2008年03月27日

 休館が決定された滋賀県立琵琶湖文化館で3月30日まで開催されている。同館では今年に入って、収蔵品特別公開と銘打ち、第一期「花鳥風月」、第二期「か・ざ・り」を相次いで開催し、その掉尾を飾るのがこの展覧会である。

 展示室に入って最初に感じたことは、展示されている作品群が展覧会タイトルである「仏教美術の精華」を裏切らないものであったことだ。ずらりと国・県の指定品が並んでいて、圧倒される。仏教美術の優品が滋賀県に多いという歴史的背景はもちろんだが、こうした指定品が琵琶湖文化館に数多く寄託されているという事は、同館が長年にわたって滋賀県下の文化財保護に尽力されてきたことを雄弁に語っている(私の住んでいる県にも博物館はあるが、その歴史は琵琶湖文化館の半分ほどであるし、仏教美術の優品は県外施設に寄託される傾向にある)。
 
 収蔵品特別公開ということでこの展覧会についての図録が用意されているわけではないが、ワンコインでおつりがくる展覧会と同名のハンドブックがあり、作品鑑賞の絶好の手引きとなっている。
 
 出陳されていた作品は前述のように「仏教文化の精華」といえるものだが、その中でも特に気に入った作品を羅列して、簡単な感想文を終えることにする。
 法華経(聖衆来迎寺:平安)・絹本著色六道絵(新知恩院:南宋)、絹本著色尊勝曼荼羅図(園城寺:鎌倉)、木造吉祥天立像(園城寺:鎌倉)、木造阿弥陀如来立像(観音寺:鎌倉)、絹本著色千手観音二十八部衆像(大清寺:鎌倉)、絹本著色三月経曼荼羅図(舎那院:鎌倉)、絹本著色普賢十羅刹女像(成菩提院:南北朝)

 本館でも触れたが、施設としては老朽化している面はあるが、地元の文化財の保護・公開の役割を担う先も決めないままの休館は文化政策の後退ではないかと思う。



(22:13)

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