9c30b7a0.jpg「写真家・小林正昭の全貌 その4」は自宅の屋根裏部屋の天井に取り付けたレンズを通して見た天空の作品です。ここでも小林さんは屋根裏部屋そのものをカメラオブスキュラにして床に投影された空と雲のイメージを1mx1mのフィルムにイメージサークルごとそのまま写し止めています。木造3階建ての自宅は3階フロアーすべてが暗室になっていてその上に小さな屋根裏部屋がありました。この3階の暗室にはサルツマンの8x10インチの引伸し機やウエスタンエレクトリックの劇場用スピーカーはたまたチェーンリフトなど本当にたくさんの写真関係・オーディオ関係・工具関係の重量のある機材がところ狭しと並んでいてとても頭でっかちな家でした。建物がその重量に耐えかねて倒壊してしまうのではないかと心配したものです。また1mx1m のフィルムを現像する為に試行錯誤が繰り返されましたが結局現像プロセッサーのJOBOを参考にして配管用の塩ビのチューブを強力なトルクのモーターで回転させる自家製自動現像機を作って処理しました。展示は青山と原宿の2箇所のギャラリーで同時に行われましたが1mx1mのネガも金属の枠に取り付けられてプリントと一緒に展示されました。窓から差し込む光がフィルムを通過して床や壁面に投影される様は、モノとして残っていく紙媒体のプリントとはまた違ってその時・その場だけの一瞬の光感・存在感を写し出していました。© Masaaki Kobayashi

「小林正昭 : 屋根裏部屋のカメラオブスキュラ : 1mx1mフィルムでの記録」