしてあの台詞が頭に残るように仕向けたのは祥一郎なのだろうかと考えながら。


映画はアメリカ映画らしいハッピーエンドであったが、果たして私の人生はハッピーエンドになるのだろうか。


それとも漫然と生きて、「ああ、やっと終った。」疲れきって死んでゆくのだろうか。


または、「やっぱりろくなことはなかったなあ。」と生きてきたことを後悔して死んでゆくのだろうか。


当然ながらそれは分からない。


それでも私は、今も祥一郎は傍に居るんだと信じきるために生きている。


ときおり見る祥一郎の夢、家の中でする何なのかわからない音、ふとしたシンクロシニティ、そんなものを祥一郎からのメッセージだと信じて、それに縋って生きていくしかないのだ。


どんなに悲しくとも孤独でも、私は祥一郎は確かに存在しているというかすかな証拠を探しながら生きていくしかないのだ。


これからも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


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誰も使わない蒲団



祥一郎と並んで寝ている夢を見た。


最初は離れて寝ていたのだが、私が照れくさそうに「ねえ、たまには一緒に寝ない?」
と言うと、祥一郎も照れくさそうに隣りに寝てくれた。


出逢った頃のように、恋が燃えあがっていた頃のように、祥一郎と私は寄り添って寝ていた。


祥一郎の病気の事はなんとなく知っていたような気がする。
私はそれを癒そうとしていたのだろう。



そして現実。
今私のベッドの横には、三年前に新しく買った蒲団がたたまれてある。

新しく迎える年に祥一郎がこの蒲団で眠れるようにと。


しかしその蒲団はあれから誰も使ってはいない。


ときおり天気の良い日に虫干しはするが、それも虚しく誰も使うことは無いのだ。


物にはそれを使用した人の想いが入るという。


この蒲団には誰の想いもこもることもなく、無機質な繊維の塊のままいずれ捨ててしまうことになるのだろうか。



祥一郎の為に買った蒲団。


私は今夜もそのたたんだ蒲団を眺めつつ、祥一郎の寝姿を想い出して眠りにつく。
背は低いのにいやに広い背中、くりくりに刈った頭、大きなイビキ、そんなあいつの寝姿を想い出しながら。


そして、夢でもいいからあいつと寄り添って眠れるようにと願いながら。



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ねえ祥一郎・・・・・・・・



ねえ祥一郎。
もうそろそろ起きなよ。もう8時だよ。


ねえ祥一郎、おっちゃんにも温かい紅茶オーレ入れておくれよ。



ねえ祥一郎、お風呂もそろそろ掃除しないと。おっちゃん仕事で疲れてるから
お前やってくれないかい?


ねえ祥一郎、買物行かないとね。今夜はなに食べたい?


ねえ祥一郎、これも洗濯しておいて。



ねえ祥一郎、きょうは寒いね。雪でもふるのかな。


ねえ祥一郎、昼ごはんはまたおにぎりなの?


ねえ祥一郎、体操するのはいいけど、下に響かないようにね。


ねえ祥一郎、お風呂沸いたかな。


ねえ祥一郎、ハンバーグできたからそっちへ持っていって。


ねえ祥一郎、ご飯おかわり。


ねえ祥一郎、おっちゃん疲れた。


ねえ祥一郎、おっちゃんもう寝るね。明日も早いし。




ねえ祥一郎・・・・・・・・・・

なんで返事してくれないの?

ねえ祥一郎、何処へ行ったの?

ねえ祥一郎、早く戻ってきておくれよ。

ねえ祥一郎、ずっとふたりで暮すんだから。

ねえ祥一郎、そうだよね、祥一郎・・・・・・・・・・。


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孤独と酒と覚めてほしくない眠り




夜勤明けのオフの日。


夕方に目が覚めるともう冬の陽は傾き、薄暗くなりかけている。


いつものように何も予定の無い私は、時計を見てまた酒に逃げるために外出の準備を始める。
まるでそれが義務であるかのように。


真冬の新宿の街。


平日だというのに、幸せそうに見える人々が大勢行きかっている。


私はそんな人々の波から目を逸らしながら、独り目的の店へ足早に向かう。
この世の不幸を全部背負ったような気持ちになりながら。


店のドアを開けると、年末年始の喧騒が一息ついてガランとした店内の、いつものスタッフが迎えてくれる。


せめて身体だけでも温めようと口開けに熱燗の日本酒をあおる。


他愛もない会話をしていると、その内ポツポツと客が入ってくる。


顔見知りの客とカラオケ三昧をしながら、酒はもう身体にしたたかにまわっている。


結局また終電間際までその店でとぐろを巻き、来た道をとぼとぼと肩をすぼめて駅まで向かう。


(ああ、また今夜も同じことの繰り返しだ・・・・・・・・・・)などと後悔はしても、私には他に孤独から逃げる方法が見つからない。諦めるしかないのだ。



真っ暗でしんとした部屋が耐えられないので明りもテレビも点けっぱなしにした部屋に戻ると、それでもやはり冷たい空気が私をこの身が引き裂かれるような現実に引き戻す。


大急ぎで部屋と寝床を温め、酒の勢いが無くなる前に今夜も私は寝床に早々に逃げ込むのだ。


(ああ、今夜は祥一郎と夢で逢えるかな・・・・・)と期待しながら。


枕元には三年間一日も欠かさず祥一郎の遺影がある。


それを撫でながら滲んだ涙を拭きもせず、やがて私は覚めて欲しくない眠りにつくのだ。


いつか本当に眠りから覚めずに済む日が、早く来るようにと願いながら。


そう、祥一郎の居る世界に行き、もう二度と歯を食いしばって孤独に耐えることが無くなることを願いながら。


ねえ、祥一郎・・・・・・・・・・・。


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終活




私はあと何年生きるのかそれは勿論わからない。


しかし、このままでは独りで死んでゆく可能性がかなり高いだろう。


その時の為に、終活を考えなければならない。


祥一郎が旅立って、それは火急の私の課題となった。


別に祥一郎に私を看取ってもらおうと思っていたわけではない。


結果的に私がこの世に遺され、そうせざるをえないだけだ。


私が独りで死んでゆくにあたって、できるだけ誰にも迷惑をかけない方法・・・・・・・・・
ベストとは言わなくとも、ベターな方法を探さねばならない。


部屋で孤独死しても迅速に見つけてもらう方法。

その後の葬儀や骨の始末、後片付け、友人知人への連絡・・・・・・・・・・・

遺した負の遺産や正の遺産の処理・・・・・・・・・

数え上げればきりが無い。

専門家にも会わねばならないだろうし、何がしかのお金も必要だろう。


頭が痛いが、肉親や血縁とはほぼ赤の他人状態の私にとって、そして特に兄弟などには絶対世話になりたくないという思いがあるので、やるべきことを速やかにせねばならない。


今年はそう、私の終活元年にせねばなるまい。


そしてこの世にできるだけ心残り無く旅立ち、晴れて祥一郎に逢いに行くんだ。


なあ祥一郎。

おっちゃんの考えは間違って無いだろう?

独りで生きていくその先の、最後の大仕事だよね。

ねえ祥一郎・・・・・・・・・・。


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けい

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