2020年03月

2020年03月12日

部屋から一歩も出たことがない旅行鞄なんて・・。

若だんさんと御いんきょさん
安部公房「棒になった男」より第一景『鞄』
終了しました。
ご来場くださった皆様、色んな気持ちでご来場出来なかったけど気にしてくれた皆様、関係者一同、ありがとうございます。
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二月からぼちぼち稽古をして。稽古時間の散文の位置(1/3)はおしゃべり(7割は演劇の話)をしていた。稽古終わりの帰り道は合田くんと演劇の話をしながら帰っていた。

昨年の努力クラブの作品を観て、この企画に合田くんが参加するのを知って「一緒にやりたい!」と直接伝えて「いま声かけてる役者にフラれたら連絡します」とキープ君を甘んじて受け入れて、無事に本命となりました。二年ぶりの熊谷みずほちゃんも代打出演でしたが、カオス&シュールな脱力系(?)会話劇になったのはこの三人だったからだと感じています。会話劇と言っているが、そこ(劇中の「場」)に対話と疎通が有ったかは、怪しいですが。私は[旅行鞄(男)]だったので、他の二人がどうだったかは、もう。

演出家・合田団地との相性は、バツグンに良かったです。この相性の良さはお互いにびっくりしたもので(サカイヒロトとはまた違う相性である。)、劇場入り初日の帰り道ハンバーグを食べながら日付が変わるまで演劇のはなしをした時も、千秋楽後の打ち上げ(合田組以外は疎らな参加だった。)でも話題にあげるくらいに、演出家の「あーしたいこーしたい」がよく解った。次は合田団地の作・演出で手合わせしたいものだ。
安部公房の評でよく聞く「不条理」な会話と、合田くんの「暴力」的演出の意図と、俳優の演技に負荷/付加の与え方とその的確さ。稽古は、実に楽しかった。
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劇場入りしてから二組のやり方を見て【登場人物】にある[旅行鞄(男)]の設定(指示)を合田組が一番「戯曲」に忠実にやっていると思った(やり方がシャープ?シュール?兎に角キレキレな演出だったから一番「狙ってる」様に見えたかも知れないが。田村組は構造にしてしまう、河井組は身体を含む関わり方、かしら。)。対話による関係のやりとりより、台詞もしくは言葉だけに注力した形式、鞄になる為の儀式みたいなことだったのかも知れない。

初めて立つ劇場「THEATRE E9 KYOTO」は良い劇場だった。稽古中に「E9は空間を芝居とその空気で埋めるのが難しい箱なのではないか?動の芝居(にぎやかだったり笑ってほしかったり)では尚更に」という様な議論もあったが、杞憂であった。少なくとも旅行鞄の私には。
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「イベントは自粛して頂いて、ね。え、あ。あくまでお願いでありますから。」みたいな発言のおかげで演劇がバタバタと中止・延期していく中、最善を尽くし「いつも通り」に劇場を開けることが出来た。当然やるかやらないかも話した(私は中止・延期は全く考えていなかった。)。ですけど、一出演者ですからね。主宰お二人がそう判断してくれたのは嬉しいことでした。

今回、新しくご予約くださった方が増えて嬉しい限り。いつも足を運んでくださる方のお名前を見ても嬉しい限り。これからも是非愛してやってください。(それはわたしの努力しだい。)

差し入れ、お手紙ありがとう存じます。

しばらくは辛く哀しく虚しい日々が続くかも知れないけど、そんな時は観劇三昧でTHE ROB CARLTON『CREATIVE DIRECTOR』をご覧ください。楽しい芝居をしていますから。久しぶりにエンタメしたいですねエンタメ。グルッと回ってバーン!みたいな。

そろそろ見納めになりそうな大阪ガスWeb限定ムービーも是非。温かい気持ちになれます。エネファームの力で。

外から帰るとマクベス夫人くらい手を洗ってます。30秒洗うと長いけど楽しくもあり。全くもって健康です。筋トレの量を増やしたりしてます。まず動ける身体を維持すること。「まず筋肉をつけろ。頭と唐だが動くようになるから。筋肉だけは自分を裏切らねーぞ。」とは好きな漫画の一節。

次の演劇は四月平日火曜日に1日だけ。初めてのトランスパンダ。3月の稽古がお休みになったので演出から会うたびに渡された過去公演のDVDでも見ます。

文化・芸術が死なないように、出来ることをします。

それでは、また生きて劇場でお会いしましょう。

(・・えらく久しぶりの「日記」だな?)
(稽古のこともついツイッターにしてしまって・・つ、次は日記にしますから!覗いてる皆さん、ありがとうございます。本当に。)


msz_010_zz at 18:40|PermalinkComments(0)