1400999630395
3年半前に「JAGUAR XFに試乗する」で試乗させていただいた、XFであるが、当時の感想として
ただ電子装備に関しては、未だにDVDナビといった具合にダメであるが、内装のセンスやシートの座り心地(皮の素材感)などのクルマの基本となる部分はさすがである。
かなり太いタイヤを履いているにも係わらず、良好な「猫足」の乗り心地は、まだまだ他車よりも優れたところであろう。
それが故にエンジンやミッションに旧さが目に付くのも確かである。
これが解消されれば一押しなのであるが、ある意味一番大切な部分であろう。
http://blog.livedoor.jp/mtatsu0206/archives/52236486.html

その後エンジンが変更になり2リッター直4ターボが搭載されたグレードが誕生している。小排気量ターボは欧州車では燃費性能と動力性能を高度にバランス取る為の必須装備となった。
先便をつけたのは VW Audio であり、メルセデス、BMWも追随している。 この点日本勢のハイブリッドとは思想を異にする。 同様に日本では CVT に対して欧州では DCT (デュアル・クラッチ・トランスミッション)なのは交通モードの違いからだ。

BMW はエンジンがシンボルたる直6を大幅に落として直4ダウンサイジング・ターボに移行しているが、気に入らないのは明らかに製造コストが安い直4ターボと旧来の直6の値段が変わらないことだ。
それに対して、JAGUAR は車両価格を下げているのは好感を持てる。

さて、実際に走り出しての印象。 スタート時にもたつきは感じない。 LEXUS IS300h と同じくらいだろうか? アクセルを踏みつけるような運転にはならない。 パーシャルな領域でもきちんとトルクが出る。 ただ、坂道で加速しようとすると若干遅れを感じる。 エンジンだけでなくノーマル8速ATによるものかもしれない。 この点では Audi の 2.0TFSI + 7速DCT の方がレスポンスが上だ。
ただ、流石にJAGUAR と感じるのは荒れた路面からのショックを伝えない乗り心地の良さだ。
ステアリングは国産の水準からすると重めであるが素直である。 何より大振りなシートの掛け心地も長時間のドライブでも疲労が少ないだろう。

気になるエンジンの振動であるが、流石にこの点だけはマルチ・シリンダーの6気筒には及ばない。
アイドリング時には明らかに振動を伝える。 最もアイドリング・ストップが搭載されるのでエンジンが温まれば関係ない。 再始動もスムーズだ。 この点では先の Audi はダメで、国産1.5リッターエンジンの方がアイドリング時の振動が少ないくらいだ。

さて、かなり好印象の XF であるが、実際に購入となるとオプション価格の高さにびっくりする。
以前に比べると、かなり整理された(縮小された)のだが、それでも色々と選ぶことができる。
逆を言えば「自分好みの1台」をオーダできる。
ところがこれが曲者だ。 見込み発注で本国で生産されたクルマを選ぶといった事ができずらいのだ。
これは輸入車だけに限らないが、在庫車から選んで購入する方が、かなり良い条件で購入できる。
自分の希望する色や仕様が完全に一致する事は無いかもしれないが、どちらでも良いといった場合があるだろう。JAGUAR は元々輸入台数が少ないこともあって、殆どが本国オーダーのクルマとなる。

key1
最近出た、限定車で "BLACK EDTION" がある。 本来、限定車は値引きが少ないものであるが、こちらの方が「頑張れる」そうだ。

それにしても車両価格はライバル車に比べて安めであるが、オプションの高さには、びっくりしてしまう。
例えばメタリックペイントであるが、通常8万円くらいが多いと思うが、なんと238,889円!。
塗装保護のコーティングも12万円だ。 また、これだけのクルマであるのにナビは未だにDVDであるしETCはオプションで工賃込みで3万円もする。 更にTVキャンセラーが9万円! これだけで新しいSDナビが買えてしまう。ちょっとオプションを奢ると100万円くらい簡単にアップしそうだ。

XF LUXUARY は XF のベースグレードである。 ベースグレードを買う場合はオプションを欲張らない方が良いとセールスの方が言われていたが、確かにその通り。 上のグレードを追い越してしまいそうになる。