●7月16日(月曜日)14:00より、サントリーホールにて、アラン・ギルバート首席指揮者就任披露演奏会●

①シューベルト:交響曲第2番 変ロ長調
②マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》(1893年ハンブルク稿/「花の章」付き、クービク新校訂全集版/2014)

2011年アラン・ギルバートと都響の初共演のブラ1は、重低音がかなり響く名演で強く印象に残った。
その後の共演は期待のしすぎか?、それほどでもなし。今回は久しぶりの快演。

①シューベルトは、ピアノ・ソナタ(後期やとりわけ最後の)など琴線に触れる作品も多いが、交響曲すべてを聴き慣れているわけではない。(第5、7、8番以外はそれほど実演で出会う機会もない。また、初期の交響曲は演奏されてもプログラムの前半が多いので聴いても記憶に残りにくい)
ということで、交響曲第2番と言っても第5番のように旋律が自然に頭で響くはずもないので、ブリュッヘン指揮の交響曲全集CDがあるので聴いてみると、乱暴ですが、「ハイドン風シューベルト」でわかりやすい。冊子解説によると18歳頃の作品なのでモーツァルトに匹敵するとまでは言いませんが、音楽史上に名を残すだけのことはある。
今回の実演は小編成のオケで小気味よく、曲想も明るく、楽しい。

②「クービク新校訂全集版/2014」。冊子解説によると「ハンブルク第1稿とも決定稿とも違う点が無数にある」とのこと。
実演で小生が聴いた限りでは第1楽章は普段聴き慣れた曲とは違いが顕著。
演奏は完成度も高く、見事。

◆第1楽章:序奏付きのソナタ形式
序奏は比較的遅めのテンポかと感じましたが、それほどでもなし。提示部の繰り返しはなし(のはず)
提示部主要主題は普段聴き慣れているのとは多少異なるような???・
◆第2楽章:「花の章」
「花の章」はむかし単独で聴いた記憶がありますが、交響曲の一部として連続して演奏されるのは実演ではおそらく初めて。終楽章の提示部にもわずかながらも再度登場する楽句があるので、あったほうが良いような????ないほうが良いような????あったほうがより「モダン」かな?
◆第3楽章:ABAの構成
Aは分厚く鳴る。ホルン・ソロでトリオ(B)に入るがここも多少聴き慣れない楽句が?
◆第4楽章:
手堅くバランス良好。
◆第5楽章:
終楽章は、曲想なりの迫力があるもののかなり手堅く冷静沈着な演奏。
したがってバランス良好。

珍しくフルートは高木綾子が客演していた。マーラーの第1番では「カッコウ」ぐらいでそれほどの聴かせどころもなし(のはず)。
モーツァルト:フルート協奏曲集


モーツァルト:フルート四重奏曲集




★フルシャが首席客演指揮者を降りたので残念至極でしたが、ギルバートがその穴埋めをしてくれそうで今後が楽しみ。



★CDの聴き比べは、こちら





ジョン・アダムズ・エディション / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (John Adams / Berliner Philharmoniker | Gustavo Dudamel | Alan Gilbert | Kirill Peternko | Sir Simon Rattle) [4CD+2Blu-ray] [輸入盤] [日本語帯・解説付]









カール・ニルセン:交響曲 第4番&第1番[SACD-Hybrid]