[大会名]SHOOTO CHALLENGE
YAMAGUCHI 09
[主催]毛利道場
[認定](一社)日本修斗協会
[特別協賛]株式会社イサミ・フィットネスショップ・LIMITEST
[後援]周南市教育委員会、yab山口朝日放送、KRY山口放送、tysテレビ山口、株式会社シティーケーブル周南
[協力](有)オフィスK
[日時]2024年4月14日(日)
[場所]山口県周南市/周南市学び・交流プラザ 武道場
山口県周南市中央町4番10号
今、日本で最もアマチュア修斗が盛んな地域は、もしかしたら中四国エリアかもしれません。
2/4の広島大会、3/10の徳島大会、翌週の3/17には山口宇部大会、そして4/14には山口周南大会と、毎月のようにアマチュア修斗が開催されています。
今回に至っては1ヶ月も経たないうちに同じ山口県内での開催なので、正直「やりすぎ」の感はあるでしょう…。
ただ、山口周南大会を運営する僕が今年は夏〜秋の開催は仕事的に無理で、会場を押さえられるのも日程的にこの日しかない状況でした。プロ修斗・沖縄大会と同日開催になってしまうことも覚悟のうえで、4/14にアマチュア修斗・山口周南大会「SHOOTO CHALLENGE
YAMAGUCHI 09」を開催せざるを得ませんでした。
前述の通り、大会日程が過密な状況で、プロ修斗・沖縄大会に出場するジムもあり、今回の出場選手の申込み状況はなかなかに厳しいものがありました。
それでも、締切間際に応募がまとまって届き、各所と相談や調整をした結果、何とか全部で27試合を組むことができました。
全27試合といっても、出場申込者数を増やそうと募集期間の途中で非公式戦となるキッズグラップリングやジュニアグラップリングをカテゴリー追加したものなので、グラップリングで対戦した選手がキッズ修斗やジュニア修斗でまた同じ相手と対戦するケースが多くなりました。
そんななか、TEAM ARGENTの岡本健新選手(キッズ2
28kg以下)、新谷幸輝選手(キッズ4 36kg以下)、岡本依知佳選手(キッズ6 36kg以下)がキッズグラップリングとキッズ修斗の両方で優勝を果たしました。3人ともしっかりとキワを制して良いポジションを奪っていきます。
とりわけ岡本健新選手は、全試合腕十字固めによる一本勝ちでした。観客の大人たちは舌を巻いていました。
ジュニア部門48kg以下では、石川統也選手(岡山/TEAM AGENT)と品川斗吾選手(山口/毛利道場)がグラップリングとジュニア修斗で対戦しました。
まずグラップリングでは、石川選手が上を制して試合を優位に進めていたものの、終盤に品川選手が下から電光石火の腕十字固めで逆転勝ち。
続くジュニア修斗での対戦では両選手の鋭い打撃が交錯し、タックルに来た品川選手を潰した石川選手が上からV1アームロックを極めて、グラップリングでの雪辱を果たしました。
二人はこれまでに何度も対戦しています。今後もお互いに切磋琢磨していくことでしょう。
ジュニア部門65kg以下では、冨田健太朗選手(岡山/正道会館 菱川道場)が澤井駆音選手(広島/パラエストラ広島)と対戦し、グラップリングでもジュニア修斗でも早い時間で一本勝ちを収めました。
表彰式前の短時間のグラップリングフリースパー大会では、冨田選手が柔術黒帯の江木選手の胸を借りたり教えを乞うたりする姿が目に留まりました。更なる成長が期待できる選手です。
修斗グラップリングのエキスパートトーナメントは3試合ともワンマッチ決勝でしたが、いずれもプロ選手が登場するカードになりました。
フライ級ではプロシューターの里見拓磨選手(徳島/MMA
Zジム)がアマ修斗7勝3敗の戦績を持つ脇輝男選手(山口/マスタージャパン山口宇部)と対戦。一瞬で攻防が切り替わるスピーディーでスリリングな好試合でしたが、偶発的なバッティングが起き、里見選手が負傷してしまいました。残念ながらノーコンテストの結果に終わりました。
ミドル級では、柔術黒帯でプロシューターでもある江木伸成選手(広島/LEOS Jiu Jitsu Academy)と山本和貴選手(山口/毛利道場)が対戦しました。体格的には江木選手が圧倒的に不利でしたが、持ち前の技術で山本選手をコントロールし、判定3-0で勝利を収めました。
女子フェザー級では、HIMEのリングネームでDEEP
JEWELSで活躍する川畑名美子選手(山口/毛利道場)が全日本アマチュア修斗選手権への出場経験がある植木くるみ選手(徳島/MMA Zジム)と対戦。序盤で下になりましたが、下から腕十字でアタックし、最後は三角締めに切り替えてタップを奪いました。プロの試合ではストライカーのイメージがありますが、グラップリングの技術も兼ね備えていることを示しました。ちなみに、川畑選手は修斗のプロ認定も受けています。
ビギナー修斗のワンマッチにはフライ級、バンタム級にそれぞれ3名の選手が出場しました。当然キャリアが浅く、それぞれの選手には課題や反省点もあったと思いますが、今回の試合経験が出場選手たちの飛躍のきっかけになってくれることを願います。
アマチュア修斗部門では、2名参加のフライ級の新人戦トーナメントと、3名参加のバンタム級のオープントーナメントが実施されました。
全3試合といささか寂しくはありますが、出場してくれた選手たちにはとても感謝しています。
フライ級の新人戦トーナメントのワンマッチ決勝は、万谷優貴選手(山口/毛利道場)と
近藤聖哉選手(徳島/MMA Zジム)の対戦でした。
ほぼスタンドに終始した試合展開でしたが、手数をより多く出してプレッシャーを与え続け、組んだ状態から膝も繰り出した万谷選手が判定2-0で優勝を掴みました。
3名参加のバンタム級オープントーナメントの決勝は、フロントスリーパーホールド(アナコンダチョーク)で中尾凱浩選手(山口/毛利道場)を絞め落として1回戦を突破した浅井大海選手(福岡/柔術&MMAアカデミー G-face)と、今年3月の徳島フリーファイトのバンタム級オープントーナメントで準優勝した藤岡黎選手(徳島/MMA Zジム)の顔合せになりました。戦績的にはこの日までに赤コーナーの藤岡選手が6勝5敗、青コーナーの浅井選手が4勝3敗と、この日の最終試合にふさわしい対戦になったといえます。
試合は1R、藤岡選手がパンチで、浅井選手がローキックでの探り合いから浅井選手がテイクダウンを極め、更にはバックを奪ってスリーパーホールドを狙い続けるという展開になりました。
2Rに何とか逆転を狙いたい藤岡選手でしたが、またもや浅井選手に良いポジジョンを奪われ、結局判定3-0で浅井選手が優勝を勝ち取りました。藤岡選手も瞬発力を発揮してエスケープしかけるのですが、浅井選手がその動きの先を読んで潰している印象で、僕は試合を見ながら「対戦相手からしたら、すごく嫌だろうな…」と考えていました。
決勝で対戦した二人には選手権が控えていると思います。ぜひ今回の試合を自信や糧にして、上を目指して欲しいと思います。
なお、このほかに、同じカテゴリーでの応募がなかった選手たちにも試合の場を与えたいと思い、非公式戦も数試合組みました。
毎大会そうですが、出場してくれた選手、同行されたセコンドの皆さん、応援の皆さんに本当に感謝しています。
特に、車で4〜5時間もかけて遠征して来られる遠方のジムの皆さんには頭が下がります。
それに見合うだけの大会や運営にしたいと願っていますが、やはり不備や行き届かない点があったかもしれません。
そんな点があったとしたら申し訳なく思いますし、今後の戒めとしたいと考えています。
これからアマチュア修斗は選手権シーズンを迎えます。
選手の皆さんは悔し涙を味わうこともあると思いますが、歓喜の涙を流すこともあると思います。
とても尊い姿です。
挑戦する皆さんを応援しています。
選手権でなくても、各地でアマチュア修斗は随時開催されていきます。
札幌、湘南、北九州、白浜などに加えて、2019年のアマチュア修斗・山口周南大会「SHOOTO CHALLENGE YAMAGUCHI 06」に出場してくれた植木新選手が尽力して宮崎大会が開催されるかもしれないと聞いています。(植木選手は山口県周南市出身で、現在は宮崎に移住しています。)
あの大会の大会レポートを思い入れ多め(※too
muchだったかも…)に書いた身としては、実現すれば嬉しい限りです。
アマチュア修斗・山口周南大会の次回開催は来年の予定です。
その際には、またよろしくお願いいたします。
手伝ってくれたスタッフを含めて、皆さん、本当にありがとうございました。
毛利道場
村井貴史