ホンダのフォルツァ(FM10)のエンジン不調を見てほしいと依頼されました。
フォルツァでは良くあるエアエレメントのつまりで、
ボコボコいったりして加速不良の症状が良くあります。
お客様の問診にて直感的にエアエレメントのつまりかな?
なんて思い、バイクをお預かりしました。
以前も同じような症状でエアエレメントのつまりだったので
そうだと思い込んでいました。
※その時のエアエレメントは見るも無残なほど汚れていました。
触るのも嫌な位(笑)
この度はそんなに汚れていません。
エンジン不調の症状としては
坂道を登っていたら急にボコボコと言いだし
エンジンストール!!
その後エンジンがかからず!!
5分ほど放置がもう一度セルを回したらエンジン始動したとの事。
始動後は何事もなく走行出来たと言います。
数週間後今度はアイドリングが不安定になったと言います。
しかし、僕の所に依頼してきた時は、
アイドリングも落ち着いていて、
坂道をかっとんでも問題ありませんでした。
症状が出ない修理が本当に難しいです。
このバイクは新車で購入後9年で走行距離が840Kmです。
エアエレメントもそんなに汚れていなくて、
これくらいなら大丈夫と言うレベルの汚れでした。
本当にエアエレメントが悪い?と思い頭を抱えていました。
オーナー様よりエアエレメントは長い間変えた事が無いとのことで変えてくださいと
言われておりましたので、エアエレメントは新品があるので、
症状がでたら...。
しかし、いくらアイドリングで置いていても、試乗しても症状が出ない!!
やはり他に原因があるのでは?と思いお客様に相談して、
各部点検作業に入りました。
吸気意外に考えられる事は、燃料系と点火系位だと思いその辺を
重点的に点検しました。
✓プラグの火は飛んでいる。
✓燃料ポンプも作動しているし燃圧もかかっている。
そりゃー倉庫保管の走行840Kmのバイクですから(笑)
と点検すればするほど悩んでしまいます。
次は電気系統か?
※コンピューターやセンサー系
なんて思いながら翌日
冷静になってもう一度プラグを点検しました。
じっくりと見ました。
ちゃんと火は飛んでいるし...。
ん!?
んんん!?
火がおかしい!!
火花が横から...。
こんな落ちですみません(笑)
不良のプラグの火
正常なプラグの火
原因はプラグでした!!
症状は出ませんでしたが、プラグで間違いないとオーナー様に伝え、
納車後、この症状は出ていないとの事で安心しました。
思いこみや先入観と言うのは判断を鈍らせてしまう良い例になりました。
あなたも点検する時はまず、冷静に無心で点検するようにしましょう。(笑)