2024年現在この区間は「関係者以外立入禁止」となっています。


県道65号両津真野赤泊線の真野から赤泊に至る区間は大規模な道路改良されている。その中でも小川内〜静平の先までの約7.5kmは完全に別ルートのバイパス化されている。別名「角栄道路」と呼ばれている所である。
今回はその旧道を訪問した。

おなじみグーグル先生の地図では、細い道が川沿いに伸びているのが分かる。これが旧県道65号両津真野赤泊線である。

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梨ノ木地蔵が有る黄色の道路が現在の県道65号両津真野赤泊線である。
赤実線、破線が旧県道で実線が先に切り替えられた今回の記事の部分で、破線は後に切り替えられた部分である。

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真野公園を過ぎ、小川内地区右にカーブしていく立派な道路が現道の県道65号両津真野赤泊線である。左に入る脇道が、旧県道だ。
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旧道、廃道好きにはご褒美としか言えない「通行止め」の看板「土砂崩れの為」とか、意外と通り抜けれたりするものである。
小川内から静平までの距離は約3.5kmほどだが、この2Kmという距離が気になる所だ。
まぁ、ここは行ける所まで行ってみようではないか。
(この探査当時はまだ立入禁止ではありませんでした。)
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通行止めの看板から入ってすぐ
おぉ狭い。現役時代は路線バスも通行したはずの旧道である。

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小川内川に沿って伸びている旧県道
所々、ガードレールが補修されている。奥の方まで圃場が有るので管理されているのだろう。
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こう言う線形「川田道山」って大好き。
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川に沿って右へ左へカーブしている。仕事場の老師曰く「昔の道はいつ岩陰から車が飛び出てくるか分からない道だった」そうだ。
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NTTの電話線が通っている。もしかして静平へのNTTの回線は旧県道を経由しているのか?
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更に進んでいくと橋が掛かっていた。
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橋の名前は「どばしざわばし」だそうだ。何と濁点が多い・・
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漢字だと「土橋沢橋」以前は土の橋が掛かっていたのだろうか?
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県道の路線名(ヘキサ)もない中、唯一県道だったということが証明できる一枚。土橋沢橋に県道名の銘板が付けられていた。小さな暗渠等はあるが、多分旧県道区間唯一の土木構造物ではないだろうか。
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平成5年10月竣工だそうだ。そんなに古くないな。
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写真右の広場にコルゲート管やボックスカルバートが放置されいた、不法投棄物かな?
道の雰囲気は静平まで通り抜けできそうである。

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上の写真からカーブを越えると
あらま、なんか雰囲気が一転・・・

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小川内側 DEAD END
斜面が崩れていて道路をふさいでいる。
徒歩なら無理矢理でも突っ込めそうだけどココはおとなしく引き下がろう。

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距離を測ると丁度通行止の看板から2KMで土砂崩れによって通行できなくなっていた。

こうなると気になるのは反対側である。


静平側
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梨の木峠を下ってくる現在の県道。結構車が飛ばしてくるので気を付けたい所。(佐渡の交通マナーは良いとは言えない。と言うかかなり悪い。速度に関しては極端に早いか極端に遅いかのどっちかである。)
この写真の奥に以前紹介した「梨の木地蔵」がある。
梨の木地蔵の紹介文に「旧道沿いにある」と言う文が見受けられるが、この「旧道」は今回の旧県道では無く、旧県道以前の道「旧赤泊街道 梨の木越」の事である。現道はこの旧赤泊街道に沿って走っている。
写真に写っているバス停は赤泊線「静平」である。現在は県道432号静平西三川線との分岐点になっている。

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葛に覆われているが赤泊を示す県道65号の青板と幅員減少の標識がある。静平バス停の先の区間は今回の区間より後に開通ている。
標識の先に左へ入る道が旧県道の静平側の旧県道との交差点だ。
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下って行く旧県道。現役時代は県道432号静平西三川線との交差点だった。
県道432号静平西三川線は、現在の県道をアンダーパスし観光施設の西三川ゴールドパークへ通じている道だ。結構狭い。
県道の立体交差は佐渡ではココだけではないだろうか?

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一枚上の写真の道を下ってくると一軒の民家が180度カーブの所にある。小川内側からすれば、静平に入って最初の民家となる。
写真中の擁壁は現県道へのアプローチ部分で、その下にあるガードレールが旧県道。

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こちら側にも土砂崩のため通行止めの看板が置いてあった。こちらは1Km先となっている。
写真を撮り忘れたが、この看板が有る所は、右には下る道と分岐部分となっている。旧県道は左側の狭い道だ。
この分岐から、怪しい雰囲気が漂ってくるので、ココから徒歩で行く事にする。
車で突入してメリットはかなりの時間短縮になるのと、帰りが楽と言うことだが同時にデメリットもある。それは超狭地で行き止まりに有った場合、旧道長距離後進や超多段切返しUターンをしなけらばならない事だ、旧道は路肩の状況が分かりにくく、かなりの確率で路肩崩壊、U字溝の蓋が無いなど色々あるからだ。

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旧県道に入る。小川内側と違って車が入った形跡が薄い・・・
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杉の植林地の中を下る。現役時代ならドライブコースに持ってこいだな。
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そっぽを向いたカーブミラー
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苔むした路面。車が入った気配が無いのは、少し手前で杉の倒木が有ったからなのだろうか。
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更に進むと、カーブの所に鳥居が有った。
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三滝不動山と書かれた杭が建っている。
地形図によると、ここと現道との中間あたりの斜面に寺院のマークが有る。
ものすごく気になったのだが、この後、もうひとつ探索したい場所が有ったので、またの機会にとつておこう。
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いい感じの旧道だ。
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NTTの埋設ケーブル有りの標識が有る。
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一部分だが、仮設のガードレールが置いてあった。
ガードレールにはNTTの回線が這わしてある。
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ものすごい岸壁だ、ドンデン越えの入川渓谷を彷彿とさせる光景だ。
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仮設の電信柱。路線名?回線名?が書いてある事は、立派な電信柱なのだろう。
小川内側の電線は繋がっているということか。
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道路の中央は茂っていないので歩きやすいが、そろそろ土砂崩れの反対側に当たるはず。
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静平側の行き止まり。
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土砂崩れの距離はせいぜい数十メートルほどだった様だ。

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こちら側も通行止めの看板から1km付近で土砂崩れが起きていたが、土砂崩れのはるか手前から倒木により車の侵入は出来ない。
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帰り道、崖が迫ってくるとはこの事
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杉林を上って行く旧県道、ガードレールが無い。。
現役の林道でももっと草ぼうぼうの所や路肩崩壊箇所はいっぱいあるのに、やはり廃れても県道規格の道なんだろう。

(2016/10探索)

冒頭にも書いている通り2024年現在小川内方面からの区間は「関係者以外立入禁止」となっております。探索を計画している方はご注意下さい。(2024.7月某日 いそじ丸)