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写真が発明されてから今年で187年、もう直ぐ200年になろうとする写真の歴史の中でデジタル登場以前のプリント手法は光と鉱物と薬品の三位一体が織りなす化学変化で画像を形成するのが主流でした。
そのような印画法の歴史の流れのなかでインクによる刷りで写真をプリントしたのが1800年代中頃に登場した銅版を腐食させて出来た凹みにインクを刷り込んで紙に転写するフォトグラヴュール印刷です。

櫻井朋成さんFB

以下はフォトグラヴュールを使って作品を生み出した代表的な写真家です
・アルフレッド・スティーグリッツ (Alfred Stieglitz) : 雑誌『カメラ・ワーク (Camera Work)』
・エドワード・S・カーティス (Edward S. Curtis) : 『北米インディアン (The North American Indian)
・ポール・ストランド (Paul Strand) : 『メキシコ・ポートフォリオ』(The Mexican Portfolio)


昔からフォトグラヴュールに興味のあった私はアメリカのマサチューセッツに写真家で刷り師のJon Goodmanの5日間にわたる非常に中身の濃いプライベートレッスンを受けに行ったことがあります。彼がフォトグラヴュールに沼ったのはポール・ストランド夫人に見込まれてグラヴュール用のプレス機をプレゼントされたからだと話していました。
Jon Goodman Photogravure WorkShop part 1:17~21 June 2010 MA
Jon Goodman Photogravure WorkShop part 2:17~21 June 2010 MA

Jon Goodman:Art of the PHOTOGRAVURE
Jon Goodman:HP
The Photogravure Process:vimeo


1890年代にはこの技法を応用して大量印刷に適したロトグラビア(回転式グラビア印刷)が発明され、雑誌や新聞の印刷へと繋がっていきます。

有名なRobert Frank の1958年の初版本『Les Americains』もこのロトグラヴュールで刷られています。

近年では、銅版に使用する薬害を避けるために安全な材料を使用したフォトポリマー・グラヴュール(感光性のある樹脂版を用いた技法)なども行われるようになっています。さらに支持体のポリマーをインクジェットプリンターに直接挿入して版を作るダイレクトフォトポリマーグラヴュールの手法も開発されています。

今回のワークショップではこのポリマーを版として使用します。

写真のプリントの歴史を紐解くとそこにはいろいろな物語があり、それらを知ることによって写真のプロセスがとても身近なものになってきます。
そのようなことを頭の片隅に入れて今回の櫻井さんのワークショップに参加していただけると、自分もどこかで写真の歴史に繋がっているのだなーということを実感できるのではないでしょうか。

AIにフォトグラヴュールとロトグラヴュールの違いなどを聞いてみた

シリーズ エキスパートをお招きしてのワークショップ 特別編「紙という皮膚」:「ポリマーフォトグラヴュール」櫻井朋成 & Lise Morisseau
受講者募集中:コース1は2/20火曜日、コース2は2/13金曜日、募集締め切りです 残席わずかです