こちらの避難所では、13日から受入れを開始し、私の滞在中には、下は1歳から上は93歳まで、常時400名前後の方々が避難されていました。
私が応援に駆けつけた当初は、避難所の掲示板に「子供が家に帰りたいと泣くので、夜、騒ぐのは止めてください」「避難させて頂いているのに、ゴミを散らかしたり、タバコをトイレで吸ったり、大人としてのマナーを守って下さい」と、入所者がバラバラで、ギスギス感がありました。
状況を打開するために、市役所の方と相談して、18日の夜、避難住民の方々とワークショップ「快適な環境をみんなで考える会」を開催しました。
当日は、避難されている方の約半分の200名の参加があり、5つのグループに分かれて、どうしたらより多くの方々が快適に生活が出来るのか話し合いを行いました。
「節電のためにも、消灯時間を1時間早めよう。」
「ゴミは各自がきちんと分別し、担当を決めて掃除やゴミ出しをし、きれいな環境にしよう。」
「子供たちが退屈しないよう、子供の遊べる場所を確保してはどうか。」
「受験を控えている中学生、高校生のために勉強する場所を確保してはどうか。」
などなど、他にも前向きで建設的な意見がたくさん出されました。
私も1つのグループのファシリテーションを任されましたが、避難されている方々は真剣そのもの。私も必死になって、皆さんの意見に耳を傾け、誰が何をいつまでにやるべきか、アクションプランに取りまとめました。
このワークショップでは、各グループの代表者と各種当番(配食係りやゴミ出し当番)も決めました。
次の日、早速、避難住民の方々が、こんな分別用ゴミ箱を用意下さいました。
また、救援物資の搬入に、大勢の避難住民からのボランティアが集まるようになりました。
私たちも、「すぐやる課」精神で、私たちの担当分を出来るものからすぐに対応しました。「キッズルーム」や「勉強部屋」(下の写真)、「図書室」の設置、ラジオ体操の開始などなど・・・。
避難されている方々は、皆、心に大きな傷を負っていますが、そんな中でも、このワークショップをきっかけに、少しずつ元気さが戻ってきたようです。
「自分は一人じゃないんだ、皆で力を合わせれば色々なことが出来るんだ。」
「人助けをするって、ホント、気持ちいい。」
避難住民からこんな声が聞こえてきました。
福島県は、原発問題を抱え、まだまだ先が見えませんが、一人一人が人との絆を通じて元気さを取り戻しつつあります。
本当に貴重な体験をさせて頂きました。
この二本松での経験を他の避難所にも広げ、困難な状況の中にも、皆さんに元気さを届ければと考えています!
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