Ron Jenkins - AP Photo
Photo : Ron Jenkins - AP Photo


なんだかんだと予定がずれ込み大変遅くなりましたが、2017年ドラフトまであと1ヶ月を切ったということで今年もやります。
記念すべき第1回目はTexansの永遠の課題であるQBから、今年はどんなドラフト候補生がエントリーしているのか見て行きましょう!!

ちなみにこのドラフト候補生まとめ記事では、各候補生のハイライト動画を1本、そして比較的能力の良し悪しが分かりやすいであろう試合動画を2本、合わせて計3本の構成で候補生を紹介していきます。
また各候補生のレポートは私個人の見解となりますので、あくまでも1つの意見として読んでいただければと存じます。

そして昨年からの変更点として、新たに各候補生のタイプをプロフィールに記載し、最後に簡単な総評を設けました。
各候補生の動画を観ていく上でどうぞお役立てください。

尚、候補生の指名予想巡位は CBS - PROSPECT RANKINGS - を引用。


- Quarterback -


Texansの最大のニーズであるQBですが、今年はここ数年でも最もQBの層が薄いとされる年で、正直なところフランチャイズQBと成り得るQBが1人でもいるのかどうか疑わしいレベルです。
とは言えロスター下にあるTom SavageとBrandon Weedenは共に契約最終年であり、最低でも何かしらの形で新しい戦力を加える必要があるでしょう。
またTexansはエクスパンションでNFLに加入した2002年以来のQB1巡指名が期待されていますが、Rick Smith GMをはじめチームのフロント陣はどのうような決断を下すでしょうか。




Grant Halverson - Getty Images
Photo : Grant Halverson - Getty Images
#10 Mitch Trubisky
( 6-2 / 222 / North Carolina / 指名予想 1巡 )

Player Type : Pocket Passer


今年のドラフト候補生の中では数少ないプロトタイプのポケットパサー。
広い視野と確かな制球力に強い肩、そして何よりもクラッチなQBでプロのスカウトが最も好むタイプと言える。
またポケットワークのセンスとスクランブルの能力にも優れるが、プレッシャーを回避する際に後ろや外へは逃げてもほとんどステップアップをしないため、プロ入り後はパスプロテクションを持たせるための技術を磨く必要はあるだろう。

それから些細なことではあるが、スローイングモーションは基本的には問題ないと思うもののやや重心を後ろに残してしまうクセがあるように見え、時折身体が伸びたりしてボールが安定しないことがあるのは少し気になるところか。

ただ今のところ最も懸念されるのは先発経験がたった1年しかないことで、昨シーズン終盤の4試合に限って言えば1勝3敗と負け越しており、この内の2試合でそれぞれ2INTを献上している。
特にキャリア序盤はSの動きの読みに苦戦する可能性が高く、できることなら最初の1年はサイドラインで過ごした方が無難と言える。
逆に十分に準備が整う前に出場機会が訪れてしまうようだと、最悪プロの水に慣れる前に潰されてしまう可能性もゼロではないだろう。

スカウティングコンバインでも見せたように素質の高さはすでに証明済みであるものの、育成のプロセス次第ではBlake Bortles ( JAX ) にもTony Romo ( DAL ) にも成り得ると見る。
また持っているスキルセットはTexansのオフェンススキームともマッチするもので、今年の候補生の中では最も成功のイメージがしやすい。
もし経験の乏しさが嫌われてTexansの持つ1巡25位指名にまでスリップしてきた場合、チームは躊躇なくTrubiskyを指名するだろうと予想する。


・Mitch Trubisky || "Future NFL Franchise QB" || UNC Highlights

・Mitch Trubisky vs Stanford 2016

・Trubisky vs Georgia Tech(2016)




Streeter Lecka - Getty Images
Photo : Streeter Lecka - Getty Images
#4 Deshaun Watson
( 6-2 / 221 / Clemson / 指名予想 1巡 )

Player Type : Dual Threat


強豪校Alabamaとのボウルゲームで見事な大逆転勝利を収め評価を盤石にしたデュアルスレッドQB。
恐らく今年のドラフト候補生の中でも地頭の良さはトップクラスで、開幕先発QBを務められる可能性があるとしたら恐らくWatsonだけだろう。
特に試合中のアジャスト能力には秀でているようで、チームを勝たせ続けてきたその実績は素晴らしい。

しかしパスを投げる狙いどころとしては悪くなくとも、ミドルレンジ以上のパスの精度が悪く非常に不安定。
1試合で複数回のインターセプトを喫することもしばしばでアップダウンの波が激しく、コーチから本当の意味で信頼されるには時間が掛かるだろう。
また肩が弱くボールプレイスメントも悪いため、相棒として捕球力に優れたポゼッションレシーバーはWatsonが成功を収める上で必ず必要になる。

もしカレッジ時代のようにスプレッドオフェンスを採用しているチームでショートパスを軸に攻める分にはなんとかなるだろうが、プロスタイルのオフェンスで大きな成功を収められるかと言うと疑問に感じる部分の方が多いのは否めず、お世辞にもプロのスカウト受けが良いとは言えない。
事実スカウティングコンバインでは完璧とも言えるパフォーマンスを見せるもプロデイは不発気味で、ここのところのアナリストの評価はまちまち。
少なくともチームを選ぶことには違いなく、どこのチームに指名されても成功できるようなタイプではないと見る。

上手く行けば先発QBとして長くチャンスをもらえるだろうが、現時点では限りなく先発に近いバックアップQBとしてのキャリアも十分に想像しやすく、また即戦力ではあっても天井はあまり高くないかもしれない。


・Deshaun Watson ll"Redemption"ll 2016-17 Ultimate Clemson Highlights

・Deshaun Watson (Clemson) vs. Alabama (2016)

・Deshaun Watson vs Pittsburgh (2016)




Matt Cashore - USA TODAY Sports
Photo : Matt Cashore - USA TODAY Sports
#14 DeShone Kizer
( 6-4 / 233 / Notre Dame / 指名予想 1-2巡 )

Player Type : Pocket Passer


持って生まれたナチュラルツールは理想的と言えるQBだが、今年の候補生の中でも成功するか否か予想するのが最も難しいQB。
恐らく大半のスカウトがアーリーエントリーせずもう1年カレッジでプレイして欲しかったと思っているだろう。
素質から言えばLB顔負けのサイズ、グリップの強い大きな手に稀有な強い肩、そしてポケットワークに関して言えば非常にハイセンス。
またインナーマッスルが鍛えられているのか体幹が強く、体勢を崩しながらでも力強いボールを投げることができる。

しかしそれだけのポテンシャルを持つ一方で、良いパスを投げたかと思えば次のプレイでは悪いパスを投げたりと安定感に乏しく、素人目に見ても信頼性がない。
またパスのタッチの使い分けが乏しい上フィールドビジョンに大きな疑問があり、なかなか克服するのが難しい課題を多く抱えている。

そして更に評価を混迷させるのが勝率の悪さで、昨季はパス2,925ヤード26TD、9INTをマークしながらも4勝8敗に終わった。
またパスの成功率が60%を切っているのも決して心象が良いとは言えない。
アナリストやスカウトの中には昨年のドラフトでチームの主力が複数人いなくなったことを原因としてあげる者もいるが、いずれにせよ即戦力と見なすのは難しくQBの育成時間に余裕のあるチームが指名するのが最も望ましいだろう。
無理に開幕から先発させようとすると失敗するタイプで、最悪Brock Osweilerより少し計算が立つ程度のQBになる可能性も感じられる。

ちなみに一部のメディアではプレッシャーが掛かった際のパスレイティングが悪いという指摘があるが、試合を観る限りではプレッシャーそのものに臆しているようには見受けられないため、懸念すべきはプレッシャー云々ではなくそもそもの実力の有無だろう。

オフシーズン中のプロセスには非常に好感が持て、特にスカウティングコンバインからプロデイまでの修正の早さには吸収力の高さが伺える。
またドロップバックパスのステップが非常に綺麗で基本に忠実なのは好印象。
インタビューも知性を感じさせる悪くないものだったので、とりあえず1巡候補のQBの中ではチームの指名候補に名を連ねている可能性はあるかもしれない。
偶然の一致ではあるが、昨年のドラフトでは同カレッジのWR Will Fuller VとC Nick Martinをすでに指名しており、Kizerを迎え入れる覚悟があるならば準備は整っている。


・Deshone Kizer || Official Notre Dame Highlights

・Deshone Kizer vs Miami 2016

・DeShone Kizer (Notre Dame QB) vs Michigan State 2016




Getty Images
Photo : Getty Images
#5 Patrick Mahomes II
( 6-2 / 225 / Texas Tech / 指名予想 1-2巡 )

Player Type : West Coast


DeShone Kizer ( Notre Dame ) 同様素質を高く評価されているQBだが、Kizerがフィジカルツールを評価されているのに対しMohamesは純粋なパサーとして注目を集める。
特に父親が元プロ野球選手とだけあって地の肩の力が凄まじく、恐らくここ数年では最強だろう。

サイズはポケットパサーとしては平均的であるものの、常にダウンフィールドを見渡す視野の広さは圧巻で、"ガンスリンガー"のニックネームに恥じない数々のビッグプレイを量産してきたプレイメーカー。
またスクランブル能力にも長けているが特筆すべきはスナップ後の判断能力の高さで、レシーバーがオープンであればほぼ間違いなくパスを通す力を持っており、致命的なミスもアテンプトに対して非常に少ない。

しかしMahomesがカレッジで成功を収められた要因の1つはレシーバーがフリーになれる足があったことで、ポゼッションレシーバーにセカンダリーと競り合って捕らせるような繊細なボールタッチの技術はない。
すなわちそれはレッドゾーンオフェンスで苦戦することを予期させるもので、例えディープスローを投げる才能に優れていたとしてもそれだけで上手く行くほど甘くはないだろう。
またオフェンスラインに恵まれなかったためにプレッシャーを回避する能力は磨かれたものの、ポケットの外へ出るタイミングが早すぎることも多々あり、プロ入り後はポケットの中で我慢することも覚える必要がある。

そしてMahomesを指名する上で最も頭を悩ませるのがエアレイドオフェンスの出身者であることで、今年のドラフト1巡指名候補の中では恐らく一番メカニカルの理解が遅れている。
特にプロのダブルカバーに対し対処する力があるのかどうかは大きな疑問がある。
またスカウティングコンバインではドロップバックパスを披露するも少しぎこちなさがあり、プロスタイルのオフェンス習得にはかなりの時間を要する可能性が高く、プレリードも十分に磨く必要がある。

個人的には先発QBとしてとりあえずの準備が整うまでに最悪2年以上掛かる恐れがあると見ており、その時間を犠牲にしてまでRick Smith GMが1巡指名権を行使するのかどうか疑わしい。
更に言ってしまえば現時点でのプレイスタイルは控え目に言ってもチームのスキームには合っていないため、もしMahomesを指名するならば併せてTony Romoをトレードしてでも獲得し、十分な育成時間を与えた方がベターと言えるだろう。

ただしそうした諸々の条件を踏まえた上でもTexansがQBを1巡で指名するのであれば、トレードアップなしという前提ではMahomesがチームにとってベストプレイヤーであると考える。


・The Texas Gunslinger || Texas Tech QB Patrick Mahomes 2016 Highlights ᴴᴰ

・Patrick Mahomes (Texas Tech) vs. Baylor (2016)

・Patrick Mahomes vs Arizona State (2016)




AP Photo - Don Boomer
Photo : AP Photo - Don Boomer
#7 Davis Webb
( 6-5 / 229 / California / 指名予想 2-3巡 )

Player Type : West Coast


かつてはPatrick Mahomes II ( Texas Teck ) の所属するTexas Teckにいたが、先発QBの座をMahomesに取られたため転校を選んだQB。
皮肉にも両者は同年のドラフトにエントリーすることになった。

Texas Teck時代同様転校先のCaliforniaでもエアレイドオフェンスで腕を鳴らした強肩パサーだが、ポケットワークとサイズに優れディープスローを武器にできるだけの能力がある。
また強肩パサーに共通するミドルレンジのパスの不確実さは否めないが、レッドゾーンではタイミングの合った綺麗なロブパスを投げるなどボールタッチを使い分ける技術は持っているよう。

しかしボールの精度とはまた別にリードボールという概念を全く気にしていなさそうなのが懸念材料で、やはりミドルフィールドに対してのパスに関しては大きな不安がつきまとう。
そして典型的だがWebbもまたSの読みが拙く、戦術理解が浅いことも相まってキャリア序盤は特にゾーンカバーの攻略に苦戦するだろう。
またほとんど手投げでパスを投じてしまっており、若干Brock Osweilerのスローイングモーションと近いところがある。
パスが乱れる主な原因が"コレ"による可能性が高く、腕の回りを安定させるためには左肩の位置も改善した方が良い。

ただポジティブな点を挙げるとすれば、フォームの改善の必要性は本人も感じているのか、プロデイではボールを持つ位置を高くしよりクイックスローで投げることができていた。
またシニアボウルを観て感じた直感ではあるものの、恐らくWebbはプロスタイルのオフェンスの方が向いているように見受けられる。
プレッシャーを受ける中でもプレイの実行度が高いのは大きなポイントで、またオフシーズンのプロセスを見るに努力家であることは間違いない。
育成にはかなりの時間が掛かるが、もし3巡~4巡程度でQBの指名をするつもりであるならばギャンブルに出てみる価値はあるかもしれない。


・|| Adversity || Davis Webb Official Highlights

・Davis Webb vs Stanford (2016)

・Davis Webb vs USC (2016)




 Kelly - USA TODAY Sports
Photo : Joshua S. Kelly - USA TODAY Sports
#4 Nathan Peterman
( 6-2 / 226 / Pittsburgh / 指名予想 3-4巡 )

Player Type : Pocket Passer


もともとはTennesseeでキャリアを始めたものの、同校のJoshua Dobbsに先発争いで敗れたため転校を余儀なくされたQB。
しかしTennessee時代に経験したエアレイドオフェンスよりもPittsburghで学んだプロスタイルのオフェンスの方がPetermanに合っていたようで、ランファーストのオフェンススキームのもと堅実なゲームメイクで成功を収めた。
また今年の候補生の中では数少ないプロスタイルオフェンス経験者であることも評価を押し上げ、今ではDobbsと立場が逆転した。

PetermanはどうやらNew Orleans SaintsのDrew Breesに憧れているようで、チェックダウンの使い方を見ているとどことなくBreesを彷彿とさせる。
また決して強肩とは言えないがプロで通用するだけの肩は持っており、カレッジ時代同様ランファーストのオフェンスでプレイアクションパスを軸に攻めて行けばそれなりに結果を出せる可能性があるだろう。
特にハンドオフフェイクやピッチの巧さには光るものがあり、恐らくプロのコーチには受けが良いタイプ。
ある意味では今年の候補生の中で一番のセーフティーピックとも言え、大きな成功を収められなくても大きな失敗もしないと見ている。

ただしフィールドへ立たせるまでの準備期間が短くて済むというメリットはあるものの、恐らく伸び代はそこまで残されていない。
そのためPetermanが活躍するためにはQBコーチ以上にオフェンシブコーディネーターとプレイコーラーが策士であることの方が重要で、使い方次第では十分先発起用も見込めるだろう。

改善すべき課題としてはややボールのリードがきつくなりやすく、特にアウトパターンはプレッシャーが掛かるとオーバースローになりやすい。
またシニアボウルではレッドゾーン内でのパスがほとんど浮き球になっていたこともやや気掛かり。
そしてPetermanで試合を作るためには何よりもTEの質に気を配ることが重要だろう。

もしTexansが今年のドラフトでQBの上位指名を嫌った場合、Petermanが1stターゲットになることは言うまでもない。


・Nathan Peterman 2016 Pitt Highlights

・Nathan Peterman vs Clemson (2016)

・Nathan Peterman Pitt QB vs Virginia Tech 2016




Getty Images - 2
Photo : Getty Images
#15 Brad Kaaya
( 6-4 / 214 / Miami (Fla.) / 指名予想 3-4巡 )

Player Type : West Coast


子供の頃からQBとしてプレイしてきた生粋のフットボールっ子で、蓄積してきた知識量は今年の候補生の中でも断トツ。
ボールタッチの使い分けも秀逸で特にレッドゾーンオフェンスの質が高く、またプロスタイルのオフェンスの理解が進んでいるのは好材料。
肩の強さも十分プロで通用するものだがNathan Peterman ( Pittsburgh ) とはまた少し違ったスタイルのQBで、基本的にはランヘビーなオフェンスよりもショートパスやスクリーンパスなどを中心に、フィールドを縦に横にとストレッチさせながらドライブの継続力で勝負するのが吉と言える。

しかしその積み上げてきたキャリアとは裏腹にミドルレンジ以上のパスには安定感がなく、またプレッシャーが掛かるとコントロールが極端に乱れる。
スタッツ上はパス3,532ヤード27TD、7INTにパス成功率62%と立派だが、少しでも負担を感じるととりあえずアンダーニースへと投げてしまう傾向があるため、試合を観る限りでは大成する気配があまり感じられない。

キャリアの序盤をバックアップとして過ごしながら、将来的には繋ぎの橋渡し役として人気のベテランQBになれる可能性があるが、恐らくそれ以上を望むことは難しいだろう。


・Brad Kaaya Official Highlights | Miami Hurricanes Quarterback

・Brad Kaaya (Miami) vs. Georgia Tech (2016)

・Brad Kaaya vs Notre Dame (2016)




Matt Durisko - UPI
Photo : Matt Durisko - UPI
#4 Jerod Evans
( 6-3 / 232 / Virginia Tech / 指名予想 5-6巡 )

Player Type : Option QB


典型的なカレッジスタータイプのQBではあるが、非常にレシーバーフレンドリーなパスを投げられる上に足があり、持っている素質は決して悪いものではない。
特に驚異的なのはディープスローのボールタッチで、その柔らかくも鋭い放物線はスタジアムの熱を上げてきた。
一時は今年のスリーパー候補としても注目を集めた選手ではある。

しかしプレッシャーが掛かるとパスが乱れるだけでなく著しく判断が落ち、また先発したのも1年のみと絶対的に経験不足。
それにも関わらず今年のドラフトにアーリーエントリーをしたわけだが、案の定スカウティングコンバインでは精彩を欠き評価はガタ落ちしてしまい、明らかにプロ入りを図るタイミングを間違えた。

もし練習生としてキャリアを開始することになったとしても腐らず努力を続ければ、もしかしたら第二のTyrod Tayler ( Buffalo Bills ) になれる可能性は秘めているかもしれない。
しかし問題は挫折をしかけたときに歯を食いしばって堪えられるだけの地力が身についているかどうかで、現状ではその点も含めて非常に怪しい。
もし仮に1年後にプロ入りを目指していたら話はもう少し違ったろうが、個人的には数年以内にフェードアウトするパターンになってしまうだろうと予想する。


・Jerod Evans Official Highlights | Virginia Tech Hokies Quarterback

・Jerod Evans (Virginia Tech QB) vs Boston College 2016

・Jerod Evans vs Notre Dame (2016)




Randy Sartin - USA TODAY Sports
Photo : Randy Sartin - USA TODAY Sports
#11 Joshua Dobbs
( 6-3 / 216 / Tennessee / 指名予想 6巡 )

Player Type : Dual Threat


今年のドラフトにおいて"掘り出し物"を探すのであればDobbsの名前を覚えておいても良いかもしれない。
どれかと言うと走ってナンボのQBではあるが、オフェンス展開のテンポが良く波に乗るとなかなか手強いところがあり、瞬間的な判断の早さにも好印象を覚える。
またドラフトではDobbsより上位につけるNathan Peterman ( Pittsburgh ) を一度は転校に追いやっており、更にシニアボウルではチームメイトになったDavis Webb ( California ) を差し置いて先発を任されるなど常にコーチ陣からは高い評価を受ける。

ただパスの精度はお世辞にも良いとは言えずボールプレイスメントに大きな問題を抱え、ポケットパサーとして起用するとなると非常に厳しい。
またディフェンスの読みが浅く嫌な形でターンオーバーを喫することもしばしばで、ボールをある程度進めることはできても"点に繋がるドライブ"を展開するのが難しいタイプだろう。
単純にプロレベルでやって行ける実力が今のところあるとは思えない。

ただしスカウティングコンバインではタッチの良いパスを披露し、努力を重ねて行けばそれなりに形になるバックアップにはなれるかもしれない。
少なくとも3番手としてなら簡単にカットされるほど悪くもないので、指名されるチーム次第ではしぶとく息の長いキャリアを送れる可能性は少なからずある。


・2016 Josh Dobbs Highlights || "Fun To Watch" ||

・Joshua Dobbs vs Nebraska 2016

・Joshua Dobbs Vs Texas A&M(2016)




Matt Bush - USA TODAY Sports
Photo : Matt Bush - USA TODAY Sports
#10 Chad Kelly
( 6-2 / 224 / Ole Miss / 指名予想 7巡 )

Player Type : West Coast


実はNFLの殿堂入り選手Jim Kellyの甥っ子であり、QBの層が薄い今年のドラフトであれば本来はもっと上位で指名されてもおかしくはない。
しかし右膝の前十字靭帯を断裂してしまったためここまで評価を下げてしまった。

フィールド上では非常に情熱溢れるプレイで粘り強く、どんな時でも最後までターゲットを探し続けることで数々のビッグプレイを生み出してきた。
またリーダーシップに優れ、プレイスタイルは違えどPhilip Rivers ( LAC ) を彷彿とさせる熱血漢。
しっかりダウンフィールドへボールをデリバリーすることができ、もし怪我から完全復帰できるようであればお買い得の指名となるかもしれない。

しかしフィールドビジョンが特別悪いというわけではないものの無茶な投げ込みが多く、またボールプレイスメントが悪いために複数回のターンオーバーを喫することが多い。
そのため先発起用となると難しいところがあり、やはり2番手以上にまで登り詰めるには相応の努力と時間、そして何よりも運を必要とする。
また粘り強いプレイスタイルは言い換えれば投げ捨ての判断に乏しいことと近からず遠からずで、結果としてそれが怪我をしやすい要因ともなっている。
もしプロでも活躍の場を見つけたいのであれば、もう少し違った引き出しも身に付ける必要があるだろう。


・"Machine Gun Kelly" - Chad Kelly Official Highlight

・Chad Kelly (Ole Miss) vs. Florida State (2016)

・Chad Kelly (Ole Miss QB) vs Auburn 2016




Hannah Foslien - Getty Images
Photo : Hannah Foslien - Getty Images
#16 C.J. Beathard
( 6-2 / 219 / Iowa / 指名予想 7巡 )

Player Type : Pocket Passer


ランファーストのプロスタイルオフェンス経験者であり、プロ入りに必要とされるスキルを一通り身に付けている。
特にドロップバックの技術は下手なベテラン選手よりも余程優れており、ショートパスとブーツレッグを軸にオフェンスを展開して行けば緊急事態を凌ぐくらいのことは期待できるだろう。
またポケットワークもまずまずでセンスを感じさせる。

しかしプレッシャーに弱くゲームマネジメントに徹する以外のことができないタイプのQBなので、勝ちパターンが基本的に先行逃げ切りしかない。
もしキャッチアップオフェンスが必要となったときには覚悟した方が良いだろう。

またプロで成功を収めるためには強力なランオフェンスと強固なディフェンスがマストになるため、指名されるチーム次第ではバックアップとして重宝されることもあれば全く使い物にならない可能性もある。
試合毎に波があることも大きなマイナスポイントだろう。

現時点では完成度の高い選手ではあるものの、正直伸び代があるようには感じられず、技術云々ではなく純粋に能力が足りていない。
知識量の多さからRyan Fitzpatrickのようなキャリアを送れる可能性は秘めているが、恐らくそれがBeathardにとっての最高のシナリオで、それ以上のことを望むのは現実的に考えて難しい。


・Iowa QB C.J. Beathard 2015 Highlights ᴴᴰ

・C J Beathard (Iowa QB) vs Miami OH 2016

・C J Beathard vs Ndsu(2016)




< 総評 >

・総合的にNFL入りの準備が最も整っているQB
Deshaun Watson、Nathan Peterman

・最も技術面で成熟しているQB
Brad Kaaya、Nathan Peterman、C.J. Beathard

・最も肩が強いQB
Patrick Mahomes II、Davis Webb、DeShone Kizer

・最もポケットワークに優れるQB
DeShone Kizer、Mitch Trubisky、Nathan Peterman

・最も視野に優れているQB
Mitch Trubisky、Patrick Mahomes II

・スリーパー
Nathan Peterman、Davis Webb

・ベストポテンシャル
Mitch Trubisky、Patrick Mahomes II

・ギャンブルピック
DeShone Kizer、Davis Webb、Patrick Mahomes II




ということで、記念すべき第1回"ドラフト候補生まとめQB編"は以上で終わりにしたいと思います。
大変長くなりましたが、最後まで目を通していただきありがとうございました。

また次回は意外とチームのプライオリティが高いRB、もしくはOTのまとめ記事を掲載する予定です。
記事を掲載するペースとしてはおよそ週に1〜2ポジションを目指しており、まずはTexansのニーズから紹介していきます。
もしドラフト当日までに時間的余裕があれば他のポジションについても順次触れて行きたいと考えております。


2017.3.29

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