どこの離島でも似たような事態が起こっているようなのですが、来島される方は島内の移動手段と宿泊手段を決めてから来島していただきたい所であります。

特に佐渡島は海上交通が比較的充実しており、橋が架かっている離島や数百円で30分毎に船が出ている所を除くと、離島としてはかなり行き易くフェリー2等室なら予約なしで乗れます。
乗船時には宿泊先も聞かれませんし島内の移動手段なんかは聞かれることはありません。(万が一の事があるかもしれないので希望者は乗船名簿の記入はできる。) 極端な話、船代があれば手ぶらで来れますので、難易度の低い離島であると思います。

そして一番の特徴はその面積の大きさ、佐渡島は沖縄本島や北方領土の択捉島、国後島の次に面積が広く、東京23区や淡路島の約1.2倍と言われております。また観光名所も集中してはおらず点在しているのが特徴です。

そして、なにが問題なのかと言うと島内交通機関が恐ろしく貧弱なのであります。

島内での移動手段を確保するに当たり、一番おすすめなのは、やはり自身で移動手段を持ち込むのがよろしいかと思います。
佐渡はマイカー乗り入れ規制が無い離島ですので、ストレス無く佐渡全域を楽しみたい廻りたいなら、自家用車やバイクをフェリーで航送したり、脚力に自身があるロードバイク乗りの方ならロードバイクを輪行して持ってくるのが良いのでしょう。
ただ航送する場合は航送代が余計に掛かりますし繁忙期はフェリー航送の予約が取れない事もありますが普通車クラスならキャンセル待ちでも車両を詰めてると意外と乗れるとか。輪行はバッグに入ってれば手荷物で持ち込めるのかな?

来年度からは直江津小木航路にカーフェリーが再就航するので、新潟両津航路の航送混雑も多少は良くなるとは思います。

そもそも、新潟まで車で来ないし来れないと言う方が多数だと思います。
そうなると、島内移動はバス、レンタカー、タクシーが主となると思います。

各移動手段の注意点

・バス
現状として、定期観光バスは土日祝(夏休み期間)のみの運行となっており平日の運航はありません!

路線バスも島内各地に路線はありますが、一日数本の路線は珍しくなく、2023年度から運転手不足、輸送人員の低下により、運転区間、本数の縮小が発表されており更に難易度が高くなります。
佐渡へ来たら佐渡金山へと思うのでしょうが佐渡金山行のバスも一日数えられるほどしかないのが現状です。
路線バス移動では、一回の来島で島内全域を旅行目的にせず、相川地域なら相川、小木地域なら小木と決めたほうがよろしいかと思います。相川、小木ならレンタサイクルも有りますし、一日居ても見るところは多々あります。

また路線バスの場合は、出島時にも注意が必要です。本線沿線は両津発5時30発の便に接続する路線バスが有りますが、他の路線は有りませんので、宿泊滞在先によっては早朝便の選択はしないほうが良いかとおもいます。

・レンタカー
近年、新規参入はあるもののやはり島という特性上、台数に限りがありますので来島が決まった時点で事前に手配しておく事を強くおすすめいたします。
前日手配はまず無理に近く、来島後に探すのは絶望的です。平日もレンタカーはビジネス需要があり結構混んでる様で借りられない事が多々あります。
もし運よくレンタカーを借りられたとしても、次の船便が来るまでの短時間で返さなくてはならない事が多かったり、行きたいところに行けないと言う事起きます。
大手レンタカー会社も有りますが離島という性格上、他支店から直ぐに車が融通出来る訳でもなく支店にある限られた台数でやっているようです。

強行手段で来島前なら島内のレンタカーが手配できなかった場合、本土側でレンタカーを借りて、レンタカーを航送して来島する手段もあります。この手段はレンタカー代プラス航送代も掛かるのが難点ですが、グループ旅行で割り勘すれば選択肢に入れても良いのではないかと思います。

・タクシー
タクシーを時間で貸し切った観光タクシーのもありますが、こちらも予め予約をしたほうが良いです。
現状については、タクシー自体が少ない上営業地域が決まっているようで中々捕まりません。
着船時やイベントが開催されるときは更に捕まりません。その中で数時間の観光タクシーとなると断られます。
佐渡のタクシーの特性として、流しのタクシーは存在しません。
レンタカー同様予め予約が必要となります。タクシーを予約?とか常識では考えつかないでしょうけど佐渡はそうなんです。
また出島時に両津発5時30分カーフェリー、7時20分発ジェットフォイルを利用する場合はタクシー会社自体営業時間前なのでタクシー自体の利用が出来ません。これも本土なら考えられないでしょうが佐渡はそうなんです。
極稀に宿泊先が早朝時間帯に送ってくれることも有る様ですが、期待しないほうが良いです。
来島され出島する時は早朝時間帯を避けた便を選択されることをおすすめします。港近い宿ならいいですが…

最近の宿泊問題

コロナ禍前からも年々来島者数は減っていたのですが、それでも大型イベントが有ると宿不足になっておりました。
更にここ数年で民宿から大型宿泊施設まで閉館が相次いでおり、民泊やゲストハウスなどの小規模な宿泊施設の開業は有りますが、イベント開催時や繁忙期は確実に宿不足となっております。来島予定なら早めに宿泊先を確保した方が良いかと思います。
アウトドア施設でテントやキャンピングカーの貸出とやっているみたいですが、数も少ないし経験者じゃないと難しいですよね。
夜釣りしながら堤防で野宿ってのも出来なくはないが…

折角、佐渡に来てもらったのに移動手段や宿泊先の確保に時間を使ってもらいたくないし、島の隅々まで見てもらいたいと思い長々と書きました。

また各旅行会社が船と宿や島内移動手段をセットにした個人パッケージツアー商品を販売していますので、そちらも検討に入れたほうがいいでしょう。

佐渡汽船の回し者ではないが、おすすめなのが佐渡汽船が冬期以外に販売している「佐渡浪漫紀行」は船、宿、オプションでレンタカー等の島内交通手段がセットになっており、多分個人手配するより楽だし確実だと思います。(決して佐渡汽船のまわし者ではない。大事なことなので2回言う)