クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

fon1402016①シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
②ヴラディゲロフ:ヴァイオリン協奏曲第1番

スヴェトリン・ルセフ(ヴァイオリン)
エミール・タバコフ(指揮)
ブルガリア国立放送交響楽団
録音:2012年①6月11-13日、②6月17-20日、ブルガリア国立放送スタジオ1
(FONDAMENTA FON1-402016)
タバコフといえばこんなCDも出ていました。ブルガリアのヴァイオリニストでフランス放送フィルのコンマス、スヴェトリン・ルセフがシベリウスとブルガリアを代表する作曲家ヴラディゲロフのヴァイオリン協奏曲を録音したものです。ルセフが使用している楽器は日本音楽財団が所有するストラディヴァリウス「カンポセリーチェ」で、以前は竹澤恭子さんに貸与されていたこともある楽器だそうです。
このアルバムには同じ演奏のハイファイ・ヴァージョン「フィデリティ・マスタリングCD」とPCやカー・オーディオ向けヴァージョン「モビリティ・マスタリングCD」の2種類のディスクが入ってます。なんともマニアックですね。フィデリティCDがオフマイク気味でモビリティCDがオンマイク気味でした。ということでヘッドホン・アンプとカナル型ヘッドホンで聴いてる私には、ハイファイ向けが良いかと思いきやPC版のほうが断然良く聞こえました。好みはあると思いますが。

①というわけでまずは名曲シベリウスから。
第1楽章。
ヴァイオリンソロは結構表現力があり、ちゃんと弾きまくっています。ただアウフタクトの引っ掛けが速くなってしまうのがちょっと気になります。終盤はヴァイオリンはスタミナ切れか、ちょっとオケに負けています。
対してタバコフのオケはねっとりしていて良いです。音色も垢抜けてないところが、かえって真実味が出て良いです。
ハイファイ・バージョンできくと、ヴァイオリンが何だかカラッとした音質で健全な印象に聞こえます。オケもフォルテが何だか大人しい。
第2楽章。
冒頭、木管のあとの低弦の和音がやたら綺麗です。ヴァイオリンはヴィブラートかけまくってよく歌っています。中間部ではオケも劇的に盛り上げます。
第3楽章は速めのテンポでグイグイ進んでいく感じが素晴らしい。テンポは速いけどオケもヴァイオリン独奏も音色が暗く重心が低い感じが良いです。
ルセフは実力者だけあって、なかなか聴かせるシベリウスでした。初めハイファイ版で聴いたら大したことない演奏だと思ったんですが、PC版ではそんなことありませんでした。PC版のほうが音質もクリアで分離よく素晴らしい。

②パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978)はブルガリアを代表する作曲家。とはいえ、なかなか知ってる曲はありません。ヴァイオリン協奏曲は2曲作っているようです。この第1番は1920年の作ということなので20歳そこそこの作品。
第1楽章は「モデラート・アジタート」。ティンパニのロールからオケが荒々しく登場。それを受けてヴァイオリンも緊張感バリバリで始まりますが、ロマンティックな甘い雰囲気になっていきます。そこからもにゃもにゃと字余り的なメロディが続き、スクリャービンみたいな雰囲気で進みます。リヒャルト・シュトラウスなんかも入ってきてます。ハープとかも活躍して映画音楽風でもありますが、どうもとらえどころがないです。
アタッカで第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」に続きます。やはり甘い雰囲気。第1楽章でも甘いゆったりした雰囲気のところがありましたので、トラックが変わったの確認しないと、どこから第2楽章か分かりません。盛り上がりますが、やはりロマンティック。
第3楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」へもアタッカで続きます。今度はクイッとテンポがあがりますので分かりやすい。ヴァイオリンはちょっと民族的なメロディになって、やっと親しみやすい雰囲気になります。
意外なほどロマンティックな曲で派手なオーケストレーションでした。全部アタッカでシュトラウスの交響詩的な雰囲気だけど、キャッチーなメロディとか動機とかがなくて、つい早く終わらないかなあ、なんて思ってしまいました。でも、スクリャービンやシュトラウス好きなら受け入れられそうです。

①★★★☆☆(なかなか立派だけど、ちょっと気になる点も)
②★★☆☆☆(派手だけどちょっと苦手)

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tocc0410エミール・タバコフ:
①交響曲第1番 (1981-1982)
②ヴィオラ協奏曲 (2007)

エミール・タバコフ(指揮)
ブルガリア国立放送交響楽団
②アレクサンドル・ゼムツォフ(Va)
録音:①2009年9月22,24,26,28日、②2014年3月12-14日、ブルガリア国立放送,ソフィア
(TOCCATA TOCC0410)
タバコフの交響曲シリーズ第2弾です。

①まずは記念すべき第1交響曲です。
第1楽章 モデラート。
金管の咆哮とティンパニがどかどかとキャッチーな始まり。金管の強奏の間に静かなコントラバスがグレゴリオ聖歌「怒りの日」風のテーマを弾きます。落ち着いたらと思えば吼える。かと思うとコントラバスが静かに歌う。といった具合。途中流れるような感じから激しく盛り上がります。最後はコントラバスのグレゴリオ聖歌風なのが静まっていって終わります。嵐のようでなかなかカッコいい。
第2楽章 ラルゴ。
改めてコケオドシでスタート。すぐに静まり木管の空虚なテーマが出てきます。伴奏や和音が少なく、やはりちょっとグレゴリオ聖歌風。これにだんだん合いの手が増えてきて盛り上がります。また静まってきて最後はピッコロだけになります。
第3楽章 ラルゴ~プレスト。
弦のフラジオレットやトリルで不気味な静けさでスタート。やがて嵐のように猛スピードで走り出します。スピード感満点で荒くれますが、その中にちょっと息の長い旋律が出てきたりします。中ほどで冒頭の不気味な静けさが戻りますが、再び高速で荒くれます。今度はちょっと前半と雰囲気が違って、第1楽章のグレゴリオ聖歌風旋律が思い出されたりします。終盤に出てくる短いヴィオラのソロが印象的。
なかなかカッコいい作品でした。

②タバコフの協奏曲は面白いのが多かったのでこれも期待です。
第1楽章 ラルゴ~ピウ・モッソ~ラルゴ。
前の作品の終わりごろを引き継いだかのようやヴィオラのソロが独り語りしたあと、フルオケでシュニトケ風の恐ろしげな音楽になります。再び静かなヴィオラのソロが出てきて、今度は伴奏ついたり、一人で激しく盛り上がったりします。ジワジワと盛り上がってきて、猛スピードなパートに突入します。これはカッコいいです。一通り暴れたあと静けさが帰ってきます。
第2楽章 ラルゴ。
ヴィオラの伸ばしにマリンバと木琴がチョンと合いの手を入れます。そこからはラヴェルかメシアンかというような感じで幻想的。しばらくするとテンポがあがりコル・レーニョやトロンボーンのグリッサンドで超妖しい雰囲気に。しばらくすると幻想的に戻ります。で静けさに戻っていきます。
第3楽章 プレスト。
怪しげなマーチ風に始まります。ヴィオラや木管が細かく動き回る感じはマーラーの7番のスケルツォみたいです。激しく盛り上がって面白いです。しばらくすると落ち着いたしんみりした場面になります。再び怪しげなマーチ風になり、荒くれますが鎮まっていって終わります。
こちらも初めて聴いてもかなり面白い曲でした。

①②★★★★☆(どちらも結構面白かった)

これ系の音楽はアメリカにも多そうですが、タバコフは重心が低くて軽薄じゃないところが良いです。次も楽しみです!

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シェエラザードの聴き比べの4回目です。

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chan8479①リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35
②グラズノフ:交響詩「ステンカ・ラージン」Op.13

ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
録音:1986年5月8-10日SNOセンター、グラスゴー
(CHANDOS CHAN8479)
ヤルヴィのCHANDOSへのだいぶ最初のころの録音です。
①第1楽章。残響たっぷりのなかヴァイオリン・ソロはツヤツヤしてます。本編は速めのテンポでスイスイ進みます。
第2楽章。テンポは良い感じなんだけど、聞こえてほしい低弦が聞こえないところが多くて、何となくしまりがない。
第3楽章。残響多くて幻みたいです。
第4楽章。スイスイ進みますがどうも印象が薄い。速いうえに残響が多いので細部がアバウトに聞こえちゃいます。
全体的に残響が多いせいかヴァイオリンだけでなくチェロのソロもツヤツヤしてます。あちらこちら変わり目でルバートがかかります。残響のせいか弱音はとても美しいけどフォルテはちょっと拡散しちゃう印象。ヤルヴィだったらもっと集中力高い演奏できそうです。

②ヴォルガの船歌いいですねえ。良い感じで山あり谷あり。「たったか」のリズムに乗って展開するところはボロディンっぽいです。最後ゆっくりになってからのフィニッシュは凄い気合いです!

①★★★☆☆(ヤルヴィにしてはイマイチ)
②★★★★☆(こちらの方が気合い入ってます)

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tdsa13リムスキー=コルサコフ:
 ①交響組曲「シェエラザード」Op.35
 ②スペイン奇想曲Op.34
③ムソルグスキー:はげ山の一夜
④グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲

ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指揮)
パリ管弦楽団
録音:①1974年7月、②-③1976年11月&1977年3月、
サル・ワグラム,パリ
(WARNER TDSA-13)
ロストロポーヴィチがソ連を出てきたばかりの有名な録音。このCDは音が良いとの噂で買ってみたタワーレコード・オリジナルのSACDハイブリッドです。
①第1楽章スタートから、まあ仰々しいこと!アレグロに入ると遅いテンポでじっくりせめています。盛り上がると微妙にテンポあげます。随分雄大な感じです。
第2楽章もゆっくり始まりますが、弦にメロディが移ると普通になります。中間部は気合いが入っていてとてもドラマティック。クラリネットやファゴットのアドリブのところのピチカートも独特なことやってます。後半のメロディでフィルマータのあるところもアッチェレとフェルマータの対比が凄い。
第3楽章。意外とあっさりかな、なんて思ってるとヴァイオリン独奏のあとはだいぶテンポ落とします。
第4楽章。結構激しくて、テンポも場面によって変えたりするし、アッチェレもかけるときは凄い。1楽章の主題が戻るとやっぱり遅くて大変!
オケも充実していて、ドラマティックで素晴らしい演奏です。ちょっと暑苦しい感じもありますが。無骨なスヴェトラーノフとは正反対のイメージです。
②真面目にやっててノリがよくて楽しい。
③前の2曲に比べフォルテで音がボワーンとなるところがEMIぽい。演奏は緩急つけてて面白い。
④また良い音に戻ってます。

①②★★★★☆(暑苦しいくらいすばらしい)
③④★★★☆☆(なんで音質がいろいろなんだろう?)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

というわけで気に入ったのはスヴェトラーノフ、シェルヘン、ロストロポーヴィチあたりでした。
しかし、この作品は名旋律たっぷりの名曲だけど、構成とか単純なのであんまり聴くとあきてきますね。

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