2019年03月21日

三尺三寸箸

※当ブログをご覧いただきありがとうございます。初めてご覧いただく方は、過去記事「ブログの取説」をまずお読みいただくと、スムーズに閲覧いただけます。

林もとひとです。今回のタイトル「三尺三寸箸(さんじゃくさんずんばし)」ですが、㈱柿安さんが展開するビュッフェ形式のレストランのことではなく、仏教の教えで説かれているお話のことです。

もっとも上記レストランもこの仏教説話が店名の由来だそうで、このブログで取り上げてみようと思いました。それはこんなお話です。

昔ある所に、地獄と極楽の見学に出掛けた男がいました。最初に地獄へ行ってみると、そこはちょうど昼食の時間でした。食卓の両側には、罪人たちがずらりと並んでいます。

「地獄のことだから、きっと粗末な食事に違いない」と思ってテーブルの上を見ると、なんと豪華な料理が山盛りにならんでいます。

しかし罪人たちは皆、ガリガリにやせこけています。「おかしいぞ」と思ってよく見ると、彼らの手には三尺三寸(約1メートル)の非常に長い箸が握られていました。

罪人たちはその長い箸を必死に動かして、ご馳走を自分の口へ入れようとしますが、とても入りません。イライラして怒りだす者や、隣の人が箸でつまんだ料理を奪おうとする者もいて、まさに地獄絵図でした。

次に男は極楽へ向かいました。夕食の時間らしく、極楽に往生した人たちが食卓に仲良く座っていました。もちろん、料理は豪華な品々が山盛りです。

「極楽の人はさすがに皆ふくよかで、肌もつややかだな」と思いながら、ふと箸に目をやると、それは地獄と同じように三尺三寸箸だったのです。

「いったい地獄と極楽は、どこが違うのだろうか?」と疑問に思いながら、夕食が始まるのをじっと見ていると、その謎が解けました。

極楽の住人は長い箸でご馳走をはさむと「どうぞ」と言って自分の向こう側の人に食べさせ始めたのです。にっこりほほ笑む相手は「ありがとうございました。今度はお返ししますよ。あなたは何がお好きですか」と、同じように食べさせてくれました。

男は「なるほど、極楽へ行っている人は心掛けが違うわい」と言って感心したという話です。

同じ食事を前にしながら一方は我先にと傷つけあい、そして一方は相手を思いやり、相手から思いやられ、感謝しながら互いに食事を楽しんでいます。

私達の実生活にも活かせる、大変含蓄のある話ですよね。「自分ファースト」という言葉を最近よく耳にしますが「人の都合も考えず自分勝手」というのを自分ファーストであると、勘違いしている人が多い気がします。

「人に気を遣って遠慮ばかりしてはいけない、自分の人生だから」というのが自分ファーストのあり方であり、三尺三寸箸の「相手を思いやる気持ち」と両立できると思います。トランプ大統領にも教えてあげたいですね。
林幹人


motohito884 at 23:30│Comments(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 雑学・豆知識 | 意見・思い

この記事へのコメント

1. Posted by 渡辺英一   2019年03月26日 16:12
先生こんにちは😊今回も素敵なお話ありがとうございます。私も何かの折に他の人にも教えてやろうと思います。やっぱり人々はお互いに助け合ったり感謝し合ったりしなければいけないという教えですね。いつも為になるお話ありがとうございます。
いよいよ先生の選挙が始まりますが、お身体には充分お気をつけられて頑張っていただきたいと思っております。

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