財務諸表の用語を理解しようシリーズその2。今日は受注高、施工高、次期繰越高の関係について。

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 工事を受注したら、例えば工事3みたいにすぐ着工になるものもあれば、工事5みたいになかなか始まらないこともある。とりあえずいつか工事をすることには変わらないので、受注高は将来の売上高を予測する目安になる。受注高は受注したときに全額計上されるので、工事1と2は2008年度に、工事3〜5は2009年度に上がっている。

 それに対して、実際にこれだけ工事が進みました、というのが施工高。例えばこの工事は20%施工できてますということになったら、受注額の20%がその工事の施工高として計上される。図はイメージしやすいように年度ごとに工事期間を色分けして施工高ってことにしてるけど、工事期間に比例して施工高が上がるわけじゃなくて、あくまで工事の進捗度に比例して施工高は決まる。例えばRC造のマンションなんかはコンクリートを打つのにやたら時間がかかるので、最初の方は全然施工高が増えなくて、最後の方で一気に増えることになる。

 次期繰越高は単純に、受注したけど施工できなかった残りの額。当然前期の繰越高もあるわけで、この4つの数字は右に書いてるような式で関係づけられる。


 会計基準が変わって、今年から工事進行基準が全面適用されるようになった。工事進行基準っていうのは、要するに今期施工高=今期売上高となるようにしましょうという仕組みだ。これまで適用されていた工事完成基準というのは、工事が完成したときに工事金額を全額売上(=完成工事高;完工高)に計上しましょうという仕組みだった。なので工事が決算をまたぐ工事1みたいなのは、工事が進んでいても2008年度の売上にはできなかったのだ。

 実際には段階的に完成基準から進行基準に移行されていて、ある程度金額の大きい工事期間が1年を越えるもの、例えば工事2みたいなのは去年も進行基準が適用されていた。進行基準が全面適用になって、その影響額が大きい会社というのは、規模の小さな工事をたくさん抱えている会社、という風に見ることもできる。

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