2021年09月30日

同じ1か月なのに30日と31日がある理由

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林もとひとです。いよいよ今日で9月も終わり、明日から10月が始まります。でもなぜ9月が30日までなのに、10月は31日まであるのか、2月は28日までしかないのかご存じですか?

元をたどるとなんと紀元前45年にさかのぼり、ローマ帝国の礎を築いたユリウス・カエサル(英語読み:ジュリアス・シーザー)によって作られたユリウス暦からはじまります。ユリウスは1月を年初とし、1年を365.25日、奇数月を31日(大の月)、偶数月を30日(小の月)に、2月のみ29日と制定しました。

ところがユリウス暗殺後、彼の跡を継いだオクタヴィアヌスは、その後ローマ帝国初の皇帝となり、アウグストゥスと呼ばれるようになってから、自分の誕生月である8月が「小の月」なのを嫌い、8月を強引に31日にして、その分2月を1日減らして28日と制定したのです。その結果、7月と8月は大の月が続いて、2月はいきなり28日で閏年だけが29日になったというわけです。

しかしこのユリウス暦、1年を365.25日としていますが実際の1太陽年は、365.24219878日のため、1年間に約11分14秒ずつ実際の太陽の運行からずれていきます。1年に11分ほどかと思うかもしれませんが、これが1600年も続いたローマ法王グレゴリウス13世の時代になると10日もずれが生じてしまいました。

そこで西暦が4で割り切れる年を閏年とする。但し、西暦年が100で割り切れても、400で割り切れない時は平年とする。という数学的ルールを設定し、グレゴリオ暦と呼ばれるようになりました。つまり、1600年や2000年は閏年になりますが、1700年や1800年は400で割り切れませんので、閏年ではなくなります。

この計算式でいけば微妙な誤差はありますが、西暦4902年になって始めて1日の誤差が生じる範囲ですむということで、現在でも使われているという流れになります。

それにしても7月8月と大の月が続くのはなぜだろうと思っていたら、時の権力者のわがままが理由だったとは驚きですね。
林幹人


motohito884 at 14:00│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 雑学・豆知識 | 意見・思い

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