では若手編第2回を。

栃矢鋪(西9枚目 春日野 21歳 178 146)
<経歴>
高校相撲を経て20年3月に初土俵。約1年で幕下へ進み、その後全休などもあったが、22年9月には幕下中位で6勝をマーク、11月には初の上位へ進んだ。その場所では負け越すも18枚目へ落とした11年初場所は5勝をあげ、技量審査場所を自己最高位となる西9枚目で迎える。
<取り口>
分厚い体で学生時代は四つもとったようだが、入門後は師匠が突き押しへの転身を厳命。どうしても差しにこだわってしまう相撲が多く、1年ほど幕下中程で一進一退だったが、躍進の目立つここ数場所は、やはり内容的にも重く粘り気のある押し相撲を徹底できるようになってきている。部屋の系譜で言えば栃栄の清見潟親方のような馬力ある押し相撲を目指してほしいもの。

栃飛龍(西11枚目 春日野 24歳 178 148)
<経歴>
18年3月に初土俵。1年後には序二段優勝を果たし、約2年で幕下へ進んだが、その後は首の故障などに苦しみ、序二段へ逆戻りする不運にも遭った。
しかし、21年7月、序二段で2度目の優勝を果たすとその後はその場所も含め6場所連続勝ち越しでグングンと最高位を更新。22年7月には現状の最高位幕下9枚目まで進んだ。そこからはさすがに壁も厚く、15枚目前後を一進一退だが、技量審査場所を大きな転機とできるのだろうか。
<取り口>
首の怪我があり、ガツンと当たれないのは押し相撲にとってマイナスとなることは確かだが、モロ手からの立合いで突き放し、おっつけ、喉輪とバリエーション多彩な攻めで対応力がある。小さな相手には上突っ張りで対処し、スピード的にも見劣りしないし、四つ相撲の相手にもしぶとく絞り上げ、追い込まれても突き落としなど最後まで勝負を諦めない取り口はガッツ満点だ。立ち合い変化も比較的多い印象だが、個人的にはそれを含め何でもやればいいと思う。

白虎(東13枚目 中村 21歳 187 130)
<経歴>
17年3月デビュー。その後三段目上位で苦労し、幕下昇進には5年以上を要した。3場所経験後三段目へ逆戻りも、11年初場所は内容的にも進歩した姿を見せ、見事初の各段優勝を達成。技量審査場所を一気に関取が視野に入る位置で迎えることになった。初の上位でさすがに家賃が高い可能性もあるが、資質、スケールは申し分ない。どこまでやれるかお手並み拝見といきたい。

<取り口>
抜群のスケールを持て余し気味の時期もあったが、その体躯をプラス方向へ転換させ、前への推進力を高めた初場所は結果にも納得の内容だった。初場所の本場所レポート(別ブログ)で数度紹介しているので、そのリンクを幾つか貼っておきたいと思います。5日目 vs栃の濱 13日目vs諌乃國

千代嵐(東17枚目 九重 19歳 173 130)
中卒後入門の叩き上げだが、小柄のハンデを諸共せず順調に出世。約1年で三段目、約2年で幕下へ進み、昨年はさすがにもう1年でより上のステップへ・・・とは行かなかったが、地力、体格とも順調に成長中で、11初場所は6勝をマーク。10代関取達成へ思わぬチャンスが巡ってきた。気迫ある押し相撲で急躍進なるか?

<取り口>
小力があり、相手の中に入って持ち上げるように押し込む取り口が本領。益荒海あたりは彼のような足技こそないが、背格好も含め似たタイプの力士と言えるかもしれない。そういう事も含め、別ブログの九重通信では1年以上ずっと追いかけてますので、詳しくはそちらをご覧ください こちら

旭日松(東21枚目 大島 21歳 172 128)
初土俵から6年で着実に地力を向上させてきたナイスガイ。非常に明るい性格で気力溢れる土俵態度が印象的。内容的には突き押し相撲だが、器用さがあるゆえにやや飛んだり跳ねたりが多く、幕下と三段目を往復した頃から、純粋に馬力が向上し、その後の流れにもメリハリが生まれた感。まだまだ伸び盛りの時期にあり、すぐの昇進とはいかずとも上位で揉まれながら、いずれは関取の座をつかみうる有望株だ。

飛翔富士(西21枚目 中村 21歳 192 190)
飛び級の白虎に番付を追い越されたが、しばらく関取を輩出出来ていない部屋の次期候補筆頭として高い期待を集めているホープ。朝日松とは同期で、同じように番付を向上させてきた。
その魅力は何と言っても192センチ、190キロという圧巻のスケール。これだけの巨体を持てば、やや体を持て余し、停滞する時期があったのは当然のことだが、番付を躍進させてきたここ数場所は、右四つからの重厚な寄り身で本来秘める破壊力を徐々に相手に伝えることができてきたように思う。それでもまだまだ相撲がおとなしい感はあり、もっともっと迫力が出てくるようになれば、番付面の結果も自ずと出てくるようになるだろう。