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Photo : Brett Coomer - Houston Chronicle


ついにやってきたポストシーズン。
毎年予想もつかないドラマが待っているこのプレイオフのステージを勝ち抜き、見事スーパーボウルへの切符を手にするのはどのチームでしょうか。
注目のワイルドカードプレイオフは、我らがHouston TexansがOakland Raidersをホームで迎え撃つ試合で狼煙を上げます。

Raidersとはレギュラーシーズン第11週にて直接対決があったものの、その時は惜しくも第4Qにて逆転を許し20-27で涙を飲むことに。
しかし今回はエースQBであるQB Derek Carrが腓骨の骨折により試合を欠場することが確定しており、Texansとしては自慢のディフェンスを武器に試合を有利に運んで行きたいところです。
また当時は観客がTexansの選手を目掛けてレーザーポインターを照射するなど試合環境は劣悪でしたが、それはあくまでもMexico Cityにおける話に限られ、今回はお互いのチームにとっても気持ちを清算する上で良い機会になるのではないかと希望を抱いています。
現在Texansのチーム状況は如何ともし難いところですが、まずはBill O'Braien政権初のプレイオフ勝利を飾ることでチームに勢いをつけたいところです。

それではまず現在の怪我人の状況を一度整理してから、この試合におけるポイントを簡単に見て行きたいと思います。




< Injury Report >

Houston Texans
Pos. Name Practice Injury Status
QB Tom Savage Did Not Concussion OUT
OLB John Simon Did Not Chest OUT

Oakland Raiders
Pos. Name Practice Injury Status
QB Derek Carr Did Not Ankle OUT
OT Donald Penn Did Not Knee OUT
S Nate Allen Did Not Concussion OUT
QB Matt McGloin Limited Shoulder Questionable
WR Andre Holmes Limited Shoulder Questionable
WR Amari Cooper Limited Shoulder Questionable
WR Michael Crabtree Limited Ankle Questionable
OG Kelechi Osemele Limited Ankle Questionable
OLB Malcolm Smith Limited Hamstring Questionable
S Karl Joseph Limited Toe Questionable


まずTexansですが、どうやら練習を回避したのはQB Tom SavageとOLB John Simonの2人だけだったようであり、ポストシーズンを前にして今季の中でも最も健全な状態にあると言えるでしょう。
何人かの選手は痛みを抱えつつも全員練習をフルにこなしており、特にRB Lamar Millerが試合に復帰するのはこの上なく大きいはずです。
その代わりSavageの脳震盪により先発QBがまたしてもQB Brock Osweilerということで、果たして卓上の計算通りに試合を運べるのかどうか不安が過ります。
Osweilerとしては早々に訪れたセカンドチャンスをモノにすることでコーチ陣の信頼を取り戻したいところでしょうが、あまり肩の力を入れ過ぎると2年連続のQB Brandon Weedenのチャント ( 唱和、掛け声 ) も聞こえてきそうです。

対するRaidersはCarrだけでなくLTのOT Donald Pennがアウト、代役をOT Menelik Watsonが務める見込みで逆風が止まる気配がありません。
また先発QBもQB Matt McGloinの負傷により新人のQB Connor Cookがプロ初先発デビューと、Raidersは前代未聞の難題を前にどう立ち向かうでしょうか。
この他にも攻守に渡り先発選手たちに怪我が相次いでおり、Raidersとしては現在最大の強みとも言えるターンオーバー奪取能力をなるべく早い段階で発揮し、試合序盤からモメンタムを掴めるかどうかがカギを握ることになりそうです。




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Photo : Official Site of the Houston Texans
1. ミスを最小限に抑えろ


この試合において見どころとなるポイントはいくつかありますが、勝負どころとなるポイントはただ一点のみです。
Texansオフェンスがどこまでミスを抑えてドライブを展開できるか、すなわちRaidersディフェンスにターンオーバーを奪われずに試合を進められるかどうかです。

Osweilerは今季のパス成績を15TDに対し16INT、またパス成功率もわずか59%に留まっていることから、この試合を全くのターンオーバーなしで終えるというのは恐らくイメージし難いかと思います。
しかし当たり前の話ではありますが、同じターンオーバーでも敵陣内で犯すのか、或いは自陣の深いところで犯してしまうかによって話が大きく変わるでしょう。
もし仮に敵陣深くまで攻め入った際にターンオーバーを犯した場合、残念ながらそれは味方守備陣も想定していることだろうと予想されますので、それがキッカケでただちに試合が壊れるようなことはないと思いますが、やはり自陣内で複数回ターンオーバーを犯すようですとディフェンス陣も堪え切れないのではないかと思います。
そのためOsweilerにとってのまず最初の課題は、少なくともハーフラインを越えるまではL.Millerのランとのバランスアタックでリスクマネージメントを抜かりなく行うことが求められ、何があっても"味方のディフェンス陣を窮地に陥れないこと"が最も重要です。

とは言っても当然バランスアタックを実現させるためにはOsweilerのパスによる最低限の貢献が必要ですが、キーとなるターゲットはWR DeAndre HopkinsではなくTE C.J. Fiedorowiczになるでしょう。
もともとOsweilerはFiedorowiczとの相性が良いことに加え、RaidersはLB陣のパスカバー能力があまり高くありません。
更にディフェンススキームもほぼ5-2に近い3-4などスクリメージに選手が寄りやすい傾向にあるので、比較的フィールド中央部にスペースが生まれやすいということも踏まえるとTEへのパスが非常に有効な手段と考えることができます。
もちろんRaidersディフェンスもそれを理解した上である程度アジャストしてくるだろうとは思いますが、現状サイドライン際のパスを全く成功させられないOsweilerの能力を鑑みれば、むしろTEへのパスこそが唯一の攻め方にして最後の切り札になるため、TEへのパスを有効利用するための伏線的なプレイコールのタイミングが非常に大切になってくるのではないかと見ています。

そしてRaidersのセカンダリー陣は若干タックルが軽めで外しやすいようにも見受けられるので、もしWRがセカンダリーと1対1の状況ならばランアフターキャッチでビッグゲインを狙うことも不可能ではないでしょう。
特にスピードの速いWR Will Fuller VやWR Wendall Williamsに早いテンポのパスでボールを集めることが出来れば、課題とされるレッドゾーンオフェンスでもある程度の結果がついてくるかもしれません。
さすがのOsweilerでもスクリーンパスくらいは投げられるはずだと信じています ( 笑 )




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Photo : Official Site of the Houston Texans
2. フロントセブンで圧倒しろ


上記の怪我人に関する情報でも触れた通り、RaidersオフェンスはLTのPennを欠いて試合に臨むことになります。
そしてレギュラーシーズン最終週の試合から中5日で迎えるこの試合において、やはりCookを中心にパスオフェンスを機能させるにはプレイコール的にもかなりの無理があるでしょう。
先週のDenver Broncos戦を観る限りCookのパスはそこまで悪いものではなかったと思いますが、それでも連携不足によるオーバースローやターンボールからのインターセプトなど多くの課題が山積しているのは事実です。
加えてCookはボールセキュリティーが甘くファンブルロストも喫しており、体調が万全な状態のOLB/DE Jadeveon Clowneyらを相手にボールを確保し続けること、そして正しいタイミングでパスを供給し続けるのは至難の業ではないかと思います。
Texansとしては第16週のCincinnati Bengals戦のようにダブルAギャップからのゾーンブリッツなどディスガイズを多用し、Cookの混乱を誘い込みつつヘビーラッシュを仕掛けることで勝機を見出せるのではないでしょうか。

ただし今季中も散見されたことですが、不必要にラッシュを仕掛け過ぎてコンテインが甘くなってしまったり、オーバーパシュートによるタックルミスなどには注意が必要です。
特にランディフェンスの際はLB全員が我先にタックルせんとばかりに前に行き過ぎて、結果アウトサイドのランやスクリーンパスでボールキャリアーとすれ違い、いとも簡単にビッグゲインを与えてしまうことが繰り返し起きています。
Raidersのチーム状況を考えればまずランを中心にオフェンスを組んでくることは明らかですので、TexansのLB陣は焦らずユニットでボールキャリアーを囲うことを念頭に置き、そしてDL陣はギャッププレスに徹するくらいが丁度良いでしょう。
Cookはカレッジ時代もランファーストのオフェンスであったことを考えれば、尚更ランをしっかり止めリズムを作らせないことが重要で、まずは2ndダウンや3rdダウンでパッシングシチュエーションを作り出すことが最優先事項だろうと思います。




ということで今回は記事を書く時間も足りなかったので足早になってしまいましたが、以上がこの試合における主なポイントになるだろうと予想します。
またここ数試合はフィールドポジションが悪くオフェンス停滞の要因となっていますので、まずは良い位置からオフェンスを始められるかどうかが試合の流れを決めるでしょう。
加えてお互いに優秀なパンターとキッカーを抱えるキッキングゲームもこの試合の見どころと言えそうです。

そして何よりTexansはある意味背水の陣に立たされており、プレイオフの舞台でキャリア初先発の新人QB相手に負けるようですと、いよいよコーチ陣の立場も怪しくなってきます。
まずは目先の一勝をもぎ取ることで将来を見つめて行きましょう。


2017.1.8

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