kkc2157マーラー:交響曲第7番ホ短調

エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
NHK交響楽団
録音:1997年9月11日NHKホール、ライヴ
(KKC-2157)
第1楽章(25:37)
冒頭から引きずるような遅いテンポです。テノール・ホルンはよく歌っていて上手いですが、トランペットはちょっと不安な感じです。第1主題になるとだいぶ常識的なテンポになり、第2主題になると激遅になります。長大な展開部も普通かなと思わせておいて、大げさに遅くなったりして非常に面白い。けどやっぱりトランペットの不安定さが気になる。
第2楽章(21:15)
冒頭のホルンは素晴らしい。かなりゆっくりのテンポで色んな楽器が何をやってるのかわかって面白い。
第3楽章(10:10)
ちょっと遅いかな、というくらいで割りと普通のテンポです。変なこともあまりやってなくて結構おとなしめ。
第4楽章(15:12)
ゆったり目でマイルドなサウンドでとても優雅。
第5楽章(16:05)
こちらも割りと普通のテンポが多いですが、とにかくN響も上手くてマスで迫ってくるし、何よりノリノリで素晴らしい名演。曲想のせいかトランペットの不安定さもあまり気になりませんが、3人のトランペットが「ぱーぱぱぱぱぱー!」とやるところは3人揃って怪しい。終わる前の遅くなるところは激遅になってかなり熱い!

★★★★☆(なかなか素晴らしい)
N響の集中力が素晴らしい名演。トランペットだけは残念。
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rus288117マーラー:
①交響曲第7番ホ短調
②交響曲第10番嬰ヘ長調~アダージョ

エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
ロシア国立交響楽団
録音:1992年2月14、15、21日モスクワ音楽院大ホール
(SAISON RUSSE RUS288117.18)
①第1楽章(22:53)
遅めのテンポだけどN響盤ほど遅くないです。速い部分は結構速い。トランペットが強力で冒頭から安心して聴けるし、出番では自由に飛び回ってる感じが素晴らしい。この楽章でのトランペットって本当に重要ですね。展開部の終わりのぐわーっと来る感じは素晴らしい。再現に入ってのトロンボーンも雄弁で素晴らしい。
第2楽章(18:52)
序奏でのソリスト達がまた自由に歌ってる感じが良いです。本編に入ると遅めのテンポでじっくりとニュアンス豊かに歌っていきます。
第3楽章(9:43)
割りと速いテンポで強弱のニュアンスが素晴らしい。各ソロ楽器も表現力豊かです。細かい色んな音が良く聞こえます。
第4楽章(15:43)
のんびりムードでN響盤より遅くてだれる印象。
第5楽章(17:52)
こちらもN響より遅めです。元気が良いところは良いけど経過句的な場所はだれ気味。でもトランペットが浴びせかかってくるようなところは凄まじく、「ぱーぱぱぱぱぱー」は強烈なフォルテぶちかましてくれるので満足です。
②7番の後に10番のアダージョを聴くと思わなかったので、始まった時はちょっと驚きました。
冒頭の弦楽はとても良い感じですが、動きだすとテンポが遅すぎて緊張感がキープできないような印象です。その後も緊張感が出たり消えたりでどうも集中できない。例のビックリする強烈なフォルテのところもコンマス(かな?)がほんの少し早く出ちゃうのは興ざめ。(31:46)

①★★★☆☆(4楽章、5楽章は息切れ気味で残念)
②★☆☆☆☆(ちょっと最初からお疲れのよう)
でもトランペットはグレートでした!

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