総評 ■■■□□□□ 3
シナリオ ■■■□□□□ 3
主人公  ■■■□□□□ 3
ヒロイン ■■■■□□□ 4
CG   ■■■■■□□ 5
音楽 ■■■■□□□ 4
声優 ■■■□□□□ 3
演出 ■■■■■■■ 7
2020-01-05 (10)
展開が同じことの繰り返しなのでやや冗長さを感じさせるものの、逆に言えば彼ら彼女らの仲を遮るものは何一つなく二人の幸せな日常生活を堪能できた。亜沙ちゃん煽る→主人公照れる→亜沙ちゃん家帰ってから照れが爆発する展開を幾度となく繰り返し、正しく『彼女は隠れて見悶える』というサブタイトル通りのお話であった。世の中には『ヒロインが不安になっている時も威風堂々としている頼りがいのある主人公』が好きな人と『ヒロインが好きが故に彼女のあらゆる挙動にドギマギしてしまう純粋無垢な主人公』が好きな人等、好きな主人公像に様々な違いがあると思うが本作は後者のような人に進められる作品だと思う。

以後二つの発言を抜去して感想を述べる。
2020-01-05 (9)

『いや、それはそれで困るというか──ってか、素っ気ないのも実は無理してるだろっ?』『なんというか……そう、アレだ!そっちが過ごしやすいようにしてくれればいい!』

弱みを見せることを嫌って周囲の人間から壁を作っていた彼女が、この放課後の場面で『本当の自分』を見透かされてしまう。主人公の隠れた自分を肯定してくれるようなこの発言から、以後知らず知らずのうちに恋心に発展していくようになる。

個人的にはこの場面単体で見てしまうと『お前に何がわかるんだよ!』みたいな主人公に一種の図々しさを感じてしまうのだが、感情が顔に表れやすい主人公だからこそ『自然体でいること』の重要性をわかっていると思うのでこの彼女への説得はなるほどなと思わされた。素直に感情を吐露することで利益も不利益もきっと被ってる主人公の『過ごしたいようにしてくれ』という言葉はきっと亜沙ちゃんの胸にも響いたんでしょうね。

2020-01-05 (7)
『本当だ!っていうか、逆に──照れてるのかわいくて、もっと好きになった!』『それよりも俺は、亜沙に無理したまま過ごしてほしくない……!』

遂に亜沙ちゃんが主人公の前で照れる姿を我慢しきれなくなって、顔を真っ赤にさせながら『かっこ悪い姿』見ないで欲しいという場面。ある意味亜沙ちゃんの心を射止めた先述の発言と同義なのではあるが、ここまでの主人公が亜沙ちゃんの手のひらの上であるようなどことなくされるがままな印象を強く受けたので、終盤に来て言いよどまず強い言葉を使うのは、弱みを見せた彼女を少しだけでも元気づけさせようとする男の矜持みたいなものが見え隠れして良かった。

2020-01-05 (11)

だけれどもコンセプトに歯向かうような無粋な発言であるのも重々承知であるが、付き合う前は『彼女が無理してる』ことがわかったのに、付き合った後『彼女が自分の一部を隠している』ことに気づけなかったのはどうしてもモヤモヤした。劣化してるやん。恋は盲目と言うが、付き合ってからの主人公は彼女を喜ばそう!と思いデートなども画策するけども、どこか空回りな印象を受けたのでこの最後の場面とプレゼントを渡す下り以外はあまり好きになれなかった。