おひつ2合浅型底の見える写真 おひつは日本の食生活が出来上がった頃からの文化ですので素材や作り具合は色々とその時代のモノがあった様です。
 素材ですと、さわらや檜で2〜3合で6.000〜10.000円であります。
白木と塗りの違いは、汚れの問題を考えたら気掛かりのことでしょう。
今風のセラミックは3.000円だそうですが、食べた事はありません。
どのお櫃も、使い込んで素材の匂いがぬけ切ったものは、すぐに食べるのであれば御飯が美味しいです。
それこそ、「ご飯を食べるのに一番大切な事は、ご飯の粗熱を取り余分な湿気を取る事、それで米が締まって旨くなる」と、栗久さんが言う効果がある為です。

素材についての私の個人的感想ですけど、私は匂いが苦手なんです。
 昔、たばこを吸っていた頃は、ハイライトとセブンスターではハイライトの香りが好きでした。ピースの両切りもゴロワーズの香りも好きでした。ショートホープのちょっと酸っぱい感じはそれ程好きに馴れませんでしたね。吸わなくなってお水の味や香りがわかって来たらどのたばこも嫌いです。

特に食事中の不自然な匂いは身体が受け付けません。どんなに美味しいものを口に入れてもその時一緒に灯油の匂いでもしたら、涙ぐんじゃいます。

ヒノキは抗菌作用の強いヒノキチオールが食品の風味までも変えます。
サワラの白木素材も漆塗りの匂いも時間を掛けて取る方法もあるそうですが、私はその間我慢が出来ません。

 そこで、何故昔から食品加工に使っているのが杉樽で外の素材では無っかったかなんですよね。みそやお酒は杉樽から出て来ただけでも美味しそうですよね。
この杉の香りは正に御馳走です。

 実は忘れてならないのが年輪です。年輪の緻密さもおひつの効果に反映しています。御存知のように年輪は、木材を輪切りにすると出てくる同心円の輪のことですが、生長輪ともいい、一年に一個ずつしかできないことが名前の由来です。木は樹皮の内側の形成層と呼ばれる部分で成長していますが、年輪部分は、春から夏にかけて成長する早材部(春材ともいう)と、夏から秋にかけてできる晩材部(秋材ともいう)からできていて、冬は成長をやめます。その細胞一つ一つが一つのはたらきをして行きますから数が多いと沢山の仕事をします。水分の調節と温度の調節ですね。秋田杉の樹齢150年以上のモノは薄くても丈夫で良い性質です。それこそいい仕事をする素材です。その天然秋田杉の樹齢200年以上をフタと底板に厚く使っている栗久のおひつはいい値段になってしまいます。それだからおひつに御飯を入れて時間が経っても美味しいのです。
写真で見ても緻密な柾目ですよね。

 栗久のおひつはこの秋田杉の香りが自然で台所にあっても食卓にあっても食事の友です。半年使い込んで表面が馴染んだらサンドイッチ入れてみようかと想っています。素材がよいのでコンパクトに仕上がっていて翌日も御飯が美味しいです。
値段もいいですが使えば高いもので無いと実感頂けます。

次回は形状と使い勝手です。