映画・本などの感想

2021年10月21日

娘の教科書に大感動!

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先日、小学2年の娘が国語の教科書を家で音読していました。練習中なので読み間違えたり、つかえつかえだったりで、いまいち読んでいるお話の内容がつかめませんでした。そこで「パパが読んであげる」とお手本を示そうとしたのですが、その内容の素晴らしさになんと、読み聞かせをしている私がむせび泣いてしまいました(笑)

そのお話は「きつねのおきゃくさま」というもので、調べてみると創作えほんとして売られています。あまんきみこ(著)二俣英五郎(え)による作品で、アマゾンでも多くの高評価が。

きつねのおきゃくさま (創作えほん)
あまん きみこ
サンリード
1984-08-20




昨年まではようやく意味のある内容が書かれた文章を読み始めたなと思っていたら、もうこんなにストーリーのしっかりしたお話を読むようになっていたなんて、子どもの成長に驚くと同時に大人の心も揺さぶる物語に感動してしまいました。

いかにもずる賢そうなきつねが、食べてやろうと考えていたひよこを「まずは太らせてから」と世話をします。ひよこに「優しい」と生まれてはじめて言われ、ぼうっとなるきつね。その後アヒルとうさぎも加わって、きつねの心が少しずつ変わっていきます・・・。

子ども向けのお話と侮っていましたが、溢れる涙を拭きながら2度3度と読み返してしまいました。人も優しさに触れ、全幅の信頼を寄せられることで優しく強くなれる。娘がこのお話を本当に理解するにはもう少しかかりそうですが、大人になっても読み返してほしい作品です。
林幹人



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2019年05月06日

【本】自分の頭で考えて動く部下の育て方

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林もとひとです。今回紹介する本「自分の頭で考えて動く部下の育て方」を読んで、久々に衝撃を受けました。これまでの自分の考え方が完全に間違っていたことを、これでもかというほど思い知らされます。

タイトルの通り本書は上司になりたての人や上司として困っている人に向けて書かれた本です。もちろん私は議員ですから上司などではありません。でも後輩や秘書さんなど、会社で言う上司と部下のような関係を活かせる場面は多く、本書は非常に勉強になりました。

よく「指示待ち人間ばかりで困る」とか「結局、優秀な人材は一握りなんだ」というボヤキを耳にしますが、実は上司が「指示待ち人間」を作り上げてしまっているというのです。

例えば部下に仕事を教える時「この時はこれに注意して。あ、それからここもね」「他にもこんな失敗をしやすいからその場合は・・・」という具合に、自分の二の舞を踏ませまいと最初からあれこれ説明してしまう。もちろん親切心からそうしているのですが、話が細かく長くなりすぎて、説明が終わる頃には、最初の話がなんだったか部下はもう覚えていません。すると当然最初からつまづきます。そして上司はすぐに「違う!それさっき注意したでしょ!」となる。失敗を指摘されたほうは動揺して失敗を重ね、上司はまた指摘する。部下は上司の言葉を聞き漏らすまいと必死になる。しかしそうすればするほど、手元への注意がおろそかになり、失敗しやすさが加速する。すると吹っ切れたのか諦めたのか、上司が指示を出すまで動かなくなる。「次はなんですか?」指示の分だけ動いてまた止まる。・・・指示待ち人間の一丁上がりです。

上司にとって「教える」ということは「能動的」ですから、どこをどう教えたかまで詳しく覚えているものです。しかし部下にとって「教わる」ということは「受動的」なので、忘れやすくて当然なのです。

じゃあどうすればいいのでしょう?一言で言うと「教えるな、失敗させろ」です。そのかわり上司はその失敗を許容し、辛抱強く部下が育つのを見守らなければなりません。でも本書を読めば、長い目で見るとそれが一番の近道だと思えます。

著者が試行錯誤の末にたどり着いた「自分の頭で考えて動く部下の育て方」には、圧倒的な成果を上げている具体例が示されていて、何度も唸らされます。

私も職業柄多くの経営者や管理職の方々とお話する機会があり、指示待ち人間の多さを嘆く声は絶えません。本書はそんな人達にピッタリだと思います。ぜひ読んでみてください。
林幹人




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2019年04月29日

【映画】二宮金次郎

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林もとひとです。今回は久々の映画ネタです。先日成田山新勝寺さん主催による映画「二宮金次郎」の特別上映会に参加しました。正直あまり期待せずに観賞したのですが、素晴らしい映画でした。

そもそも二宮金次郎といえば「小学校の校庭に立っている銅像の人」くらいの認識しか、恥ずかしながら持っていませんでした。薪を背負いながらも読書をする勤勉な少年として「子供のお手本」というふうに教わった気がしますが、それ以上のことは何も知らなかったのです。

しかし映画を通じて二宮金次郎の生涯を知ったとき、一人でも多くの現代人に彼のことを知ってもらいたいと心から思いました。凄まじいまでの貧困の中にあって「百姓も知識や知恵を持たねばならない」と勉学に励み、村の復興を成し遂げ、その働きが認められ政府の役人に抜擢され、生涯で約600もの村の再建を手がけたその働きは、目を見張るものがあります。

現在のように義務教育なども無い時代、「百姓に学問はいらん」と叱った金次郎の祖父の考えが正しかったはずです。そんな中でも信念を貫き、当時異端であったであろう経営学などを村民に理解させるのも至難の業だったでしょう。

しかし私財をなげうってでも村の再建に尽力する金次郎の姿に、少しずつ理解者もでてきます。反対勢力にも成田山の修行でたどり着いた「苦楽も善悪もひとつの円の中」という境地で包み込んでいきます。

私にはまさに「理想の政治家像」として映りました。金次郎を支える妻「なみ」の献身的な姿にも心を打たれます。

主演の合田雅吏さんはじめ、俳優陣も素晴らしい演技で作品を盛りたてています。お笑い芸人カミナリの二人もちょい役ですが登場し、はなを添えています。

6月1日からは東京都写真美術館で上映されるようなので、是非ご覧になってください。
林幹人

【映画】二宮金次郎 ★★★★☆(4.5)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

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2019年01月03日

やってませんか?「決断しない」という決断

林もとひとです。前回紹介した本田健さんの「ユダヤ人大富豪の教え」には非常に多くの反響をいただきました。さすが超ベストセラー、多くの人に影響を与えているんですね。

今回は前回に引き続き、この本の中で「響いた」部分を紹介しようと思います。それは「決断」に関してです。昨年の12月13日号の記事「無駄な決断を減らせ!」で我々は日々無数の決断をしていることと、重大な決断のために些細な決断に使っているエネルギーを節約しようと書きました。

「重大な決断」ってなんでしょう。物心ついて「進学」について決断することでしょうか。進む学校によって確かに人生は変わるかもしれません。そして「就職」。職業によって人生が変わるのは容易に想像できます。それから「結婚」。いつ誰と結婚するのか、あるいはしないのか。みなそれぞれ重大な決断といえるかもしれませんね。

でも本の中でユダヤ人大富豪のゲラー氏がこう言っていたのです。”多くの人間は「今は決断しないでおこう」という重要な決断をすでにしてしまっている”と。

日々の忙しさから、目の前の仕事を片付けながら生活を送ることに精一杯で、自らの人生のことを真剣に考えることから逃げてしまっているというのです。

それが重要であればあるほど、考えることがとても大変なことで、とても面倒なことだと思ってしまう。だから何も考えないようにして決断を先延ばしにしてしまう。でもその人は「人生を無駄に過ごすという決断」をしていることを知らないだけ。

強制的に「健康」「お金」「人間関係」の3つで大きな問題が発生しない限り、人はぬるま湯で生きていこうとする。何かに直面したり、変えていこうと決意したりしないものなのだと。

この部分を読んでハッとしました。私自身「先延ばし」にしていることはないか。「今は決断しない」という重要な決断をしていないか。よく考えてみようと思います。皆さんも是非!
林幹人


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2018年11月12日

【本】親切は脳に効く

林もとひとです。皆さんは「ボランティア活動」をしたことがありますか。私も数回ですが参加したことがあり、「達成感」に近い何とも言えない感情がわきました。

中にはボランティア活動のために日本中を回るような人もいて、驚くと同時に深く感銘を受けたのを覚えています。もちろん尊敬の念を抱くのですが、一方で「どうしてそこまでできるのか」というのも正直思いました。

しかし今回紹介する本「親切は脳に効く」に明確な「根拠」が記されていて、非常に腑に落ちました。ポイントとなるのは脳内物質「オキシトシン」。人に親切にしたりボランティア活動を行なう、あるいは人とスキンシップをとったり性交時にも分泌されることが分かっていて、幸福感を感じると同時に免疫力もアップし、心臓病のリスクも下げる効果が明らかになっています。

つまりオキシトシンが多く分泌される人はハッピーで、体も丈夫で健康寿命も長いということになります。人に感謝したり感謝されると「嬉しい」と感じるのは当然ですが、その時脳内ではオキシトシンが分泌されているのです。

スコットランド出身の有機化学博士デイビッド・ハミルトン氏が「親切の5つの副作用」とそれが起こる科学的なメカニズム、親切とオキシトシンとの関係、オキシトシンの増やし方などについて、最新の心理学、医学、生理学、社会学の研究結果や科学論文などを引用しながらわかりやすく解説しているのが本書です。

これを読むと猛烈に人に親切にしたくなります(笑)。この本によって多くの人が親切になったら、みんながハッピーで健康でいられる、素晴らしい世界になるのではとワクワクしてしまいます。

今年8月に山口県周防大島町で行方不明となり、3日後に無事発見された藤本理稀ちゃん(2)のことを覚えていらっしゃいますか。このときの発見者である尾畠春夫(おばたはるお)さんは、日本中でボランティア活動をされていて、東日本大震災でも500日以上に渡ってボランティアを続けたそうで、ボランティア界の「神」「聖人」と呼ばれているのだとか。78歳とは思えないお元気な姿は、オキシトシンによるところが大きいのではないでしょうか。

皆さんも「親切」始めましょう!
林幹人
親切は脳に効く
デイビッド・ハミルトン
サンマーク出版
2018-05-28



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2018年10月22日

【ドラマ】下町ロケット

林もとひとです。阿部寛さん主演のTVドラマが放送中ですが、今回は2011年にWOWOWによって制作された三上博史さん主演の下町ロケットを紹介します。

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いまや泣く子も黙る超売れっ子作家「池井戸潤」原作のドラマです

以前「空飛ぶタイヤ」を勧めてくれた友人から「これもいいよ」と言われたので、早速見てみました。1話約50分の全5話構成で、例によって私激オシの「アマゾンプライム」で無料で視聴できます。

社員約200名の中小企業「佃製作所」の二代目社長(三上博史)が、技術者だった頃からの夢であるロケット開発を追いつつ慣れない経営に奮闘しています。そんな中、世界に冠たる巨大企業「帝国重工」が手がけるロケット開発計画「スターダスト計画」に、佃製作所が持つ特許技術が必要なことが判明します。その技術をめぐり、目先の運営資金と物づくりのエキスパートとしての誇りに葛藤する佃社長、そしてその技術をなんとしても自社に使いたい帝国重工の財前部長(渡部篤郎)らが織りなす人間ドラマです。

大企業と中小零細企業のバトルということで、やはり空飛ぶタイヤを連想しますが、作品全体に漂う雰囲気はだいぶ違います。下町ロケットでも佃製作所はかなりヤバイ状態に追い込まれますが、シビアな交渉相手である帝国重工に財前部長という強力な理解者がいることが大きいと感じました。

この財前部長という人が本当にできた男なんです。会社と自分の利益のみを追求する野心家の上司や部下に挟まれ、それでも最高のロケット制作には最高の品質が必要で、それは佃製作所以外にないという信念で行動します。管理職にありがちな「高圧的な態度」は微塵もありません。渡部篤郎さんという俳優としての個性がぴったりマッチしている印象です。

さらに、町工場を継がずにエリートコースを歩むバリバリのキャリアビジネスマンという設定ですが、家庭と奥さんをとても大切にし、なんと帰宅後に皿洗いを手伝うシーンもでてきます。奥さんは心臓が悪く、家事もしんどいという事情があるにせよ、忙しさにかまけて何一つ家のことはやらない私には、ショッキングなシーンでした・・・。

三上博史さん演じる主人公、佃航平も家族や社員への思いと自社が誇る技術力を信じ、信念を曲げることなく前進を続けます。佃社長も財前部長も「こんな上司のもとで仕事できたらいいな」と誰もが思う理想のリーダー像だと思いました。

最終話の終盤、財前部長夫人が入院する病院の屋上での二人の会話は、聞いていて涙が溢れました。ほかにもグッと来るシーンが結構ありますので、鑑賞するタイミングと場所は気をつけてください。私は電車の中で見ていたので「深夜の電車で涙ぐむあやしい中年」になってしまいました。

阿部寛版や原作も是非チェックしてみようと思います。
林幹人

【ドラマ】下町ロケット ★★★★★(5.0)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

連続ドラマW 下町ロケット [Blu-ray]
三上博史
ポニーキャニオン
2012-01-06




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2018年09月06日

【映画】空飛ぶタイヤ

林もとひとです。先日出張時に機内で気になっていた映画「空飛ぶタイヤ」を見ました。このブログでも取り上げたドラマ版は一話約45分で全5話構成でした。たった2時間でこのボリュームを描ききることが出来るのか心配していましたが、杞憂でした。※ストーリーはドラマ版の記事をご参照下さい

週間潮流の記事の行方や遺族とのやりとり、ホープ銀行井崎の葛藤など、大幅に端折られている部分はあるものの、物語の大筋はしっかりと網羅し、超巨大企業と中小企業の壮絶な戦いは余すところなく描かれていました。

やはり「面白い!」の一言ですが、特筆すべきは俳優陣の演技です。主人公の赤松運送社長はドラマ版では仲村トオルさん、映画版では長瀬智也さんが演じていますが、どちらもしっかりと異なる個性を出しながらもちゃんと赤松社長なのです。

他の主な配役は以下のとおりです。

     ドラマ版     映画版
赤松夫人 戸田菜穂     深田恭子
沢田悠太 田辺誠一     ディーンフジオカ
小牧重道 袴田吉彦     ムロツヨシ
狩野常務 國村隼      岸部一徳
井崎一亮 萩原聖人     高橋一生
榎本記者 水野美紀     小池栄子
高幡刑事 遠藤憲一     寺脇康文

いかがですか。個性が似通っていると思えばそうですし、イメージが違うと思えばそう感じる配役です。中でもホープ自動車で沢田の同僚として非常に重要な役割を演じる小牧は、ドラマ版では袴田吉彦さん、映画版ではムロツヨシさんが演じています。

この二人はどう考えてもイメージが異なる俳優だと思うのですが、どちらもやはり「小牧」なのです。映画版はドラマ版の後に作られているので、当然映画の出演者はドラマ版を見ているでしょう。その中で俳優としての個性を出しながらも劇中のキャラクターをちゃんと演じる。ムロツヨシ恐るべしです。

ストーリー的に井崎の役割が映画版ではかなり限定されているので、高橋一生さんの良さがあまり発揮されていないような気がしたのは残念でしたが、みなさん「さすがプロ」と唸らされる演技でした。

まだ観ていないという方は是非!おすすめします。
林幹人
【映画】空飛ぶタイヤ ★★★★☆(4.5)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

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2018年08月09日

【映画】シン・ゴジラ

林もとひとです。日本が誇るゴジラシリーズの第29作目となる作品で、かつて一世を風靡したアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の作者、庵野秀明監督によるゴジラです。

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子供の頃から映画好きの私ですが、さすがに29作品すべては見ていません。ですが庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」は29作品中最高作だと確信しています。

未知の生物が核エネルギーによって人智を超越した存在となる「基本路線」は踏襲していますが、現代日本に本当にそのような生命体が襲ってきたらどうなるかを徹底的にリアルに描いているのが特徴です。

総理大臣をトップに各省庁で構成される日本政府が、前例のない緊急事態にどのように対処するのか。現状考えうる対策がテキパキと打たれていきますが、いかんせん縦割りで何を決定するにも会議の連続。想定外の事態に大混乱に陥ります。

我が国の防衛の要である「自衛隊」も全力でゴジラと対峙します。迅速な意思決定と隅々まで統率の取れた組織力で、圧倒的な防衛布陣を敷き見ていて本当に頼もしく感じました。

「実写版エヴァ(ンゲリオン)でしょ?」と批判する意見もありますが、良くも悪くもその指摘は当たっていると思います。新世紀エヴァンゲリオンというアニメは、使徒と呼ばれる未知の存在が人類を襲ってくる話だからです。

でもそれでいいと思います。ゴジラという設定を使ってエヴァを実写化した。そうしたら最高のゴジラ映画になった。ということですから。

実際に庵野監督はエヴァで印象的に使われていたBGMを頻繁にゴジラで使っていますので、確信的にやっているのは間違いないでしょう。過去28作品に使われていた伝統的な音楽も随所に散りばめられていて、ゴジラファンも思わずニヤリとする場面が多くあります。

政府の部署名や会議の名前がメチャ長かったり、硬い言葉をマシンガンのようにまくし立てる役人など、よく日本の政治の中枢を取材していると思いました。それにしても「ヤシオリ作戦」立案時の登場人物のセリフの速さと言ったら、ほぼ「倍速」レベルの早口で、集中して聞いていないとストーリーを追えなくなりますので、注意してください。

キャストも素晴らしく、どの役者さんもはまり役だと思います。米国大統領特使を演じた石原さとみさんは比較的酷評されることが多いようですが、私的には「超好演」でした。不自然なくらいのボディーランゲージや日本語と英語をミックスして話すなど、国際的な女性キャリアには結構「あるある」だからです。

他にも前田敦子さんや斎藤工さん、小出恵介さんらがちょい役で出ていたり、野村萬斎さんがゴジラの動きを演じていたりと、隠し要素的なものもあり楽しめます。

以前このブログで紹介した「アマゾンプライム」で現在無料視聴可能です!見逃し厳禁ですよ!
林幹人

【映画】シン・ゴジラ ★★★★★(5.0)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

シン・ゴジラ DVD2枚組
長谷川博己
東宝
2017-03-22




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2018年07月16日

【ドラマ】空飛ぶタイヤ

林もとひとです。「空飛ぶタイヤ」友人から勧められ、見てみました。めちゃめちゃ良かったです。6月よりTOKIOの長瀬智也さん主演で映画版も公開されていますが、今回私が見たのは全5話のドラマ版です。

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地上波では放送されず、有料で番組などを配信するWOWOW(ワウワウ)制作のドラマです。

「倍返しだ!」で一世を風靡した半沢直樹を生み出した、池井戸潤原作の小説をドラマ化したものです。すでにDVDで発売されていますので、レンタルビデオ店で借りることも出来ますし、このブログでもおすすめしている「アマゾンプライム」なら、無料で視聴できます。

物語はある日突然起きたトラックの脱輪事故から始まります。脱輪したタイヤは、歩道を歩いていた女性を直撃し即死させるという大事故に。脱輪の原因として、警察からはトラックの整備不良を疑われるも、運送会社社長の赤松は社員の適切な整備を信じ、事故の原因がトラック自体の欠陥にあるのではないかという疑念を抱き、製造元であるホープ自動車に再調査を要求。社員数万人の超巨大企業と社員50人の中小企業の壮絶な戦いが始まる・・。

もちろんフィクションですが、言うまでもなく三菱自動車のリコール隠しが題材となっています。ホープ自動車側にも赤松側にもそれぞれ譲れない理由があり、そしてそれぞれの信念のために全力で戦う人間ドラマが展開され、見る者の胸を熱くします。

特に弱い立場で徹底的に追い詰められる赤松運送社長は、家族と社員、そして亡くなった方のために、何度も倒れそうになりながらも一歩一歩前進を続けます。世間からも冷遇され、家族は誹謗中傷を受け、会社も首の皮一枚という状態になっても、頑張る社長を支え続ける家族と社員の姿に心を打たれます。

キャストも素晴らしく、主演の仲村トオルさんをはじめ、ホープ自動車の常務を演じる國村隼さんらの演技は凄まじいものがあります。また、私の大学時代の同級生(学部は違いましたが)である戸田菜穂さんが赤松社長夫人を演じていて、とても自然で説得力のある演技を披露してくれました。

「見てよかった!」と心底思える作品です。映画版や原作も読んでみようと思います。
林幹人

【ドラマ】空飛ぶタイヤ ★★★★★(5.0)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

空飛ぶタイヤ ソフトシェルDVDボックス
仲村トオル
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2010-10-27



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2018年04月23日

【映画】ラ・ラ・ランド

林もとひとです。アカデミー賞で史上最多の14ノミネートを受け、6部門の受賞に輝く世界中が大絶賛の映画「ラ・ラ・ランド」をようやく鑑賞しました。

夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセブ(ライアン・ゴズリング)と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セブが生活のために加入したバンドが成功したことから二人の心はすれ違い始める・・・。

というストーリーで、主演の二人の演技も素晴らしく、散りばめられている音楽も印象に残る曲ばかり。鑑賞後も気がついたら口ずさんでしまっていたりして、その度に映画のシーンが蘇り、かなり長い期間余韻に浸ってしまいました。

二人がぶつかる壁やそれを乗り越えようと懸命に努力する姿勢、夢と現実の間でどちらを優先させるべきか葛藤する姿に共感できます。特にセブがバンドで成功後に久しぶりにミアとのディナーを楽しみますが、いつの間にか夢と現実を巡って口論になるシーンは、どちらの思いにも共感でき、キュンとなりました。

どんな映画?と聞かれれば「素敵な映画」と答えたくなる。ミュージカルということで、好き嫌いは分かれるところだと思いますが、まだ見ていない人は是非、オススメします。

ラ・ラ・ランド ★★★★☆(4.5)
※満点は星5つです。黒い星★が1点。白い星☆が0.5点です。

ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [DVD]
ライアン・ゴズリング
ポニーキャニオン
2017-08-02


※以下ネタバレが含まれますので、未見の方はご注意ください

主演の二人は本当に素晴らしい演技で、輝いています。特にセブを演じたライアン・ゴズリングは私的には非常に良かったです。彼の容姿が「憂い」をまとっていて、少し切ないラストシーンが最高に素敵です。

最後のチャンスをミアに伝えるため彼女の実家を訪ねた時、ミアはそのオーディションを断ろうとします。その時「what!!」と近所中に響き渡る大声で何故だと問いただすセブの思いが、とても素敵だと感じ、私的には大好きなシーンです。

他にも、ミアの一人芝居当日にビデオクリップの撮影が入っていて、不本意ながらカメラマンの要求に応じてポーズをとるセブが、本人の心境が痛いほど分かるだけに笑えるシーンとなっています。

そしてやはりラストです。ミアは大成功し可愛い娘にも恵まれますが、その相手はセブではありません。渋滞を避けるために入ったバーが偶然セブの店で、その店のロゴはミアが考えたものでした。ミアの姿に気づいたセブは、二人が出会った時に演奏した「mia & sebastian's theme」を弾きます。するとミアの相手がセブだった場合の5年間の映像が流れます。しかし曲の終わりとともにまた現実へ。そしてあの切ないラストシーン。

このように後から後から様々なシーンが思い出され、音楽とともに鮮明に蘇ってくるので、しばらくラ・ラ・ランドの世界から抜け出せませんでした。

見た人によって印象に残るシーンや音楽は様々だと思います。是非この映画をネタに語り合いたいですね。
林幹人


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