M-REF ミニ講座】
16回「発電量の多いサイトの良い事例とパワコントラブルの実態」

いつも【M-REF News】をお読みいただきありがとうございます。
M-REF ミニ講座】は、太陽光発電設備の保全にお役立ていただける情報を提供しています。
今回は、「発電量の多いサイトの良い事例とパワコントラブルの実態」についてとりあげます。

【発電量の多いサイトに見られる良い事例】
発電量の多いサイトは、方位・傾斜角、周辺建物条件等の設置条件が良いことや、故障等によるシステム停止がなく順調に稼働していることが要因として挙げられます。
① 設計の際には、日照条件に配慮した設計にすることが重要です。
  設置方位や傾斜角について適切な方位・傾斜角を採用した方が発電量は多くなります。
② 同辺の建物等による日陰は発電量に大きく影響するため、設計時に日陰にならないよう
  検討することが重要です。
③ 毎日・毎月の発電量の確認により、トラブルがあった揚合は、早く見つけて対応する
  ことが重要です。
  毎月の発電量を記録しておき、前年同月比や前月と比較して当月の発電星の妥当性を
  確認するなどを行っておくことが重要です。

【パワコントラブルの実態】
太陽光発電システムのトラブルとしては、パワーコンディショナ(PCS)の停止や、発電量等の計測関係のトラブルが比較的多く挙げられています。
具体的なトラブルとして
① PCSのフィルタ
の詰まりによる温度上昇、ファン停止による温度上昇の報告が多く見
  られ、通風孔フィルタ清掃やフィルタ交換、ファン交換で対処します。
② PCSの停止に気付くのが遅くなり、数ケ月の間、発電が停止している事例もあります。
③ また、PCSの基板やパワー半導体の故障などでメーカー工場の修理対応となり、数ヶ
  月間発電が停止している事例もあります。
④ このようなトラブルを回避するため、もしくはトラブルが起こっても発電停止期間を
  短くするために、毎日の発電量確認や曰頃のメンテナンスが重要となります。 

【適切な保全に対する理解を】
こうした適切な保全業務を行えれば、障害を最小に食い止めることができます。
しかし、現場のみなさまからは、設置者の方がなかなか保全にコストがかかることを理解していただけないという声をたくさん耳にします。
そこで、小さな問題を放置することで深刻な事故をもたらすことがあるということに加えて、適切な保全を行うことが設置者の方にとって大事な発電所の資産価値を守ることにつながるということを現場のみなさまお一人おひとりが丁寧にわかりやすくご説明いただくことが重要です。
本財団もみなさまとともにこつこつとその必要性を訴えてまいります。

M-REF ミニ講座】第15回「パワーコンディショナの不具合」

いつも【M-REF News】をお読みいただきありがとうございます。
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今回は、「パワーコンディショナの不具合」についてとりあげます。

【温度上昇出力抑制】
パワーコンディショナは、内部の温度が上昇すると自動的に出力抑制して内部温度を調整することで内部回路を保護します。
この状態が度々発生すると発電ロスにつながります。
その主な要因としては次のようなものがあげられます。

 ① フィルターが目詰まりしている
 ② 冷却ファンが停止している
 ③ パワーコンディショナ自体に直射日光があたっている

日常点検や定期点検で確認して、設置場所周辺の環境整備等の対策をしましょう。

【電圧上昇出力抑制】

パワーコンディショナには、系統側電圧が上昇するとパワーコンディショナ出力もそれに合わせて上昇させる機能があります。ところが、電圧がパワーコンディショナの整定値に達するとそれ以上は上昇させることができなくなり、パワーコンディショナ側から送電できず売電ロスが生じてしまいます。その主な要因としては次のようなものがあります。

 ① 電力消費の低下による系統側電圧の上昇
   近隣に工場などがある場合、休日や昼休憩時間などに工場の設備等が休止することで
   電力消費が減少し、系統側の電圧が上昇することがあります。
   この場合、整定値について電力会社と協議するか、トランスタップで引込電圧を下げ
   てもらう必要があります。

 ② パワーコンディショナから引込箇所までの間の電圧降下
   パワーコンディショナから引込箇所までの距離が長い場合にみられます。
   この場合、電圧降下を考慮したケーブル太さにする等の必要があります。

【パワーコンディショナの停止】
作業停電や落雷などで事故停電した場合は、パワーコンディショナは自動的に停止します。
停電復帰した時にパワーコンディショナが自動復帰である場合を除き、手動復帰させる必要があります。
また、過電圧による基板損傷、ヒューズ断、素子焼き付き、塩害による内部回路ショート、パワーコンディショナ保護機能の動作による停止は、いずれもメーカーによる修理が必要となります。
いずれも、停止中は発電ロスとなるので早期発見が重要です。

【適切な保全に対する理解を】
こうした適切な保全業務を行えれば、障害を最小に食い止めることができます。
しかし、現場のみなさまからは、設置者の方がなかなか保全にコストがかかることを理解していただけないという声をたくさん耳にします。
そこで、小さな問題を放置することで深刻な事故をもたらすことがあるということに加えて、適切な保全を行うことが設置者の方にとって大事な発電所の資産価値を守ることにつながるということを現場のみなさまお一人おひとりが丁寧にわかりやすくご説明いただくことが重要です。
本財団もみなさまとともにこつこつとその必要性を訴えてまいります。

10月開講のご案内:本講座は国と民間の両ガイドラインに準拠】
本財団では、システム設計や電気関連法令の基礎知識といった設備面だけでなく、これから法令遵守が厳しく求められる設置面(屋根や地盤等)に関する法令知識や違反事例等まで、発電所全体についての技術知識を習得していただける「二級太陽光発電設備保全技術者養成講座」を開催(下記に概要掲載)しています。

【認定技術者と資格事業者を開示しています】
本講座を受講し検定に合格した方には認定証が交付されるほか、認定技術者として本財団に登録され認証サービスや業務実績の登録・認証サービスなどを受けていただけます。
さらに、認定技術者と資格事業者(認定技術者を雇用し本財団に登録された企業)のうち、希望された方については本財団ホームページで開示しています。
http://m-ref.or.jp/nintei.html
多くのみなさまのご受講をお待ち申し上げております。
次号もぜひご期待ください。

[太陽光発電設備保全技術者養成講座] http://m-ref.or.jp/course.html
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      「二級太陽光発電設備保全技術者養成講座」
            開催のお知らせ

[日程]  2日間通しの講座となります。いずれかの日程をお選びください。
      【期日】 ① 平成291025日(水)・26日(木)
           ② 平成291127日(月)・28日(火)
      【時間】 一日目 13:2017:30  二日目 9:0017:00
       ※一日目終了後、FIT法改正と事業計画の解説(任意)があります。
        ぜひご参加ください。2日間通しの講座となります。

[会場]  東池袋センタービル
       NPC日本印刷株式会社 i-Shop(セミナールーム)
       東京都豊島区東池袋4-41-24

[受講資格]次のいずれかに該当する方。
       ・電気工事の知識経験を有する方
       ・建築工事の知識経験を有する方
       ・太陽光発電設備の知識経験を有する方

[合格者] 検定に合格されると認定技術者として登録され以下の証書等が
      交付されます。
       ・認定証
       ・資格者証(顔写真入りプラスティックカード)

[CPD] 本講座は全建築系CPDの認定プログラムです。
      対象となる方は資格者番号等をご持参いただければ、講座受付にて
      ご登録(10単位)いただけます。

[受講料] 54,000円(税込)
      (内訳:受講料・検定料 30,000円,登録料 20,000円)

[定員]  20

[主催]  一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会

[申込方法] 1.下記の当財団ホームページからお申し込みください。
          
http://m-ref.or.jp/tlc.html
       2.お申込内容の確認メールが自動返信されますので、
         その内容に従って受講料をお振り込みください。
       3.受講料のお振込を確認後、受講資料一式を郵送します。
         必要事項を記載・添付の上、受講当日にご持参ください。
                               以上
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M-REF ミニ講座】第14回「障害調査の事例紹介②」

 

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今回は、「接続箱の直流遮断器が断となるエラー」についてとりあげます。

 

【接続箱の直流遮断器が断となるエラー】

熱い季節になるたびに接続箱のブレーカが断になるという現象が頻発します。
屋外設置された盤に直射日光が当たり盤内部の温度が上昇することで、ブレーカトリップ電流低減値が下がりブレーカがトリップするものです。
応急処置として毎回ブレーカ投入しています。

 

【設計値】

最大電流は8.2Aで、ブレーカ容量は10Aでした。

 

【解説】

ブレーカは一般的に、-10℃~60℃が使用周囲温度として設定されており動作特性は40℃を基準に決められています。
40℃を超え50℃以下の場合80%以下、50℃を超え60℃以下の場合は70%というように耐えられる負荷電流の値が小さくなります。
湿度が高すぎると、配線用遮断器の表面に結露が発生することがあり絶縁不良の原因になります。

 

・熱動式の配線用遮断器では、バイメタルの動作温度が変動するため、周囲温度が20℃の場合、定格遮断電流は110%となり、周囲温度か60℃の場合、定格遮断電流は90%となります。
・電磁式の配線用遮断器では、可動鉄心の制御油の粘度が変化します。
 動作電流は変化しませんが動作時間が変動し、周囲温度が1020℃の場合、動作時間は160%程度まで上昇し、周囲温度が60℃の場合、動作時間は75%となります。

 

配線用遮断器の遮断電流が変動することで、本来適切に保護出来ていた回路についても、適正な保護ができない原因になりますので、設置場所の使用環境に慎重な設計が望まれます。
 

【対策】

盤内部を温度センサーで計測したところ70℃にもなっていたので、直射日光があたらないよう遮熱版を取り付けて内部温度上昇を回避しました。

 

【適切な保全に対する理解を】

こうした適切な保全業務を行えれば、障害を最小に食い止めることができます。
しかし、現場のみなさまからは、設置者の方がなかなか保全にコストがかかることを理解していただけないという声をたくさん耳にします。
そこで、小さな問題を放置することで深刻な事故をもたらすことがあるということに加えて、適切な保全を行うことが設置者の方にとって大事な発電所の資産価値を守ることにつながるということを現場のみなさまお一人おひとりが丁寧にわかりやすくご説明いただくことが重要です。
本財団もみなさまとともにこつこつとその必要性を訴えてまいります。

 


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