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プレイスMで開催中の「Pradip Malde:帰り道」の連携イベントに参加。
昨日のトークショーに続き今日は Maldeさんが Mike Wareと開発した新しいプラチナ処方でのプリントのデモンストレーション。
8x10カメラで撮影したフィルムから作成したデジネガと花のフォトグラムの2種類のデモンストレーション。
以前よりとても気になっていた処方だったので、工程を目の当たりにして「目から鱗」「百聞は一見にしかず」の状態に。
展示しているプリントは黒のD-MAXを抑えた明るめのプリントだが、デモンストレーションのプリントの黒は展示とは違いなかなかすごいものがあった。
感光液は下記の薬品を調合した1液で従来の処方のように塗布前に調合する必要がないので手間が省ける。
3年くらいは常温で保存出来るそうだ。
・シュウ酸アンモニウム鉄(III)
・テトラクロロ白金酸アンモニウム(II)
・テトラクロロパラジウム酸アンモニウム(II)
8x10インチサイズで1.5ccの感光液をコーティングロッドで塗布。
紙はアルシュプラティン。
デジネガフィルムはピクトリコOHP。
プリンターはエプソン7000シリーズ。
全作業は展示中のギャラリーの照明下(かなり明るい)で問題なくできる。
露光は紫外線露光機で5分。
コントラストは感光液では調整できないのでネガを作り直すことになる。
この手法はいわゆる「Printing Out Process (POP)=焼き出し印画法」 なので現像液を使った現像はせずに露光後にいきなり洗浄液に入れる。洗浄液は下記の薬品に順番に入れていく。
・EDTA 2Na
・亜硫酸ナトリウム
・EDTA 4Na
このプロセスの肝は感光液の塗布後の紙の湿度で、デモンストレーションでは塩を大量に含んだ液で湿らせていた。紙が含む湿度の違いが色見の違いとして現れるらしい。
デジネガはQTR仕様、感光液塗布などのウエットサイドの工程はある程度経験を積めばどうにかなるがやはりキーは自分が表現したいネガを如何にうまく作れるかにかかっている。
薬品は国内で入手できるようなので今度テストをしてみよう。
他のオルタナティブプロセスと同様にプラチナプリントも日々進化しているのを実感した一日だった。

このプロセスに興味のある方は以下に詳細が
PLATINOTYPE:Amazon
Platinotype by Pradip Malde and Mike Ware:AlternativePhotography.com