2013年02月18日

【映画】レ・ミゼラブル

※HPの「月刊コラム」を更新しました。先般の中国艦船による火器管制レーザーの照射事件は世界平和への明確な挑発行為であり、冷静な話し合いができない国であることを露呈しました。日本政府には再発を許さない対応が求められます。

林もとひとです。昨年末から公開され、ずっと見たかった「レ・ミゼラブル」、やっと見ることが出来ました。そしてそれは魂を揺さぶる素晴らしい映画でした!

言わずと知れた超有名な原作をミュージカル化し、1985年の初演以来43カ国で上演され続けている金字塔が、話題のキャストで完全映画化された作品です。 

パンを盗んた罪で19年間も投獄された主人公ジャン・バルジャンが改心し、薄幸な女性ファンテーヌから託された少女コゼットとともに第二の人生を歩みます。それを執拗に追い詰める警官ジャベール。時代のうねりからパリの下町で革命を起こすべく学生たちが蜂起、誰もが激動の波に呑まれていきます。

バルジャンの心の葛藤を描きながら、多彩な登場人物の運命が交錯する壮大なドラマは多くのファンを魅了しています。スーザン・ボイルのカバーで有名になった「夢やぶれて(I Dreamed a Dream)をはじめとする珠玉の名曲が目白押しで、時代が移り変わっても決して色あせることがない「人間の普遍的なテーマ」を正面から描く壮大な叙事詩は、見るものの心に深く深く刻み込まれるでしょう。 

この映画を見てから数日間、いまだに数々のシーンが脳裏に去来し、感動が蘇ってきます。それぞれの揺るぎない信念に基づき、力強く生きるすべての登場人物からエネルギーがほとばしっています。実は主演のヒュー・ジャックマンも宿敵ジャベールを演じるラッセル・クロウもあまり好きな俳優さんではなかったのですが、この映画で印象が一変しました。

完成された素晴らしいミュージカルを映画ならではの壮大なスケールで再構成し、キャストが渾身のパフォーマンス で織りなす「レ・ミゼラブル」は、必見の映画です。ぜひご覧ください。

※以下ネタバレが含まれますので、未見の方はご注意ください

エピローグから大団円のラストは涙なしには見られないシーンですが、 個人的に一つ気になりました。それは「ジャベールがいない」ということです。ジャン・バルジャンはじめ多くの天に召された登場人物らが「民衆の歌」を大合唱する感動のラストに、超重要キャラクターであるジャベールが登場しないのです。

この演出はオリジナルであるミュージカルでも同様で、 最後まで「政府側」の人間であったジャベールが「民衆の歌」を歌うわけにはいかないのと、彼だけ「自殺」であることがその理由かと思われます。

しかし最後の「民衆の歌」は学生たちの革命時に歌われる「民衆の歌」とは異なり、自らの信念に殉じた者達が「明日」を信じて希望を歌い上げる歌詞になっているので、生前の立場など関係なく、いわばノーサイドで全員参加が最高の形のような気がします。ラッセル・クロウ演じるジャベールがあまりにも素晴らしかったので、思わず気になってしまいました。

皆さんはどう思われましたか?ぜひご意見をお聞かせください。
林幹人

レ・ミゼラブル ★★★★★(4.9)ほぼ満点ですがジャベールがいないので・・。

※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

130219-0001 
 


motohito884 at 23:59│Comments(1)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 映画・本などの感想 | 意見・思い

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この記事へのコメント

1. Posted by 一市民   2013年02月21日 06:10
3 感動!

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