0.はじめに
約1年間に渡って行われたGCS予選も全て終わり、残るは2月15日に行われるGGT(世界大会)のみなりました。
日韓両国で最強のテイマーを決める戦いであり、この1年両国で大変な盛り上がりを見せた一大イベントの終着点。
この記事はそのGGTの前日譚となります。

やっぱりちょっと長くなりそうなので前後編に分けます。


1.事件発生
早速ですが事件が発生しました。
日本でGCS4次戦が終了してしばらくした頃、韓国代表であり世界でもトップレベルの実力を誇るオメガさんが諸事情で大会に出られなくなってしまったのです。
これにより日本で権利を獲得していたジョンさんが急遽韓国代表として日本から移籍することに。
そして日本の選手の中では一番努力を重ねていた八坂くんが無事に代表の座に繰り上がりました。


それにより最終的な選手は、
日本(アリト/しぐー/ハカセ/八坂)
韓国(デンマン/モンテスト/ソナギ/ジョンスミス)

となりました。

オメガさんと試合が出来ないのは残念に思います、なぜならオメガさんは現存しているデジカテイマーの中では遥かに高いレベルを持つ人であり、そんな方と対戦出来る機会が失われてしまったからです。
「強くなりたい」と思っている人が、高いレベルの人とやると大変大きな刺激を受ける事が出来るからです。


2.大会に備えて
代表が決まったのならば練習しなければならないのですが、皆さん仕事やプライベートで忙しいのかまとまった練習をする機会は、ノミジット亭での1日のみでした。
やはり忙しいとオフラインでの練習は難しいんだと思います。
特に連絡も取っていなかったですし、自分だけではないと思うんですが当日ライバルとなる人にデックの相談をするなんて自ら負けに行くようなものという心理的作用が働いたのかもしれません。

ですがそんなこと言ってられません。

何しろ相手は強豪韓国です。言い方が適切ではないかもしれませんが、メタゲームという観点では交流会環境よりも進んでいます。
オメガさんのブログに載ってるデックレシピを少し研究すればそれが分かります。
交流会とは全く違う環境がそこにあります。

GGTはメタデックしか存在しない環境が予想できるので、なればメタデックしか存在しない環境である韓国のレシピを研究しないのは怠慢であり失礼だと。

色々と見た感想としては「このままで勝てるわけがない。」が適切だと思います。

このままで勝てるわけがない。でも勝ちたい。少なくとも0-7全敗のような無様な姿は晒したくない。いや優勝したい!
そういった複雑(そんなことはない)な感情が入り混じった結果、簡単な答えが思い浮かぶのです。



そうだ、練習しよう。



そこで白羽の矢が立ったのがオンラインでの練習です。まあオフラインで出来ないのなら当然ですね。

オンラインでの練習は八坂くんに相手してもらってました。
様々なデックを試し、マッチアップを検証し、新たな戦法やデックを開発しetc…等と、特に2月に入ってからはほとんど毎日練習を続ける事になります。
こんな忙しい時期に練習に付き合ってくれた彼には感謝しかないです。

オンラインはいいですね。平日でもお互いの時間が合えばいくらでも練習ができますもの。

そこで様々な知見を得る事になりますが、いくら2月に入って猛練習を続けても得られないものがあります。

それは「自分が普段触らないデックの熟練度」です。

自分ならば戦闘デック一般でしょうか、今のメタ環境で言えばファイターやケルビ、FDがそれにあたります。
もちろんなんとなく回す事は出来ますが、ファイターやマタドゥルは八坂くん、ケルビならばありとくん、FDならばライドラT4さんのような卓越した技量には届きません。残された時間では、届かないのです。

話は少し遡って、PE環境が始まってしばらくした後、環境最上位デックであるファイターについて何の理解もしないまま大会に臨むのは危険だと考え、それをしばらく練習する事になりますがプレイングスキルは一朝一夕で身につくものではありません。

確かにファイターは環境トップレベルの強さはありますし、その強さもある程度のレベルまで理解しました。しかし一人回しでしっくりこないまま仮想敵である自分のDSCやヴォルクに負け続ける事になります。
理論上勝てる相手ですが、どうしても勝てない。
それはおそらく不利相性なのもそうですが、一番はデックへの理解不足に起因する技量差であると考えられます。

それもそのはず、ヴォルクやロックデックは何年分とも言える技術や理論の蓄積があるのに対し、新しく組んだデックは0からスタートしています。
言い方は悪いですが、カードゲーム始めたての初心者が上級者に勝てないのと同じ理屈です。

更にファイターを使うと仮定すると当然ファイターミラーが予想されるので、それについても練習をしないといけません。自分のプレイングが未熟なのにそのミラーを検証するなどなんと時間の無駄なことか。

普段の交流会大会ならば良いんですがこの大会は違います。非公式とはいえ世界大会なのです。そんな半端が許されるわけありません。

半端なデック、半端なスキルで大会に臨むのは参加者はもちろん開催に協力してくれた全ての方、ひいては予選大会で惜しくも敗れ去った方々に失礼です。

ならば、半端なデック、半端なスキルでないのならどうでしょうか?


3.デック選択について
2項で書いた通り、半端が許されるわけない事はお分かり頂けたと思います。
それに従って様々なメタデックを取捨選択する事となりますが、結論から言って残されたデックは2つしかありません。

ヴォルクドラモンと、DSCです。

はじめに選択しなかったデックからお話ししましょう。

DSC
シードラcard2

ロックデックの正統進化系であるこいつは、タギルや緻密、プロ緊を無視してひたすら争いを撃ち込み、邪魔な相手はブリザーでどかして回復します。
そうして最終的に絶対的な回復量からポイント差で勝利します。

PEで新しく登場したファイターやX7にも勝ち目はあり、前環境に存在するほとんどのデックに対等以上に戦える事からこのデックを選択しようと考えていました。

しかし状況は一変します。

憎きアイツの登場です。
おめが

















なんてことだ!何度倒しても出てきやがる!

非戦闘デックの全てを否定するこいつがあろうことかファイターに採用されたのです。
これが採用された経緯については八坂くんのブログを参照して頂くと助かるのですが、有限の回復量と無限の回復量では勝ち目はありません。
果てしない地獄の先に待つものは敗北の二文字。

従来のファイターならば今まで通りの戦法でいいにしろ、メインから入り得るこの最強デジモンを倒すのにずいぶんと頭を使った記憶がありますし、出現条件なのでめざ強経由であらゆるデックからこんにちはする事が考えられます。

そこで「無限には無限をぶつけるんだよ!」理論からDSCにオメガモンとめざ強を採用し、無理やり作ったスペースにブラストヴォルクを採用する事になります。

しかしブリザーモンとのトレードとなり、対応力を犠牲に無限の回復を得た結果として本来勝てるはずのデックに勝てなくなりました。
これはよろしくない!と右往左往した結果最終的にオメガもヴォルクもブリザーも採用し、「なんだこのヒラリスペシャルは……」と錯覚しそうなゲテモノが誕生しましたが当然のお蔵入り。

いや無理でしょ……。

更には日本勢に周知されている事として「Re-137オメガモンはBANを検討するレベルで強い」というのがありました。こんな強いデジモンは使うべきだと。

それを証明するかのように日本勢3人のデックにこのオメガモンが採用されているわけですが、この当時それは知る事は当然ながらできません。

さて困った。

DSCでこのオメガモンを突破する方法はあるにはあるにせよ、3人以上もの人間がこのオメガモンを使う事を考えると気が狂いそうです。

何より、DSCというデックは時間がかかる事で有名です。時間がかかるという事は頭を使う時間がそれだけ長くなるので、疲労が蓄積されます。
そんな疲れた頭で地獄めいたオメガモンの群れを突破できるわけがありません。できたとしても1戦するたびに疲労困憊してズタボロになるだけです。

いくら熟練度が高くとも、ロックという時間がかかる戦法で長時間戦い抜けるだけの自信はありませんでした。自分は超人ではないのです。

こうしてDSCを諦める事となります。


残ったのは い つ も の です。
ヴォルク

















8人中8人どころか大会に参加していない人間からも「しぐーさんはヴォルクドラモンだろう」とある種の確信を持たれるぐらいに信用されていますね。
だって自分がしぐーさんじゃなかったら彼が使うデックはヴォルクドラモンだと思いますもん。

当然メタられる事が予想されますが、もう開き直るしかありません。

だって自分の最強はこれなんですもん。
最強の相手には最強をぶつけるんです。

こうして消去法でヴォルクドラモンを選択する事になりましたが、問題は「どの」ヴォルクで出るかです。

ヴォルクドラモンにはテリアヴォルクの他にも様々な種類があり、インプヴォルク、パートナーヴォルク、タッチ型も含めればそれこそDSCやマグナ等列挙するに限りがありません。

まあ逐一話してはキリがないのでここでは選択しなかった、いやできなかったヴォルクドラモンの話を1つだけしましょう。

パートナーヴォルクの話を。
パートナーヴォルク





































基本的に見て頂ければわかると思うのですが、細かい所だけ解説したいと思います。

レベル掘Д僖織皀
今まで環境に存在する事のなかったレベル靴任后
そのため「これを知らない」人からすれば何のデックか皆目見当もつかず、相手のヴァイスのミスを誘うことができます。しかしながらところどころにヒントがあるため分かりやすく、また2ターン目以降は動きでデックがばれるため、実質的にこの効果は1ターン目だけです。

バトル面ではタイプ相性を度外視すれば、環境に存在するありとあらゆるレベル靴防蕕韻襪里波鷯錣乏擇妨綛兇鮗茲襪海箸出来ます。
特にB24ブイに負けられる事が大きく、ファイターの戦術の要であるデュークロックを封殺する事ができ対ファイター戦において大活躍します。
ファイターに勝つために選択した靴覆里如▲丱肇襪防蕕韻討盪邱腓望,討个いい里任后


St-143 ティラノモン
引き分けにする効果を受けないので、対ロックに対して有効です。
まあアルカディには喰われ、B22マグナには特殊能力を消されるので実際有効な相手はDSCぐらいなのですが、これがないとDSCに勝つ事は出来ないので採用しました。
アグモンからしか進化できない所と、滅茶苦茶高いロストポイントが傷です。


ガーベモン0枚
枠……ないね……。


このデックは環境最強であるファイターを打ち倒すべく構築したデックだけあり、ファイター相手に絶対勝つと言っても過言ではない成績を誇りました。
もはやファイターには連戦連勝を誇りまさに無敵の気分を味わう事になるのですが、いくつかの対処法を練習時に共有した所、うってかわってファイターにボコボコにされる事になるのです。

あ、これ無理だ。

心が折れる瞬間とはこういう事を言うのでしょうか。
こうして魂を込めて組んだデックを諦める事となり、GGTで使用したヴォルクに走る事になるのです。

後に「心が折れる音が聞こえた」って言われたんですがその通りです。

言い訳にしかなりませんが、冷静に考えてみればあまりにも粒子化が一貫して刺さる(韓国では粒子化が大流行)ので使用を躊躇わせる要因もあります。

更に言ってしまえば、
1.X7相手の勝率がテリアヴォルクより悪い。(キングに勝てないため)
2.ドーベルモンのような強い犬存在しないので盤面のコントロールがしにくい。
 →勝利する手段がヴォルクシュートのみ。
3.援護の比重がかなり重いため、オニスや、ケルビ、ノーブルを要するマグナ相手の勝率が若干落ちる。

といった欠点を抱えます。

ただし
1.ヴォルクドラモンミラーにおいては速度差で勝利できる。
 →パートナードローにより1.5回分の手札調整を行えるため。
2.こちらの対処法を知らないファイターにはかなり有利。
3.前述したが1ターン目のみ相手に与える情報が少ない

といった利点もあります。


こんなところでしょうか。

まー、なんやかんやありましたが使用するデックは決まりました。
当日使用したデックについては以前書いたデックガイドを参照してください。

後は当日を待つのみです。
→後編に続く。