May 09, 2007

モンドヴィーノ

Mondovino (2004)
モンドヴィーノ

監督:ジョナサン・ノシター
出演:エマニュエル・ジロー

世界的なブームが続くワイン業界の裏事情に迫るユニークなドキュメンタリー。自身もソムリエの資格を持つジョナサン・ノシター監督が、世界各地を巡ってワインの製造と流通に携わる人々を取材、グローバル化が進むワイン産業の実態を明らかにしていくとともに、ワインに人生を捧げた人々の人間ドラマを刺激的に映し出していく。

ワインよ、おまえもか
おススメ度
本家フランス対アメリカのワイン闘争、あるいはワインのグローバル化(ということは、つまりアメリカ化って意味です)についてのドキュメンタリー。ワインの世界でもグローバリゼーションの名のもとで、ある意味ファストフード化が進んでいることを示唆している。
しかし、ここで語られていることは、ワイン以外のあらゆるものに通じる。現在の日本の地方都市が抱えている諸問題と重なることが多々あると思った。

正しいのは誰?
おススメ度>
この映画、最初は本当に最近の映画かと思うほど、画像は悪く、カメラワークは稚拙で、インタビューの心得も無いように見える。しかし、そんな事にはお構いなく、一つの事件を追う様に、カメラはどんどん世界中に飛び、様々な人物がワインについて語る。実際に疑惑もあれば、最近のワイン作りに対する不満の声が上がったり、一方ではワインで巨万の富を築く者たちもいる。こういった色々な立場の人々の意見を聞いて思った事は、ワイン業界も、普通の一般社会と何ら変わりが無い、という事だった。
しかし、ワイン業界の大きな違いは、そこにワインがある事。儲ける人、割を喰う人、様々だが、偉大なワインの輝き、自然の恵みの放つ光は、周囲の人間がどうしようと、ますます輝くように感じられた。造り手も同じで、純粋にワインを輝かせようとする者だけが、最終的には輝いて見えた。



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